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さそり座でB型な女

さそり座でB型な女って世界に何人いるんだろう。未だに同士に出逢ったことはないし、絶対に1番厄介な星座と血液型の組み合わせだと思う。クセ強ofクセ強の極み。

さそり座は執着心と嫉妬心が強くて、B型はとても気分屋でマイペース。1人は好きだけれど、孤独が大嫌い。芯は強いけれど、好き嫌いはしょっちゅう変わる。こんなの、傍から見たらアンハッピーセットでしかない。自分でも、時折そう思うことがある。常に自分らしくいられると同時に、儚い程に生き辛さを感じているのだ。そんな、私のコードネームはSCORPION Bかもしれない。尚、2024年の干支(戌)×血液型(B)の組み合わせの運勢は最下位であった。

かつては完璧主義過ぎるが故に、100点以外の自分は許せなかった。ティーンエイジャーの時は、その時期特有の悩みとも相まって、自分で自分を苦しめてしまうことも多々あった。今では幾分良くなったが、自分が恋愛関係においてできていることを、無意識に相手にも同じレベルで求めてしまうことがある。頭では完璧な人なんていないのは分かっているのに、恋に恋してるモードみたいになると心の思考のリミッターが外れてしまうのだ。きっと、自分をどのくらい好きかを試しているのだと思う。

特に、優しすぎる男はダメかもしれない。『Sex and the City』のミランダのかつての恋人、スキッパーみたいな男。申し分のないくらい純粋で無邪気な、愛すべきバカ。

その純真無垢さについ、さそり座特有の針覚が無駄に働いてしまうのだ。優しくされるだけ意地悪な言動をとってしまうし、それを無邪気に肯定されると気分が高揚してしまう。「あ、この人さそりの毒に酔ってるな」って。

そんな男は刺激すればする程なついてくる。ちょっとやり過ぎたかなって思うこともあるし、少しばかりの懺悔の心と同情心を抱いてしまう。「アイ・フィール・プリティ!」ならぬ、「アイ・フィール・ギルティ!」って感じ。もしかしたら、映画『アイ・フィール・プリティ!』の主人公レニーのように、常にプリティとギルティの狭間にいるのかもしれない。どんなに意地悪しても服従してこようとする姿に、愛しさと切なさを感じてしまうのだ。

かと言って、そんなタイプの男を永続的な彼氏にしたいとは思わない。仮にそうすると、自分の中のさそりヴィランズがもっともっと悪さを仕出かし、もっともっと嫌な女になるように仕向けてくるような気がする。もちろん、悪くなろうと思えばどこまでも悪くなれる。でも、そのリミッターが外れ切ってしまうと、女性としての魅力と妖艶さもなくなってしまうはず。さすがにそうはなりたくないし、そのリミッターを制御できる心を持ち合わせているのは本当に良かった。

ミランダは何座で何型なのかは分からないけれど、痛いほど彼女の気持ちは分かる。好きな男に優しくしたくてもできない、もどかしい感じ。自分のプライドと男の服従心を天秤に掛け、気付けばそればかりを考えている。それが自分に対しての愛情か、男に対しての愛情か、もはや分からなくなるのだ。

やっぱり、私は生粋のSCORPION Bなのかもしれない。誰よりも意地が悪くて、誰よりも愛情深い、そんな星に生まれたから。直すべきところもたくさんあるけれど、愛すべきところもたくさんある。

Dear SCORPION B

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