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短歌・詩

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#エッセイ

社会で生きるのか、世界で生きるのか

社会で生きるのか、世界で生きるのか

世界で生きるつもりはあるけど
社会で生きるつもりはない。
私の表現は私と天が分かっていれば十分。

食べるのにお金はいらなかったはずだ。
生まれた瞬間から社会に組み込まれてしまったけれど
本当は食べるのにお金はいらなかったはずだ。

小さな世界で生きていたい もっと小さな世界。
好きな人を世界として その中だけで生きていたい。

社会に組み込まれると 世界は乱れていく。
世界は一つの確実なものとし

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【詩みたいなもの】幸せだと思い込んでいたもの

幸せだと思い込んでいたものが
本当は別に幸せじゃなくて
過ぎていくただの日々だったこと

いつかの死ぬことにとらわれて
爆弾かかえる気分で生きていること
それじゃいつまでも朗らかに笑えない

本当は安心したいだけなのに
安心を知らない青春の人
安心したい気持ちが姿を変えて
僕を面倒くさい人にしている

誰にも特別好かれなくても
記号としての僕には
反応してくれる商業がある
お金と少しの称賛が嬉しか

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エネルギーが尽きたそのさらに底にあるのが「詩を書くこと」

うまく歌えなくても、音楽を作れなくても、絵が描けなくても、お金をうまく生み出せなくても、小さな失敗が多くても、気分が悪くても、それでも「書くこと」は残されている。

書くことは誰にでもできること。いろいろな表現の中で、一番簡単なこと。誰にでもできるから、「できる」とすら思わない。

書くことで、誰かに何かを届けられるのか。分からないし、届けるつもりもほとんどない。ただ、自分の心を整理するために「書

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進んでいくこと

進んでいくこと

今年は自分の人生がすごく進んでると思う。

それはいいこと。長い停滞期を抜け出したように感じる。

でも進んでいくにあたって、切り離された場所や人、趣味もある。

そしてそれをあまり気にしていない。

まずは自分を満たして、どこまでも幸せになることを許した。

でもその過程で、今までは一緒に悲しんでいた世界が、違う世界になったかもしれない。

わたしの幸せな様子を見ると、「自分はそうはなれないなぁ

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バレンタインの詩#3

バレンタインの詩#3

人と比べるわけでもなく自分の心の純粋さに誇りを持てたらきっと自分を好きになれる。悲しい世界で何かを一人で背負ったとしても、背負わなかったとしても、けがれのない存在として自然に一体化していたい。わたしたちは性別としてではなく、命として生まれてきたはずだよ。物事を知らなくてもいい。狭い世界と言われてもいい。不自由でもいい。やっと見つけた不自由で大好きな場所。夜眠るときと朝起きるときに寂しさを感じなくて

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【詩】できるだけ綺麗な気持ちで、優しい気持ちで

【詩】できるだけ綺麗な気持ちで、優しい気持ちで

綺麗でありたい。優しくありたい。

誰かに対してでも、性的にでもなく。

自分が自分として綺麗でありたい。

世界に対して優しい気持ちを感じて、そのことを自分の喜びだと思っていたい。自分が優しい気持ちを感じることに対して、幸せを感じていたい。

誰かのことを悪く言ったり、評価をくだしたり、したくない。

わたしはすでに完成しているし、みんなもすでに完成している。

1つも欠けてない丸を、足りない、

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いつまでもこころのつながりを求めている

幸せか不幸せかにかかわらず、「何のために生きてるか」といえば、人とこころがつながる気持ちよさのために生きている。

心の底から「話が通じる」「気が合う」と感じる人には、いままで二人しか出会ったことがない。それは衝撃的な体験で、特定の関係にならなくとも、その衝撃をお互いに感じてしまう特別なものだった。

そのときの衝撃は本当に気持ちよくて、「わたしはこの衝撃のために生きてきたのだな」とすら感じる。世

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詩みたいなもの

君のための僕 さよなら
これから僕は僕のために生きていく
君に使った時間と心は戻らない
一人の人生が前に向かってのびるよう

ほかに何もしてないくらい
一緒に過ごすか気にしてた
愛ではないと気付いた
心の穴埋め
寂しさの穴埋め
たいした寂しさじゃないのにね
名前もつかないありふれた寂しさ

悲しみより先に感じる
僕が僕として生きられること
思えばずいぶん前から
誰かのための僕だった

はじめて生ま

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思い出したいこと

思い出したいこと

思い出したいことがあった気がする。

大事にしていたはずのもの。

綺麗だと思っていた気がする。

未熟だから見えなかった。

どうしても続けたいと願ってた。

絶対に続かないと知っていたから。

実現できることなら自分でやるけど

実現できないことは祈るしかなかった。

中心に行けばいくほど分からなくなる。

大好きだったのに輪郭のない人間。

食べた瞬間溶けてしまう

わたあめならまだしも

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夜行バスの詩

夜行バスの詩

「会いたい気持ち」を30個乗せたロマンを他に知らない。お金がないけど会いたい、どうしても会いたい、眠れなくても、窮屈でも、本当にお金がないけど、それでも会いたいという気持ちが真夜中の高速道路を駆け抜けてゆく。

解放だ、15分の解放だ。少し明るくなる車内で偽物の朝を迎える。降りて見上げた星空で、君のことを考える。今なら一遍くらい詩が詠めそうだ。小学生の頃にやらされたありきたりなストレッチをして寝場

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ふんわりの詩

ふんわりの詩

ふんわりふんわりしているけれど、僕の心臓を通すと途端に角ばったトゲに変わる。ふんわりが悪いわけないし、心臓だって悪気はないし、誰だってふんわりをふんわりのまま満ち足りたいのに、どうしてだろう、トゲに変えてしまう。トゲが悪いものってわけじゃないけれど、トゲは痛いから苦手って言われてしまう。トゲだって悪いことしてるわけじゃなくて、トゲはトゲとして生まれたからそこにあるのに、隣にふんわりがあるとまるで悪

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【詩みたいなもの】とり

【詩みたいなもの】とり

障害物を避けるのが得意な鳥は

人間のお家をくぐり抜けて

町を上手に飛べばいい。

障害物を避けるのが苦手な不器用な鳥は

大空を飛べばいい。

飛びたい方、飛んで。

好きな方、飛んで。

人間も。

ゆめゆめ

ゆめゆめ

夢は綺麗だ

触れないから。

夢は綺麗だ

ぼやけてるから。

ビビットカラーじゃ

目がチカチカ。

大きな音は

耳が痛い。

「こんな感じだったっけ」

「忘れちゃった」

「叶わないけどまぁいいや」

触れなくて

描けなくて

形にできなくて

物足りないけど

憧れてるうちは夢が夢。

夢が夢じゃなくなったら

目に刺さるし

耳に響くし

きっと心が痛むから、

見る用に作られた夢

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連判状の詩

連判状の詩

ホールニューワールドだかウィーアーザワールドだか知らないが、みんなで手を繋いで丸くなりたがるのは平和じゃなくて連判状に近い。誰が犯人か分からないように。誰がリーダーか分からないように。誰が産んだせいで誰が苦しんでるのか分からないように。丸くなることは生きることの誤魔化しなんだよ。優しくなることは生きる辛さへの誤魔化しなんだよ。生まれたことはマヤカシ。