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エッセイ

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#フードエッセイ

半透明の梨と八百屋。

半透明の梨と八百屋。

その実に包丁を入れたとき、あ、やられた、と思わず顔をしかめた。
目の前のまな板の上に転がる梨を恨みがまし気に見つめる。外側からは分からなかったけれど、殆ど半透明になっているではないか。

先程の八百屋さんとのやりとりを思い起こす。
「こちらの商品は、傷んでいるところもあるけど、大丈夫?」
「大丈夫です」
「はい、4つ200円ね」

この八百屋さんは少し足を延ばしたところにあるので、しょっちゅうでは

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桃を引き寄せた話。

桃を引き寄せた話。

もしもこの世に「引き寄せの法則」なるものが本当に存在するならば、わたしはこの夏、4回も桃を引き寄せてしまった。

1回目は、夫の会社でいただいたお中元のおこぼれ。
「じゃーん、お土産がありまーす!」
そう言って、取り出したのは見事なまでにどっしりした桃。芳香としか表しようのない、魅惑の香りを放っている。
これがわたしが出会った今年初の桃だった。

ご存じの通り、桃は高い。大きいものだと1つあたり4

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ありふれたカレーが救った、ある日の夕方。

ありふれたカレーが救った、ある日の夕方。

カレーが好きだ。
まあ一口にカレーと言っても、欧風カレー、インドカレー、キーマカレー、家庭的なカレー、給食のカレーと多種多様であるんだけど、わたしはカレーと名がつくものなら満遍なく愛している。

ある日の仕事帰り、どうしてもカレーの口と化してしまった。

きっかけは、ほんの些細なことだった。
松屋か何かのチェーン店で窓際に座っていたサラリーマンのおじさんがカレーを食べていた。
彼が美味しそうに、と

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美しきパフェに浸る。II

美しきパフェに浸る。II

パフェとは、つかの間の夢であり刹那のエンターテイメントである。

以前、ブライトンホテル東京ベイのロビーラウンジ「シルフ」にて「美しすぎるパフェ」として苺をふんだんに使用したスワンパフェを堪能した。

そして今回また別のブライトンホテルに泊まることになり、他のスワンにもお目にかかれると知ったとき、これはぜひ会いに行かねばと思った。

というわけでパフェを食す、あの夢のような時間を求めてブライトンホ

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サーティワンで子どもの頃からの夢を叶えてきた。

サーティワンで子どもの頃からの夢を叶えてきた。

ああ、一度でいいから好きなだけ選べたらいいのに…!!

母とのお買い物帰りに寄ったとき。
高校生のときに、学校帰りに友だちとわいわい寄ったとき。
大学生や社会人になってふと寄ったとき。

ポップで楽しげな色とりどりのショーケースを目にするたび、何度そう思ったかしれない。

先日からサーティンワンにて「よくばりフェスキャンペーン」が始まった。

どんなキャンペーンかというと、スモールサイズよりもやや

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ロイホであんみつに出会い直す。

ロイホであんみつに出会い直す。

以前、もはやわたしの作業部屋といっても過言ではない、愛しのコメダ珈琲についてつらつらと書いたが、比較的お客さんが少ない時間帯であれば、ファミリーレストランも作業場所として最高である。

なんたって、食べ物が充実している上に机が広い。その上ドリンクバーという、カフェオレも珈琲もメロンソーダも何でも飲み放題という神システムが存在するのだから。

そして意外と、時間を選べば、パソコンをカタカタしているサ

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滋賀大津にて、ドイツを堪能する。

滋賀大津にて、ドイツを堪能する。

未知との遭遇は愉しい。

それが不安要素が特に見当たらず、期待に覆われているならばなおさら。

目に飛びこんでくる文字は読めるけれど、どんなものを指すのかは見当もつかない。
しかし、きっと美味しいものであるという期待は膨らむ。

わたしは、ドイツにやってきた。

いや、正しく言うと滋賀県大津市にある
「ヴュルツブルクハウス」というドイツ料理のレストランにやってきた。

可愛らしい民族衣装のようなワ

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ひな祭りの特別な甘酒。

ひな祭りの特別な甘酒。

つい先日まで、冷たい風に首を縮こませて歩いていたというのに急に気温が上がった。

分厚いセーターの下、じわりと微かに汗ばんできたので、コートを腕にかけ歩く。

今日のお稽古はきっとお雛祭りにちなんだしつらえに違いない、なんて思いながら茶道の先生のお宅へ急ぐ。

予想通り、使うお道具も床の間も桃の節句のしつらえ。
菱餅に似たような棚(業平棚というらしい)と、床の間には可愛らしいお雛様と桃の花。

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かつてサロンだった京都の老舗喫茶店。

かつてサロンだった京都の老舗喫茶店。

京都といえば、歴史と文化の町だが、それと同時に喫茶店・カフェ天国でもあると思う。

先日京都の老舗喫茶店「フランソア喫茶室」を訪れた。喫茶店好きな方々の中には、耳にされたことがあるかもしれない。

30分ほど店の前で並んでから、わくわくしながら足を踏み入れた。
重厚なつくりの内装に、老舗と呼ばれるのにふさわしい風格を感じ、気持ちが上がる。

珈琲を頼むつもりだったけれど、一軒目で珈琲を飲んだばかり

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美しきパフェに浸る。

美しきパフェに浸る。

パフェほど、なんだか特別感があって心躍る食べ物はないと思う。

鮮やかな果物、クリーム、アイス、その他諸々。それらがぎゅっと集まった一杯には甘い物好きにとって、夢が詰まっているも同然だ。

昔はどんなパフェでも興奮に値するものであった。
しかし社会人10年目に近づき、悲しきかな、やたらと生クリームやコーンフレークが敷き詰められているパフェにはあまり魅力を感じなくなってしまった。

しかしコーンフレ

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齢30、ラーメンの奥深さを知る。

齢30、ラーメンの奥深さを知る。

〆のラーメン。

かつてそれは、まるで解散するまでの楽しい時間の延長のような、なんだか心躍る時間であった。

そんな〆のラーメンがわたしの生活の中から消えて久しい。主にその理由は、3つある。

まずこの流行病。言うまでもなく誰かとご飯に行ったり、集まったりという機会がほとんどなくなった。
2つ目。周りの友人たちも家庭を持ち、子どもが生まれるなどのライフステージの変化により、行くとしても晩ではなく、

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スイーツの瓶と種。

スイーツの瓶と種。

一目見て、これはアートだと思った。
以前とあるカフェのアートなスイーツについて書いたが、これはそれとは全く別物の芸術品だ。

そのケーキとの出会いはふいにやってきた。
京都のコンセプトホテル、「GOOD NATURE HOTEL※」に宿泊したわたしは、お部屋の全貌をチェックし終えた後の楽しみ、お茶菓子拝見タイムに取り掛かる。

(※素敵なホテルだったのでまたいつかこれについても書きたい所存...)

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筍ご飯と洗脳。

筍ご飯と洗脳。

子どもたちの好きな給食のメニューと言えば、からあげ、ハンバーグ、カレー。この3大巨頭である。

わたしが子どものときも、それらは人気メニューだったし、今もなおどの学年やクラスでも、その三大人気は概ね、揺るがない気がする。

学校給食はすごい。
栄養士さんにより栄養・カロリーともに考え尽されていて、安い。一食あたり牛乳がついて、200円〜300円ほど。
どこかで定食を食べようと思ったら、500円でも

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カレー屋で気付いた、気遣いの方向性。

カレー屋で気付いた、気遣いの方向性。

今日のランチはカレー!!!

出先で、ネパール🇳🇵・インド🇮🇳料理の看板と、お得なランチセットの張り紙を目にした瞬間、今日何食べようか、、と悩んでいたのが嘘のように即決してしまった。

時刻は、お昼時のピークを過ぎている2時前。

おそらく店内は空いているだろう。

そう思いながら、がらりと扉を開ける。
しかし予想に反して、こじんまりとした店内はお客さんで埋まっていた。

「あ、すいません

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