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詩の集まりみたいなもの

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詩、詩みたいなものをまとめてみました。
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#詩みたいなもの

【詩】 空

【詩】 空

川にかかる橋を見た

川のそばで立ち尽くす木々を見た

人々が橋を渡る

空には何もない

空は冴えわたる青

際限のないその色は

遠慮もなしに

全てを深く包み込む

誰かの仕業なんだろう
ではないと説明がつかない

あの空色は

弱くもなく

強くもなく

主張せず

かといって明確な意思を示す

絶妙な春の配合

その配合は

川にも  橋にも

木々にも  人々にも

得意そうに語りかけ

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【詩的なもの】 遠雷

【詩的なもの】 遠雷

遠くできらつく音響が響きわたる

天空の隆々たる脈の鼓動
   蒼い残影がほとばしる

何だ 何かが起こるのか?

見ると光と大地に映し込み
  美のコントラストが胸を締め付ける

見れば見るほど鮮やかで
  滑らかな光芒の曲線を描き重ねていく

まるで自分を包み込む一閃の高鳴りが
閃光のように今を研ぎ澄ましていく

このまま心を打ち抜くように……

おやっ

何だっ

単なる稲妻か…

遠くの方

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【詩的なもの】ハーモニー

【詩的なもの】ハーモニー

ギターを弾いてみよう
何も難しい事は考えないで
かき鳴らしてみるだけでも良いんだ
その喜びが自分を作っていくんだから

音色に乗せて声も奏でてみよう
細かい事は気にすんな
音色と声の和音が君なんだ
君の勇気が祝祭の入り口だから声を上げて奏でてみよう

まだ見ぬ自分を歓迎してあげよう
そんな君を君が見つけて欲しいから
今出来うる限りの自分で奏でるんだ
きっと君に君自身と人が喝采の声を上げるだろう

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【詩的なもの】音色

【詩的なもの】音色

色鮮やかな灰色の景色
言葉は何も主張しない

単調な意識に傾かれ
人々はこぞって歩みだす

映るものは意思あれど
渇いた音色に沈んでいく

時の迷路に惑わされ
浮かぶ五色のモノクローム

築かれた静謐の空間
思考の矛盾を知る

やがて縦に割れ行く意識
色彩は慌てて顔を出す

ガタン
ゴトン

ガタン
ゴトンッ…

今日も心と揺れている

【詩的なもの】月明り

【詩的なもの】月明り

月明りに照らされて
星達が瞬いている

柔らかな月光に誘われて
時の砂を踏みしめる

数多のぬくもりと寂しさに導かれて
月の光に照らされる

不思議な感覚

静寂がこだまする

宵闇との邂逅

月明りに誘われて
見えない傷跡も優しく照らす

忘れえぬ煌めきよ
灯は彼方のしじまにこだまする

月明りが恋しくて
唯々私は涙する

【詩】朝光

【詩】朝光

光と暗闇
対でいて同一の恵み物
外は霜風 雪しまき
雪達による百鬼夜行
暗闇の過剰 意識の充電
蓄える強さ 凍雪の弱さ
刻々と感ずる暁風の気配

やがて覗くは白緑か
光が時を支配する
目覚めし台地に冬の靄
光の粋な恵み物
疲れた大地の朝風呂を見る

朝の光で蘇生する
意識は放出されてゆく
現世は-+で壱になる

光と暗闇
対でいて同一の恵み物
人々は恵み物で壱になる
日々日々新たな新人間  

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【詩】窓の世界

【詩】窓の世界

家でボンヤリと窓を見つめて、ふと浮かんできた言葉達。
少し言葉を綴ってみよう。
詩のルールに疎く、言葉の羅列で「詩みたいなもの」ですが、言葉を連ねてみようと思う。大分と勇気が…。
どうかご容赦願いたい。

窓の世界

窓の世界  
覗けば雪が降る
しんしんと
しみじみと
やがて色彩失う色失い 

やがて涙を流す涙窓
寒さに震える涙窓
心を震わす窓心

窓を見る
覗かなければ色戻り
色失い
色戻り

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