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「あーはいはい」に宿る、無関心と許容のバランス
「ムジナの庭」では何が起きているのか(後編)|鞍田愛希子 PLANETS/第二次惑星開発委員会 https://ch.nicovideo.jp/article/ar2123559 先日PLANETSの記事でムジナの庭と…
「あーはいはい」に宿る、無関心と許容のバランス
「ムジナの庭」では何が起きているのか(後編)|鞍田愛希子
PLANETS/第二次惑星開発委員会
https://ch.nicovideo.jp/article/ar2123559
先日PLANETSの記事でムジナの庭という就労支援施設を運営されている方へのインタビュー記事を読んだ。
タイトルの「あーはいはい」に纏わる部分は有料部分になるのだが、端的に言うと、「ありのままでいい」という諭しを含んだ
悪魔の証明を無限の猿定理的に捉えることによる【楽観的諦念】という生き方
タイトルの通りなので以下説明。
何らかの目的等があり、それに対して何をしてもうまくいかないことを証明するためには何もかもをする必要がある(悪魔の証明的な思考)
しかしそこで無限の猿定理的な思考を取り入れると、無限の試行の中で偶然うまくいく可能性は常に存在していることになる。
この二つの掛け合わせで発生するのが【楽観的諦念】である。
「まぁどうせ何しても無駄だけど数億年以上試してりゃたまたまう
建前が消え、本心だけになった世界
インターネット・テクノロジーが地球を覆い尽くし、宇宙へとその食指を動かした頃。
人間を含む地球の生命体は、突如テレパス能力を得た。
ある研究者は、これはインターネット機能の異常拡張だという。
ついでに、時制も狂った。テレパスは時間軸を超えるのだ。
そして何より、一番重大なのが……
生命体同士であらゆる本心が表出してしまうようになったことだ。
テレパスの作用により、人間社会の制御と発
壊れた夢。モラトリアム
見覚えのある顔だった。
いや、厳密には違う顔だ。何より若すぎる。こんなことを面と向かって言ったら「失礼だぞバカ」と叩かれるのかオチだが。
「おはようございます。今日から早朝に入る志村です。よろしくお願いします」
「あっはいよろしくー。夜勤の里中です。ゴメンね、店長遅れるって連絡あったから、来るまでは俺いるよ」
研修中の札を付けた、小柄で可愛らしい女の子だ。
「志村さんは何回かもう働いてるんだ
恋愛、巧遅は拙速に……如かず?
久々の連休、その初日は晴天だった。
「ちわー」「こんにちは~」
謙太が玄関外の敷地でロードバイクの整備をしていると、聞き覚えのある声が耳に届く。
「あ。こんちわっす」
見たところ三つか四つほど歳上に見える色黒の男の方が山崎健太郎、隣家の主だ。そしてその隣が女子大生の彼女、名前は確か鈴花だったはず。連れ立って、謙太の部屋の奥の角部屋へと消えていく。
テラスハウス賃貸である謙太の家はメゾネット
出会いはカレーでした
『あの、カレー作り過ぎちゃって……良かったら食べてもらえませんか?』
隣に住む青年がそう言って、超本格的な欧風カレーを持ってきた。
「あはい。全然いいですけど……」
ずれた眼鏡を直しながら幸弘はそう答えた。時間は十七時過ぎ、ちょうど腹が減ってきた頃だった。
めちゃめちゃいい匂いがする。元々顔なじみではあったから「汚いっすけどどうぞ」と招き入れる。しかし、カレーの美味そうな匂いに釣られたという
女子高生に感謝した日
「――やっぱセレブやばいわぁ、超憧れる」
「誰これ?」
「エレナ・パーカーだよ! インスタフォロワー世界五位っ! ほら見てコレ、ニューヨーク? いいよねぇセレブ」
「いや別に……こんなギラギラしたとこに住んでたら視力落ちそう」
「ゆってもドコ住んだって翔子、家から出ないから同じじゃん」
「まーねー。エッセイストはスマホ一台あれば引きこもりでもできる職業なのだぞ」
「ムリムリ、あたし現国赤点」
死して時間が止まるまで
優子が死んで、一年。明るいムードメーカーで太陽のようだった彼女は、赤ちゃんの時から瀬奈と仲良しだった。
優子は、瀬奈の憧れでもあった。
「もう一年なんだね」
墓前。盆の日を埋め尽くす蝉の音を掻い潜るように、隣に立つ真美が言う。真美とは高校からの仲だが、三人が重ねた四年間の思い出は今も鮮やかなままだ。
大学二年の四月末、もうすぐゴールデンウィークと言う時に優子は亡くなった。心臓発作だったらし
私がパパ活で若い男を選ばない理由
私は仲谷絵里。ハタチ。大学生。
ここのところ月四回くらい、タワマンパーティに行っている。
最初こそめちゃくちゃ警戒してた。けど、おじさんは結構節度があるのだ。既婚者は特に。中学や高校では彼氏がウザいくらい求めてきたりしたけど、基本的におじさんたちは強引に求めてくることはない。たとえ求められても、少しの労力で満足してくれるからコスパも良い。バイトはもう辞めた。
テキストログを残さないよう、や
六年越しの、勝手な失恋
帰省って、距離が中途半端な人ほどやらない気がする。
いつでも帰れる、そう思ってしまうから。
「暇があれば、と思ってたけど結局六年経っちゃったなー」
お盆。少し混んだ池袋線の特急に揺られながら、香奈実は地元を思う。地元と言っても秩父で、彼女の住む大田区大森からはそれほど遠くない。隣県というのもあり、上京感は新卒当時から薄かった。ずーっと仕事ばかりで、東京での恋愛なんかに興味はなく、今年は昇進し