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ZOOMOが目指す、ZOOMOならではの動物病院「ZOOMO WILDLIFE HEALTH CENTER」
いつも盛岡市動物公園ZOOMOを応援していただきありがとうございます。
今回は盛岡生まれの飼育係として、新たな動物病院「ZOOMO WILDLIFE HEALTH CENTER」について、お話をしたいと思います。
私は盛岡で生まれましたが、父親の転勤に伴い東京や仙台などで数年暮らしてから小学校低学年の時に盛岡に戻って来ました。盛岡に戻って来てからは家の周りや通学路の近くにある野原や林で遊ぶ
アフリカゾウの“マオ”をママに~日本初のアフリカゾウの人工授精に挑戦~
〇日本の動物園のアフリカゾウの飼育状況
2023年1月現在、アフリカゾウは国内の14の動物園で25頭(オス4頭、メス21頭)を飼育していますが、2013年の出産を最後に繁殖が完全に停止しています。また、過去10年間に16頭のアフリカゾウが死亡しており、今後の飼育展示の継続が危惧されています。過去の繁殖の多くは海外から野生の個体を導入したペアによるものですが、野生個体を導入することはワシントン条
ZOOMOのニホンツキノワグマと動物福祉への取り組み
当園では、現在2頭のメスのニホンツキノワグマを飼育しています。名前は”姫(ひめ)”と”リオ”です。
”姫”は甘えん坊でおてんばな性格で、胸の月の輪模様がコウモリの様な形になっているのが特徴です。
一方、”リオ”は比較的穏やかでのんびりしていて、胸の月の輪模様がネックレス模様になっています。
このツキノワグマの特徴である胸の月の輪模様は、実は1頭1頭違う形をしていて、野生下のクマの個
グラントシマウマが仲間入り!
6月10日に広島市安佐動物公園から“エレナ”5歳と“ミイハ”1歳、2頭のメスのグランドシマウマをZOOMOの新しい仲間として迎えることが出来ました。
グラントシマウマはシマウマの中では日本の動物園で最も多く飼育されている種で、19園館で123頭飼育しています(2020年現在)。シマウマの仲間は当園で飼育中のグレビーシマウマの他にヤマシマウマ、サバンナシマウマの3種がおり、グラントシマウマはサバンナ
冬の恒例作業"高病原性鳥インフルエンザ対策"
昨年の10月から11月にかけて、園内で飼育している鳥類の獣舎の高病原性鳥インフルエンザ対策をしました。
現在、鳥類を飼育している獣舎は、30年以上も前に建てられたものです。高病原性鳥インフルエンザが日本で初めて発生したのは1925年との記録がありますが、流行が見られるようになったのは2000年代に入ってからの事で、園の開園当時はあまり認識されていない感染症でした。
そのため、当然、鳥類ケージ
シマウマ“ラガー”の採血トレーニング
今回はグレビーシマウマのオス“ラガー”が取り組んでいるハズバンダリートレーニングについて紹介します。
ハズバンダリートレーニングとは、動物の健康管理と福祉向上のため、動物が自発的に採血や体重測定に協力してくれるようにするトレーニングのことです。職員は現在、動物にやさしい飼育管理やハズバンダリートレーニングの基礎となる応用行動分析学を学びながら、園内の様々な動物種でトレーニングに取り組んでいま
グレビーシマウマの“キララ” ~盛岡での暮らしと闘病~
グレビーシマウマのメスの“キララ”が8月25日に亡くなりました。担当者としてこれまで“キララ”を応援していただいた皆様に感謝をお伝えするとともに、“キララ”を偲び盛岡での暮らしを振り返りたいと思います。
“キララ”は2014年10月に4歳で京都市動物園より来園しました。グレビーシマウマは、細かく美しい縞模様があります。近年開発による生息地の破壊や、乱獲等で個体数が減少し、シマウマの中でも絶滅の危
動物園で暮らすニホンリスたち
7月上旬に、今年初めてのニホンリスの出産を確認しました。
ニホンリスの出産は、通常春が多く、当園でも4月や5月に赤ちゃんが産まれることがほとんどです。しかし、今年はなかなか出産を確認することができず、まだかまだかと心待ちにしていました。
もしかしたら今年はもう産まれないかも…と思っていた6月10日、展示場でお腹がふっくらしている1頭のメスを発見しました。何日か前の確認時では、お腹が大きいよ
ヒトコブラクダの“ヒトミ”が岡崎市東公園動物園にお引越ししました!
大きな体と長いまつげ、温和な表情と可愛らしい愛称で皆さんに親しまれてきたヒトコブラクダの“ヒトミ”が令和3年7月18日に岡崎市東公園動物園へお引越ししました。
“ヒトミ”は慎重派なので、輸送箱の中で長い時間過ごしてもらうためのトレーニングに時間がかかり、当初予定していた6月6日から2度の延期を経て、7月18日にお引越しをしました。7月18日は気温34度という猛暑のなか18時頃盛岡を出発し、長旅の末
ありがとう‟サイカ“ ~シロサイ‟サイカ”の一生~
2021年6月18日(金)、当園のシロサイのメス‟サイカ“が老衰で亡くなりました。46歳でした。1991年のアフリカ園オープン時に来園し、それから実に29年間の長きにわたり、来園者の皆様に迫力ある姿を楽しんでもらうと共に、その優しく人懐っこい性格で、ふれあい体験のイベントも数多く実施し、多くの方にたくさんの想い出を残してくれました。
また2020年2月には‟サイカ”が国内最高齢個体となっていま
国内初ゾウの人工授精プロジェクト
現在、ZOOMOでは6月13日で19歳になったばかりのアフリカゾウのメス“マオ”を飼育しています。3年前まではオスの“たろう”も飼育していましたが、慢性肺炎により平成30年11月29日に亡くなりました。
たろうが亡くなった翌日からマオは一睡もせず、どうしていいのか分からない様子で、とにかく足を止めずにぐるぐると歩き続ける日々が続きました。
職員が交代で遅くまで残ったり、早朝に出勤して安心さ
ようこそ“ユン”盛岡へ!
5月27日に“リンタ”の新しいパートナーとして東京都多摩動物公園からメスの“ユン”(2歳:5月11日生まれ)が来園しました。
~迎え入れる準備~
寝室の清掃と消毒をして、敷いている砂の入れ替えをしたり、まだ2歳で小さい“ユン”のために給餌台を底上げして、食べやすい高さに調整したりしました。また、搬入作業の段取りを入念に行って、初めての場所に驚かないようにキリンが大好きな木の葉で寝室を飾り付け