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身勝手な感傷と旅情

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どこか旅した時に、考えたこと あるいは、そこから勝手に頭の中で空想したこととか記憶とか それを好きに書き殴る場所
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記事一覧

しとどの窟

某日、天気は雨。天気予報を見ない私も珍しく雨の予報を事前に調べ早朝から湯河原駅に降りた。…

青丹
4か月前
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雪の中、懐かしんでたこと

久しぶりに連泊で宿巡る。最終日の朝、雪が降っていた。 日本の最寒記録を持つ町で育った私に…

青丹
5か月前
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13月1日

どうしても一度は訪れたいと思っている場所が何か所かある。そういった場所は行く機会があって…

青丹
6か月前
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ある民宿にて

この文章はある海沿いの民宿にて書いている。noteの文章は普段、PCで記載しているが旅先故にス…

青丹
9か月前
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海を聞きたい

例えば、目の前にいる男のコップが割れている。危ないよと声をかける。けれども、あまりに人と…

青丹
10か月前
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憧れの場所へ

すっかりと晴れ、夕日に染まりだした空の中、一際瀟洒なベッドに差し込んだ橙。荒廃した廃墟と…

青丹
1年前
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影法師

その集落跡は、自分が何かについて迷った時に訪れる。 小学校低学年の頃、鍵っ子だった私は遠回りをして下校する癖があった。嫌なことがあると、家に帰らないで公園なんかでずっと遊んでいた。日が暮れて、一人また一人と友人が門限を守りに家に帰っていく。そうして一人になるまで公園に居た。皆に用事がある日は、当時の担任の先生の家に遊びに行くことが多かった。定年退職間際の、旦那さんに先立たれたおばあ様の先生だった。とても厳格な先生で、左利きだった私は良くそのことを叱られていたし、当時から内向

半分だけ

半分、曖昧、中途半端、灰色、青二才。 境界的で不安定なものが私は好きだと思う。溶けかけて…

青丹
1年前
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この夏が、流れていく

小説を読む時は最後のページから読む。そのことを君に話すと「嫌な奴だ」と訝しながら笑われた…

青丹
2年前
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親不知沿いを歩いた話

昔、影響を強く受けた小説のヒロインが「海野藻屑」という名前だった。読んだ時代はいつだろう…

青丹
1年前
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