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一過性の幻です。高校生の頃のiPhoneのメモにあったおはなしを中心に載せています
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#小説

徒然なるママに

徒然なるママに

ママへ

今まで育ててくれてありがとう。私が小さい頃からずっと私たちの為に働いて頑張ってくれてありがとう。私も自分で働く歳になってママのすごさが身に染みてわかる様になってきたよ。あなた化け物だね。

二人とも奨学金を借りたとはいえ女手一つで私と妹をなんの不自由もなく私立の大学まで入れて、毎日3食きちんと作ってくれてお弁当も持たせてくれて、おかげで私たちにとってインスタント食品やコンビニご飯は憧れだ

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悪夢

ぶおん、ぶおん、と低く暗い音がする。
それはクラモが口から闇を吐き出す声。
吐き出された闇は丸くふわふわと空間を漂い生き物の身体に着地する。
闇に着地された生き物は闇と触れたところからズブズブと腐ってゆき、どろけてなくなる。

忠孝がそれに触れたのは高3の冬のことであった。
しんしんとセンター試験への緊張が形になってきた塾帰り、夜11時を回っていた。
まだ塾の明るいLEDと友達の また明日な~、と

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嘘の話

イライラすることがあって泣きながら自転車を漕いでいた。
いい歳した人間が白昼堂々泣きながら自転車漕ぐとか恥ずかしいのでなるべく明るい信号は避けたかった
心の中ではずっと「死ねハゲ」と叫び散らしていた。心の外で声に出して叫びたかった
そんな時信号待ちで声をかけられた
「〇〇ちゃん」
「死ねハゲ!!!!」
親戚だった

蔓延悪魔

アクマが整形みたいなノリで広まってる世界の話。

脂肪を取る代わりに筋肉をつけるために燃える脂肪も無くなるから
楽して細くなりたい馬鹿な女の筋肉無くなる。

けど整形と一緒で全員が全員やるかっていとそういう訳では無い
自制心働く人間はそいつが悪魔だと知っている。

相撲文字パンティー撃退法

別れたクソ夫の借金取りに追われる妻、玄関に立てかけてあった箒でスカートめくられ「もう帰ってください!!」
と言うも相撲文字で「室津」って書いてあるあったかパンツ履いてる。
ヤクザはドン引き「……やべえもん飼ってんじゃねぇか」と言って帰る。

口は災いのもと

B太郎「あーだめだめ、あいつはガサツだから」
C吉「えっあのおしとやかそうなA子ちゃんが??!」
「あいつの見た目はあてにしちゃいかんよ、あれはゴジラだよゴジラ、メスゴリラとかじゃなくてメスゴジラ、ゴリラのが世界に対して無害に生きていける分マシだよ」
A子「うふふ♡がお〜♡(B太郎を消し炭にする)」

米:倫理観のない話です。ご注意ください。

近未来、繭と呼ばれる量産型少女がいた。
それはスーパーリアルラブドールとして発売され瞬く間に富豪の間で大ヒット商品となった。
それは蚕のように白く美しい、人間の為だけに家畜化されており1人では生きていくことが出来ない、また目、口、鼻などの人間と同じパーツはついているものの装飾で、それは食べる、嗅ぐことが出来ない。食べることが出来ないから、もちろん排泄もし

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近未来ワープ

遠い未来、科学的なものがもっと発達して政府が「1回だけ行きたい所どこでも行けるゲート」を国際科学の日に無料配布したことがあってね、そのゲート自体はフラフープみたいなくぐるだけの簡易的なものなんだけど行きたい所を強く想像しながら握る事で脳から発せられる微電流が感知されて行先に次元が接続して行きたい所に飛ばしてくれる仕組みなのね、そんなお手軽なもんだから老若男女誰彼構わずみんな使ったの。
そしたらどう

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見えない母親

上京した娘の予感、母親が自殺
頭弱い他の家族は騒然、休暇に帰省する娘の為に母の死を隠そうとするーーーーー
母親の死を隠し、あたかもまだ生きていて、ちょっと友達と旅行へ行ったかのように見せかけ、LINEも勝手口のサンダルも作り置きの肉じゃがも落ちてるヘアゴムも全部偽物。姿の見えない母親を家族3人が造り上げる「見えない母親」好評発売中!(嘘です)

最後はもう母親は旅行先で浮気相手と暮らしているってい

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体温de解凍

冷たい冬の魔女は言いました。

「ではあなたの体温だけで彼女を溶かしてみせなさい。それができれば彼女は氷の呪いから解き放たれるでしょう」

タイトルネーミングださすぎん??大丈夫そ??

昼飯

夏の正午

ひとりフライパンに水を張る

半身浴から少しずつ、ブクブクしてきて肩まで浸かる。

先の焦げた菜箸に連れられて、みんな揃って気泡とゆれる。

いつか手を伸ばしかけたあの子の髪の毛のよう

掻き回して食べた。

おはなし

僕は、お向かいさんが好きだ。

毎日靴を履きながら鍵を閉める彼女に行ってらっしゃいを唱えるのが僕の日課である。

僕は暇である。

僕は彼女が何をしているのかは知らないが学生であろうと思っている。

きっと

彼女は大学2年生ぐらいで専攻では何か地球のために役立つような崇高なことを学んでいて、サークルには所属せず授業が終わると駅前の小さなお弁当屋さんでお惣菜を売って近所の疲れた胃袋を満たしている。

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おはなし

【山登り】

今日はよく晴れた絶好の日。

君と二人で山登りに来た。

田舎な駅を降りてから景色は自然になっていく。

君と木の葉に溶けていく

僕ら紅葉になってこの世に彩りを与え、乾いて地に落ち大地になるよ

そうして僕らひとつになれるね

これから先も一緒にいようね。

【今日も好きっていう理由】

休み時間、ふざけた会話で

「だーいすきだよ!」

「わーい嬉しい!今日は一日ハッピーデイだね

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