「しいくうらばなし」

盛岡市動物公園ZOOMOの飼育係が、動物たちのエピソードや飼育環境をよくするための様々…

「しいくうらばなし」

盛岡市動物公園ZOOMOの飼育係が、動物たちのエピソードや飼育環境をよくするための様々な取り組みなど、飼育係しか知らないあれやこれやをこっそりお話しします。

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    BigシルエットロングTシャツ

    BigシルエットロングTシャツ、【単品】での販売です!ゆったりとした作りのロングTシャツでOFFの時には、楽~♪に、着こなせます。デザインと刺繍の色合いが控えめなので、上着やカーディガンで重ね着して、胸元のデザインをチラ見せするのも◎組み合わせ次第で一年中、ZOOMOとズーっとモっと一緒♪さあ、これを着ていろんな所へ出かけよう♪大きめのサイズ感です。4色展開。アシットブルー、パープル、ベージュ、スミクロ************************************************************************MCL盛岡情報ビジネス&デザイン専門学校の生徒さんデザイン!「植物は食料でもあり、日常的に使う紙の原料でもある。」という動物と植物の密接な関係を、折紙 ( 植物 ) で表現しています。************************************************************************★ZOOMOなトリオロングスリーブTシャツM  身丈 74/身幅 65/肩幅 65/袖丈 57L  身丈 76/身幅 68/肩幅 68/袖丈 59素材:綿100%写真モデル:男性 162CM※複数購入の際には、個別に送料がかかります。
    ¥3,500
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    お買い物で支援!まもろうつなげよう Pack Ⅾ

    【野生動物保全団体のグッズを購入することでその活動を支援することができます】ツシマヤマネコの保全活動で知られる「一般社団法人MIT」、絶滅の危機からユキヒョウを守る活動で知られる「まもろうPROJECTユキヒョウ」、希少猛禽類の救護および野生復帰訓練を行っている「猛禽類医学研究所」を支援できるZOOMOにしか出来ない保全セットです。セット内容「一般社団法人MIT」  ・ツシマヤマネコのピンズ 1点「まもろうPROJECTユキヒョウ」 ・キルギス羊毛コインケース大 大きな肉球タイプ 1点「猛禽類医学研究所」  ・猛禽類ステッカー (*オオワシ、シマフクロウ、クマタカ、ミサゴのいずれか1点が入っています。開けてからのお楽しみ!                                    以上3点のセットです。~ご紹介~「一般社団法人MIT」ツシマヤマネコを頂点とする生態系を保全し、自然の恵みを地域内で循環させ、心豊かな暮らしを老若男女が楽しんでいる自立と循環の宝の島(自然共生社会)を目指している団体です。https://www.mit-tsushima.com/「まもろうPROJECT」研究者とクリエーターがひとつになって、絶滅の危機からユキヒョウを守るプロジェクトです。現地の人々とユキヒョウグッズを制作し販売、利益のすべてを活動費にしています。https://www.yukihyo.jp/「猛禽類医学研究所」猛禽類医学研究所(Institute for Raptor Biomedicine Japan)は、保全医学をテーマとして活動する獣医療機関。環境省事業として傷ついた希少猛禽類の保護、治療、リハビリテーション、調査研究も行っています。 http://www.irbj.net/
    ¥4,000
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    動物医療費支援Aコース

    こちらはグッズではなく、盛岡市動物公園ZOOMOで飼育されている動物たちの医療費支援募金として、サイトシステム利用料を除き全額を動物医療費として使用させていただきます。※受付確認後THANKSメールを送らせていただきます。発送完了メールは受付完了の意となります。お届け物はございません。ご了承ください。※ご注文のキャンセル・変更およびご返品、ご返金は承れません。※当園HPに支援者様の氏名を掲載させていただきます。※集まった金額や使用用途については、随時当園HP、SNSで発信いたします。_________________________________盛岡市動物公園ZOOMOは、動物公園再生事業計画と新会社への運営移行に伴い、One World-One Health(人と動物と自然の健康は相互に関係しているという考え方)を理念に掲げ、動物の福祉と保全教育を大きな柱として新たなスタートを切りました。飼育環境の改善とQOL(生活の質)の向上を目的として、環境エンリッチメントやハズバンダリートレーニングに積極的に取り組むだけでなく、獣医療においては積極的治療と予防的処置にこれまで以上に力を入れて取り組んでいます。それに伴い、今年度は検査費用や薬品の購入などにより例年よりも多くの医療費がかかっています。金銭的理由で治療や検査が十分に行えず、飼育動物のQOLが損なわれることを防ぎ、動物たちに十分な獣医療を提供するために、下記サイトからご支援を募ることといたしました。盛岡市動物公園ZOOMOの理念と取り組みにご賛同いただき、ご支援をいただけたら幸いです。
    ¥500
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記事一覧

ZOOMOが目指す、ZOOMOならではの動物病院「ZOOMO WILDLIFE HEALTH CENTER」

いつも盛岡市動物公園ZOOMOを応援していただきありがとうございます。  今回は盛岡生まれの飼育係として、新たな動物病院「ZOOMO WILDLIFE HEALTH CENTER」について、お話…

アフリカゾウの“マオ”をママに~日本初のアフリカゾウの人工授精に挑戦~

〇日本の動物園のアフリカゾウの飼育状況 2023年1月現在、アフリカゾウは国内の14の動物園で25頭(オス4頭、メス21頭)を飼育していますが、2013年の出産を最後に繁…

ZOOMOのニホンツキノワグマと動物福祉への取り組み

当園では、現在2頭のメスのニホンツキノワグマを飼育しています。名前は”姫(ひめ)”と”リオ”です。 ”姫”は甘えん坊でおてんばな性格で、胸の月の輪模様がコウモリの…

グラントシマウマが仲間入り!

6月10日に広島市安佐動物公園から“エレナ”5歳と“ミイハ”1歳、2頭のメスのグランドシマウマをZOOMOの新しい仲間として迎えることが出来ました。 グラントシマウマはシマ…

冬の恒例作業"高病原性鳥インフルエンザ対策"

 昨年の10月から11月にかけて、園内で飼育している鳥類の獣舎の高病原性鳥インフルエンザ対策をしました。  現在、鳥類を飼育している獣舎は、30年以上も前に建てられた…

削蹄講習と乗馬講習

 盛岡市動物公園ZOOMOでは自主的に動物たちのため研修や講習を行っています。今回は削蹄講習と乗馬講習についてお話したいと思います。  まずは削蹄講習。  削蹄講習は…

シマウマ“ラガー”の採血トレーニング

 今回はグレビーシマウマのオス“ラガー”が取り組んでいるハズバンダリートレーニングについて紹介します。  ハズバンダリートレーニングとは、動物の健康管理と福祉向…

ライオン・キング

 “キング”は2008年3月に秋田市大森山動物園から来園しました。2歳になったばかりの“キング”はたてがみも少ししか生えておらず、あまりにも弱々しい印象だったのを覚え…

グレビーシマウマの“キララ” ~盛岡での暮らしと闘病~

グレビーシマウマのメスの“キララ”が8月25日に亡くなりました。担当者としてこれまで“キララ”を応援していただいた皆様に感謝をお伝えするとともに、“キララ”を偲び…

リンタと共に

 “リンタ”は2009年7月に埼玉県こども動物自然公園より来園しました。来園当初はメスの“リリー”と過ごし、その後、東京都多摩動物公園より来園したメスの“ユズ”との…

動物園で暮らすニホンリスたち

 7月上旬に、今年初めてのニホンリスの出産を確認しました。  ニホンリスの出産は、通常春が多く、当園でも4月や5月に赤ちゃんが産まれることがほとんどです。しかし、…

ヒトコブラクダの“ヒトミ”が岡崎市東公園動物園にお引越ししました!

大きな体と長いまつげ、温和な表情と可愛らしい愛称で皆さんに親しまれてきたヒトコブラクダの“ヒトミ”が令和3年7月18日に岡崎市東公園動物園へお引越ししました。 “ヒ…

ありがとう‟サイカ“         ~シロサイ‟サイカ”の一生~

 2021年6月18日(金)、当園のシロサイのメス‟サイカ“が老衰で亡くなりました。46歳でした。1991年のアフリカ園オープン時に来園し、それから実に29年間の長きにわたり…

オシドリの雛誕生!

~オシドリの産卵~  いつもは鳥類舎の展示場で飼育していたのですが、昨年の秋から今年の春にかけて鳥インフルエンザ対策のため、動物病院でカルガモやマガモと一緒に飼…

国内初ゾウの人工授精プロジェクト

 現在、ZOOMOでは6月13日で19歳になったばかりのアフリカゾウのメス“マオ”を飼育しています。3年前まではオスの“たろう”も飼育していましたが、慢性肺炎により平成30…

ようこそ“ユン”盛岡へ!

 5月27日に“リンタ”の新しいパートナーとして東京都多摩動物公園からメスの“ユン”(2歳:5月11日生まれ)が来園しました。 ~迎え入れる準備~  寝室の清掃と消毒を…

ZOOMOが目指す、ZOOMOならではの動物病院「ZOOMO WILDLIFE HEALTH CENTER」

ZOOMOが目指す、ZOOMOならではの動物病院「ZOOMO WILDLIFE HEALTH CENTER」

いつも盛岡市動物公園ZOOMOを応援していただきありがとうございます。
 今回は盛岡生まれの飼育係として、新たな動物病院「ZOOMO WILDLIFE HEALTH CENTER」について、お話をしたいと思います。

私は盛岡で生まれましたが、父親の転勤に伴い東京や仙台などで数年暮らしてから小学校低学年の時に盛岡に戻って来ました。盛岡に戻って来てからは家の周りや通学路の近くにある野原や林で遊ぶ

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アフリカゾウの“マオ”をママに~日本初のアフリカゾウの人工授精に挑戦~

アフリカゾウの“マオ”をママに~日本初のアフリカゾウの人工授精に挑戦~

〇日本の動物園のアフリカゾウの飼育状況

2023年1月現在、アフリカゾウは国内の14の動物園で25頭(オス4頭、メス21頭)を飼育していますが、2013年の出産を最後に繁殖が完全に停止しています。また、過去10年間に16頭のアフリカゾウが死亡しており、今後の飼育展示の継続が危惧されています。過去の繁殖の多くは海外から野生の個体を導入したペアによるものですが、野生個体を導入することはワシントン条

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ZOOMOのニホンツキノワグマと動物福祉への取り組み

ZOOMOのニホンツキノワグマと動物福祉への取り組み


当園では、現在2頭のメスのニホンツキノワグマを飼育しています。名前は”姫(ひめ)”と”リオ”です。
”姫”は甘えん坊でおてんばな性格で、胸の月の輪模様がコウモリの様な形になっているのが特徴です。


一方、”リオ”は比較的穏やかでのんびりしていて、胸の月の輪模様がネックレス模様になっています。


このツキノワグマの特徴である胸の月の輪模様は、実は1頭1頭違う形をしていて、野生下のクマの個

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グラントシマウマが仲間入り!

グラントシマウマが仲間入り!

6月10日に広島市安佐動物公園から“エレナ”5歳と“ミイハ”1歳、2頭のメスのグランドシマウマをZOOMOの新しい仲間として迎えることが出来ました。
グラントシマウマはシマウマの中では日本の動物園で最も多く飼育されている種で、19園館で123頭飼育しています(2020年現在)。シマウマの仲間は当園で飼育中のグレビーシマウマの他にヤマシマウマ、サバンナシマウマの3種がおり、グラントシマウマはサバンナ

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冬の恒例作業"高病原性鳥インフルエンザ対策"

冬の恒例作業"高病原性鳥インフルエンザ対策"

 昨年の10月から11月にかけて、園内で飼育している鳥類の獣舎の高病原性鳥インフルエンザ対策をしました。
 現在、鳥類を飼育している獣舎は、30年以上も前に建てられたものです。高病原性鳥インフルエンザが日本で初めて発生したのは1925年との記録がありますが、流行が見られるようになったのは2000年代に入ってからの事で、園の開園当時はあまり認識されていない感染症でした。
 そのため、当然、鳥類ケージ

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削蹄講習と乗馬講習

削蹄講習と乗馬講習

 盛岡市動物公園ZOOMOでは自主的に動物たちのため研修や講習を行っています。今回は削蹄講習と乗馬講習についてお話したいと思います。

 まずは削蹄講習。
 削蹄講習はキリン、ポニー、ウシなど蹄をもつ動物の担当者や獣医が岩手大学の大動物病院内で、標本を使って削蹄の練習をさせていただきました。キリンの“ユズ”や“リンタ”も蹄の変形や過長蹄(伸びすぎてしまうこと)が原因で亡くなっていることから、蹄をケ

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シマウマ“ラガー”の採血トレーニング

シマウマ“ラガー”の採血トレーニング

 今回はグレビーシマウマのオス“ラガー”が取り組んでいるハズバンダリートレーニングについて紹介します。

 ハズバンダリートレーニングとは、動物の健康管理と福祉向上のため、動物が自発的に採血や体重測定に協力してくれるようにするトレーニングのことです。職員は現在、動物にやさしい飼育管理やハズバンダリートレーニングの基礎となる応用行動分析学を学びながら、園内の様々な動物種でトレーニングに取り組んでいま

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ライオン・キング

ライオン・キング

 “キング”は2008年3月に秋田市大森山動物園から来園しました。2歳になったばかりの“キング”はたてがみも少ししか生えておらず、あまりにも弱々しい印象だったのを覚えています。しかし、名前を公募したところ、当時いたメスの“クィーン”の影響か“キング”という立派な名前を付けていただきました。私が担当になった2016年には10歳の立派なオスになっていて、まさに百獣の王のキングでした。

 見た目は堂々

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グレビーシマウマの“キララ” ~盛岡での暮らしと闘病~

グレビーシマウマの“キララ” ~盛岡での暮らしと闘病~

グレビーシマウマのメスの“キララ”が8月25日に亡くなりました。担当者としてこれまで“キララ”を応援していただいた皆様に感謝をお伝えするとともに、“キララ”を偲び盛岡での暮らしを振り返りたいと思います。

“キララ”は2014年10月に4歳で京都市動物園より来園しました。グレビーシマウマは、細かく美しい縞模様があります。近年開発による生息地の破壊や、乱獲等で個体数が減少し、シマウマの中でも絶滅の危

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リンタと共に

リンタと共に

 “リンタ”は2009年7月に埼玉県こども動物自然公園より来園しました。来園当初はメスの“リリー”と過ごし、その後、東京都多摩動物公園より来園したメスの“ユズ”との間に2頭のメスの子どもが産まれ、父親となりました。現在、東京都恩賜上野動物園で飼育されている“リンゴ”と富山市ファミリーパークで飼育されている“カリン”がその子どもたちです。

※リンタ(上)とリンゴ(下)

 “リンタ”は大人しく穏や

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動物園で暮らすニホンリスたち

動物園で暮らすニホンリスたち

 7月上旬に、今年初めてのニホンリスの出産を確認しました。

 ニホンリスの出産は、通常春が多く、当園でも4月や5月に赤ちゃんが産まれることがほとんどです。しかし、今年はなかなか出産を確認することができず、まだかまだかと心待ちにしていました。
 もしかしたら今年はもう産まれないかも…と思っていた6月10日、展示場でお腹がふっくらしている1頭のメスを発見しました。何日か前の確認時では、お腹が大きいよ

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ヒトコブラクダの“ヒトミ”が岡崎市東公園動物園にお引越ししました!

ヒトコブラクダの“ヒトミ”が岡崎市東公園動物園にお引越ししました!

大きな体と長いまつげ、温和な表情と可愛らしい愛称で皆さんに親しまれてきたヒトコブラクダの“ヒトミ”が令和3年7月18日に岡崎市東公園動物園へお引越ししました。
“ヒトミ”は慎重派なので、輸送箱の中で長い時間過ごしてもらうためのトレーニングに時間がかかり、当初予定していた6月6日から2度の延期を経て、7月18日にお引越しをしました。7月18日は気温34度という猛暑のなか18時頃盛岡を出発し、長旅の末

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ありがとう‟サイカ“         ~シロサイ‟サイカ”の一生~

ありがとう‟サイカ“         ~シロサイ‟サイカ”の一生~

 2021年6月18日(金)、当園のシロサイのメス‟サイカ“が老衰で亡くなりました。46歳でした。1991年のアフリカ園オープン時に来園し、それから実に29年間の長きにわたり、来園者の皆様に迫力ある姿を楽しんでもらうと共に、その優しく人懐っこい性格で、ふれあい体験のイベントも数多く実施し、多くの方にたくさんの想い出を残してくれました。
 また2020年2月には‟サイカ”が国内最高齢個体となっていま

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オシドリの雛誕生!

オシドリの雛誕生!

~オシドリの産卵~

 いつもは鳥類舎の展示場で飼育していたのですが、昨年の秋から今年の春にかけて鳥インフルエンザ対策のため、動物病院でカルガモやマガモと一緒に飼育していました。鳥インフルエンザの発生も一段落し、また、4月23日に開園のため4月20日に展示再開へ向けて鳥類舎に移動準備を始めたところ、巣箱内に3個産卵を確認しました。まだ産み始めたばかりとはいえ、産卵が始まってからの移動は初めてなので

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国内初ゾウの人工授精プロジェクト

国内初ゾウの人工授精プロジェクト

 現在、ZOOMOでは6月13日で19歳になったばかりのアフリカゾウのメス“マオ”を飼育しています。3年前まではオスの“たろう”も飼育していましたが、慢性肺炎により平成30年11月29日に亡くなりました。

 たろうが亡くなった翌日からマオは一睡もせず、どうしていいのか分からない様子で、とにかく足を止めずにぐるぐると歩き続ける日々が続きました。
 職員が交代で遅くまで残ったり、早朝に出勤して安心さ

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ようこそ“ユン”盛岡へ!

ようこそ“ユン”盛岡へ!

 5月27日に“リンタ”の新しいパートナーとして東京都多摩動物公園からメスの“ユン”(2歳:5月11日生まれ)が来園しました。

~迎え入れる準備~
 寝室の清掃と消毒をして、敷いている砂の入れ替えをしたり、まだ2歳で小さい“ユン”のために給餌台を底上げして、食べやすい高さに調整したりしました。また、搬入作業の段取りを入念に行って、初めての場所に驚かないようにキリンが大好きな木の葉で寝室を飾り付け

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