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2023年10月の記事一覧

【後編】「ゴッサム賞」ノミネーション発表/賞レース展望(23-24シーズン)

【後編】「ゴッサム賞」ノミネーション発表/賞レース展望(23-24シーズン)

 後編は今年度ノミネーションから見る今後の賞レースについて考察してみます。

23-24シーズンノミネーションの(個人的)ビックリポイント作品賞

 以下3作品が自分のリストに入っていませんでした。

 『ショーイング・アップ』は、お気に入りのミッシェル・ウィリアムズ主演なのに!
 'Past Lives'はともかく、'A Thousand and One'も想定外でした。

主演俳優賞

 以下

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【前編】「ゴッサム賞」ノミネーション発表/ゴッサム賞とは?(23-24シーズン)

【前編】「ゴッサム賞」ノミネーション発表/ゴッサム賞とは?(23-24シーズン)

 この前トロント映画祭が終わったかと思ったら、ゴッサム賞のノミネーションが発表され、賞レースがスタート。

 昨年の結果も踏まえ、その内容をご紹介したいと思います!

ゴッサム賞・インディペンデント映画とは? 主にインディペンデント映画を対象とした賞になります。

 つまり、メジャースタジオ(ユニバーサル/パラマウント/ワーナー・ブラザース/ウォルト・ディズニー/ソニー)傘下でない、比較的小規模の

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【後編】予告編/特報/トレイラー/ティザーの違い

【後編】予告編/特報/トレイラー/ティザーの違い

 映画の制作過程と日本の予告編の違いについて解説したのが前回。

 まず『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』の例を見てみましょう。

『アバター:ウェイオブウォーター』 公開は2022年12月16日です。

 まずこちらの'TEASER TRAILER'の公開が、2022年5月9日。
 公開の約7か月前です。

 その後8月24日に'BACK IN THEATRES'というタイトルで"予告編"が

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【前編】予告編/特報/トレイラー/ティザーの違い

【前編】予告編/特報/トレイラー/ティザーの違い

 映画の上映前に流れる「予告編」。

 これが結構好きなのですが、そこには「予告編」と添えられているものもあれば、「特報」と書いてあるものもあったり、そもそも海外だとTrailer(トレイラー)だったり、何が何だか。

 消費者としては全部「予告編」でいいじゃんという気持ちになりますが、違いがあります。

そもそも映画制作の話 映画好きの重要な情報源であるインターネット・ムービー・データベース(I

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'Anatomy of a Fall'を蹴落とした『ポトフ 美食家と料理人』を観てきました!

'Anatomy of a Fall'を蹴落とした『ポトフ 美食家と料理人』を観てきました!

 カンヌ国際映画祭を受賞した'Anatomy of a Fall'。

 ほとんどの賞が会員の投票でノミネーションが決まるアカデミー賞ですが、国際長編映画賞は各国からのエントリーを受けた上で、ノミネーションが決まります。

 日本のエントリーは、ヴィム・ヴェンダース監督の『PERFECT DAYS』。
 そしてフランス代表は、'Anatomy of a Fall'ではなく、今回東京国際映画祭でも公

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宇宙人じゃないトミー・リー・ジョーンズをひさびさに観た

宇宙人じゃないトミー・リー・ジョーンズをひさびさに観た

 日本では宇宙人ジョーンズとして著名なトミー・リー・ジョーンズ。

 映画ファンからすると、彼は演技派中の演技派で、なぜあんなヘンテコな日本のCMに出続けるのか謎でしかない(北米ではハリウッドスターがCMに出ることはほぼありません。一部のハイブランドのみ。シャネルとかね。)のですが、大の親日家として有名です。

 クリス・ロックをぶん殴ったウィル・スミスとの『メン・イン・ブラック3』の海外プロモー

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スコセッシとデニーロとディカプリオと/『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』

スコセッシとデニーロとディカプリオと/『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』

 「『タイタニック』に出演したことを後悔している」

 レオナルド・ディカプリオは以前そう雑誌のインタビューで言っています。

 その理由はその出演により、イメージが固定化されてしまったこと。
 「スター」になったことにより、役柄の選択肢が狭まってしまったことなどを上げているそうです。

 特に後者のスターになることについては、自分が背負うものが大きくなりすぎたため、採算の合わない(≒スタッフを養

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トロント観客賞に推して大外しした『フローラとマックス』が配信スルーされたので早速観ました

トロント観客賞に推して大外しした『フローラとマックス』が配信スルーされたので早速観ました

 トロント映画祭で観客賞に予想していた『フローラとマックス』。

 公開前だったのでもちろん鑑賞しておらず、フィールグッドムービーっぽい&AppleTV+(Appleは『コーダ あいのうた』を当時最高額で買いつけ、配信系映画会社としてはじめてアカデミー賞作品賞を受賞)という理由で予想したのですが、大外れ。

 受賞したのは’American Fiction’でした。
(この受賞に驚いたひとは多かっ

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なんかイーロン・マスクを信用できない理由

なんかイーロン・マスクを信用できない理由

 イーロン・マスク氏と言えばお金持ち、お金持ちといえばイーロン・マスクという感じで、車にも宇宙にも興味がないので、それ以外の印象がなかったのですが、twitter改めXのゴタゴタで自分の守備範囲にも引っかかるようになりました。

 元々twitterのヘビーユーザーでもないですし、継続さえされれば良いかな〜くらいの気持ち(トラブル情報とかの速報が早い)ですが、彼をどうも信用できないところがあります

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#東京国際映画祭で来年アカデミー賞受賞する作品が観れちゃうかも!?

#東京国際映画祭で来年アカデミー賞受賞する作品が観れちゃうかも!?

 トロント映画祭が終わり、観客賞は誰も予測してなかった’American Fiction’が受賞しまして驚きでしたが、おおよそこれで作品は出揃った感じです。

 アカデミー賞を120%楽しむには出来れば作品は観ておきたいところ。
 叶わくばノミネーション発表前に…。

 ですが世界の端っこの日本には哀しいかな公開されるまで時間がかかる映画が少なくありません。

 そんな中日本で「東京国際映画祭」は

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『イコライザー THE FINAL』というかデンゼル・ワシントン先生の話

『イコライザー THE FINAL』というかデンゼル・ワシントン先生の話

 今週から公開された『イコライザー THE FINAL』。

 恥ずかしながらこのシリーズについて存じ上げず、ソニー・ピクチャーズさまからのご招待にてはじめて拝見。
 「見逃している映画がまだまだあるんだな!オラ、ワクワクすっぞ!」と試写だからこその出会いに感謝しながら、楽しく拝見しました。

 試写で拍手が起きたのは初めての体験でしたが、翌週の別の映画の試写でも拍手が起きていたので、もしかしたら

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ステマ規制と試写会のSNS投稿

ステマ規制と試写会のSNS投稿

 今月(2023年10月1日)から、ステマが景表法違反になりましたが、そんな中、同じオスカーウォッチャーで著名なMs.メラニーさんがこのような発言をされてました。

 「え!?試写もステマ気にせんとあかんの!?」

 と試写会に参加しまくりの自分としてはヒッという感じだったので、せっかくなのできちんと調べてみました。

そもそも対象はあくまで「事業者」 ステマ規制に違反した場合、措置命令や刑事罰の

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