「しいくうらばなし」

盛岡市動物公園ZOOMOの飼育係が、動物たちのエピソードや飼育環境をよくするための様々…

「しいくうらばなし」

盛岡市動物公園ZOOMOの飼育係が、動物たちのエピソードや飼育環境をよくするための様々な取り組みなど、飼育係しか知らないあれやこれやをこっそりお話しします。

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    【寄付付き】ZOOMOアニマルステッカー4種セット

    リニューアルオープンの際に岩手県内をジャックしたあのポスターが、#GOGOBIGFLYニホンイヌワシPROJECT のニホンイヌワシ飼育環境改善寄付付き商品になりました。723design様のZOOMOのポスターのイラストがZOOMOでしか手に入らないステッカーになりました!★ZOOMOで飼育している個体の特徴をとらえた、愛らしいイラストのシールです。★ステッカーには2タイプあって、ダイカットタイプは、ペタペタ貼って、自分だけのZOOMOマップや図鑑を作って遊ぶのも良し♪丸タイプは、持ち物に貼ると目印にもなりますよね♪♪4枚セットで盛りだくさんなので、お友達とのシェアもGOOD!★ステッカー台紙サイズ:15㎝×15㎝★★同デザインのピクニックシートも絶賛販売中★★※サイトの仕様上、商品1点購入毎に送料が発生する仕様となっておりますと、ご了承ください。※
    ¥2,200
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    ☕コーヒー飲み比べセット(3種6セット入り)

    ZOOMOオリジナルパッケージの3種コーヒー飲み比べバッグを、さらにお得な6セット入りにして、オンラインショップ限定価格で販売!★★通常店頭価格1セット当たり550円→500円★★商品ラベルは、ZOOMOオリジナル!動物の足跡がペタペタついたかわいいパッケージになっているので、お土産用や親しい人へのプレゼントにも喜ばれること間違いなし!!【セット内容】3種各1個 6セット入り1個当たりの内容量…8g・深煎り(ツキノワグマ)…賞味期限2025.3.27・中煎り(カワウソ)………賞味期限2025.3.31・デカフェ(キリン)………賞味期限2025.4.15※賞味期限が上記記載の日付以降のものになる場合がございます。※サイトの仕様上、商品1点購入毎に送料が発生する仕様となっておりますと、ご了承ください。※
    ¥3,000
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    モーテルレザーキーホルダー★ランダム3個セット

    asHiato byZOOMO店頭で好評発売中のレザーキーホルダーが、ランダム3個セットになってオンラインショップに登場!柄もカラーもランダムなので、ちょっとお得な価格となっております♪ZOOMOに飼育されている動物がモチーフのゾウやウサギ、キリン、ツキノワグマの“姫”、“リオ”のシルエットの焼きが入った、完全オリジナル商品です。レザー製なので使えば使うほど、深みのある雰囲気を醸し出してきます。大人の方がおしゃれにさりげなく。子どもたちは、可愛くリュックやランドセルに♪3個入りなので、いろんな持ち物に付けたり!大切な方へのプレゼント用にもおすすめです。※動物の種類、カラーはランダムとなります!!スタッフにお任せください。今ならプレゼント用の小分け袋お付けしております♪※サイトの仕様上、商品1点購入毎に送料が発生する仕様となっておりますと、ご了承ください。※
    ¥2,100
    ZOOMO SHOP -Online-

記事一覧

ZOOMOが目指す、ZOOMOならではの動物病院「ZOOMO WILDLIFE HEALTH CENTER」

いつも盛岡市動物公園ZOOMOを応援していただきありがとうございます。  今回は盛岡生まれの飼育係として、新たな動物病院「ZOOMO WILDLIFE HEALTH CENTER」について、お話…

アフリカゾウの“マオ”をママに~日本初のアフリカゾウの人工授精に挑戦~

〇日本の動物園のアフリカゾウの飼育状況 2023年1月現在、アフリカゾウは国内の14の動物園で25頭(オス4頭、メス21頭)を飼育していますが、2013年の出産を最後に繁…

ZOOMOのニホンツキノワグマと動物福祉への取り組み

当園では、現在2頭のメスのニホンツキノワグマを飼育しています。名前は”姫(ひめ)”と”リオ”です。 ”姫”は甘えん坊でおてんばな性格で、胸の月の輪模様がコウモリの…

グラントシマウマが仲間入り!

6月10日に広島市安佐動物公園から“エレナ”5歳と“ミイハ”1歳、2頭のメスのグランドシマウマをZOOMOの新しい仲間として迎えることが出来ました。 グラントシマウマはシマ…

冬の恒例作業"高病原性鳥インフルエンザ対策"

 昨年の10月から11月にかけて、園内で飼育している鳥類の獣舎の高病原性鳥インフルエンザ対策をしました。  現在、鳥類を飼育している獣舎は、30年以上も前に建てられた…

削蹄講習と乗馬講習

 盛岡市動物公園ZOOMOでは自主的に動物たちのため研修や講習を行っています。今回は削蹄講習と乗馬講習についてお話したいと思います。  まずは削蹄講習。  削蹄講習は…

シマウマ“ラガー”の採血トレーニング

 今回はグレビーシマウマのオス“ラガー”が取り組んでいるハズバンダリートレーニングについて紹介します。  ハズバンダリートレーニングとは、動物の健康管理と福祉向…

ライオン・キング

 “キング”は2008年3月に秋田市大森山動物園から来園しました。2歳になったばかりの“キング”はたてがみも少ししか生えておらず、あまりにも弱々しい印象だったのを覚え…

グレビーシマウマの“キララ” ~盛岡での暮らしと闘病~

グレビーシマウマのメスの“キララ”が8月25日に亡くなりました。担当者としてこれまで“キララ”を応援していただいた皆様に感謝をお伝えするとともに、“キララ”を偲び…

リンタと共に

 “リンタ”は2009年7月に埼玉県こども動物自然公園より来園しました。来園当初はメスの“リリー”と過ごし、その後、東京都多摩動物公園より来園したメスの“ユズ”との…

動物園で暮らすニホンリスたち

 7月上旬に、今年初めてのニホンリスの出産を確認しました。  ニホンリスの出産は、通常春が多く、当園でも4月や5月に赤ちゃんが産まれることがほとんどです。しかし、…

ヒトコブラクダの“ヒトミ”が岡崎市東公園動物園にお引越ししました!

大きな体と長いまつげ、温和な表情と可愛らしい愛称で皆さんに親しまれてきたヒトコブラクダの“ヒトミ”が令和3年7月18日に岡崎市東公園動物園へお引越ししました。 “ヒ…

ありがとう‟サイカ“         ~シロサイ‟サイカ”の一生~

 2021年6月18日(金)、当園のシロサイのメス‟サイカ“が老衰で亡くなりました。46歳でした。1991年のアフリカ園オープン時に来園し、それから実に29年間の長きにわたり…

オシドリの雛誕生!

~オシドリの産卵~  いつもは鳥類舎の展示場で飼育していたのですが、昨年の秋から今年の春にかけて鳥インフルエンザ対策のため、動物病院でカルガモやマガモと一緒に飼…

国内初ゾウの人工授精プロジェクト

 現在、ZOOMOでは6月13日で19歳になったばかりのアフリカゾウのメス“マオ”を飼育しています。3年前まではオスの“たろう”も飼育していましたが、慢性肺炎により平成30…

ようこそ“ユン”盛岡へ!

 5月27日に“リンタ”の新しいパートナーとして東京都多摩動物公園からメスの“ユン”(2歳:5月11日生まれ)が来園しました。 ~迎え入れる準備~  寝室の清掃と消毒を…

ZOOMOが目指す、ZOOMOならではの動物病院「ZOOMO WILDLIFE HEALTH CENTER」

ZOOMOが目指す、ZOOMOならではの動物病院「ZOOMO WILDLIFE HEALTH CENTER」

いつも盛岡市動物公園ZOOMOを応援していただきありがとうございます。
 今回は盛岡生まれの飼育係として、新たな動物病院「ZOOMO WILDLIFE HEALTH CENTER」について、お話をしたいと思います。

私は盛岡で生まれましたが、父親の転勤に伴い東京や仙台などで数年暮らしてから小学校低学年の時に盛岡に戻って来ました。盛岡に戻って来てからは家の周りや通学路の近くにある野原や林で遊ぶ

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アフリカゾウの“マオ”をママに~日本初のアフリカゾウの人工授精に挑戦~

アフリカゾウの“マオ”をママに~日本初のアフリカゾウの人工授精に挑戦~

〇日本の動物園のアフリカゾウの飼育状況

2023年1月現在、アフリカゾウは国内の14の動物園で25頭(オス4頭、メス21頭)を飼育していますが、2013年の出産を最後に繁殖が完全に停止しています。また、過去10年間に16頭のアフリカゾウが死亡しており、今後の飼育展示の継続が危惧されています。過去の繁殖の多くは海外から野生の個体を導入したペアによるものですが、野生個体を導入することはワシントン条

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ZOOMOのニホンツキノワグマと動物福祉への取り組み

ZOOMOのニホンツキノワグマと動物福祉への取り組み


当園では、現在2頭のメスのニホンツキノワグマを飼育しています。名前は”姫(ひめ)”と”リオ”です。
”姫”は甘えん坊でおてんばな性格で、胸の月の輪模様がコウモリの様な形になっているのが特徴です。


一方、”リオ”は比較的穏やかでのんびりしていて、胸の月の輪模様がネックレス模様になっています。


このツキノワグマの特徴である胸の月の輪模様は、実は1頭1頭違う形をしていて、野生下のクマの個

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グラントシマウマが仲間入り!

グラントシマウマが仲間入り!

6月10日に広島市安佐動物公園から“エレナ”5歳と“ミイハ”1歳、2頭のメスのグランドシマウマをZOOMOの新しい仲間として迎えることが出来ました。
グラントシマウマはシマウマの中では日本の動物園で最も多く飼育されている種で、19園館で123頭飼育しています(2020年現在)。シマウマの仲間は当園で飼育中のグレビーシマウマの他にヤマシマウマ、サバンナシマウマの3種がおり、グラントシマウマはサバンナ

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冬の恒例作業"高病原性鳥インフルエンザ対策"

冬の恒例作業"高病原性鳥インフルエンザ対策"

 昨年の10月から11月にかけて、園内で飼育している鳥類の獣舎の高病原性鳥インフルエンザ対策をしました。
 現在、鳥類を飼育している獣舎は、30年以上も前に建てられたものです。高病原性鳥インフルエンザが日本で初めて発生したのは1925年との記録がありますが、流行が見られるようになったのは2000年代に入ってからの事で、園の開園当時はあまり認識されていない感染症でした。
 そのため、当然、鳥類ケージ

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削蹄講習と乗馬講習

削蹄講習と乗馬講習

 盛岡市動物公園ZOOMOでは自主的に動物たちのため研修や講習を行っています。今回は削蹄講習と乗馬講習についてお話したいと思います。

 まずは削蹄講習。
 削蹄講習はキリン、ポニー、ウシなど蹄をもつ動物の担当者や獣医が岩手大学の大動物病院内で、標本を使って削蹄の練習をさせていただきました。キリンの“ユズ”や“リンタ”も蹄の変形や過長蹄(伸びすぎてしまうこと)が原因で亡くなっていることから、蹄をケ

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シマウマ“ラガー”の採血トレーニング

シマウマ“ラガー”の採血トレーニング

 今回はグレビーシマウマのオス“ラガー”が取り組んでいるハズバンダリートレーニングについて紹介します。

 ハズバンダリートレーニングとは、動物の健康管理と福祉向上のため、動物が自発的に採血や体重測定に協力してくれるようにするトレーニングのことです。職員は現在、動物にやさしい飼育管理やハズバンダリートレーニングの基礎となる応用行動分析学を学びながら、園内の様々な動物種でトレーニングに取り組んでいま

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ライオン・キング

ライオン・キング

 “キング”は2008年3月に秋田市大森山動物園から来園しました。2歳になったばかりの“キング”はたてがみも少ししか生えておらず、あまりにも弱々しい印象だったのを覚えています。しかし、名前を公募したところ、当時いたメスの“クィーン”の影響か“キング”という立派な名前を付けていただきました。私が担当になった2016年には10歳の立派なオスになっていて、まさに百獣の王のキングでした。

 見た目は堂々

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グレビーシマウマの“キララ” ~盛岡での暮らしと闘病~

グレビーシマウマの“キララ” ~盛岡での暮らしと闘病~

グレビーシマウマのメスの“キララ”が8月25日に亡くなりました。担当者としてこれまで“キララ”を応援していただいた皆様に感謝をお伝えするとともに、“キララ”を偲び盛岡での暮らしを振り返りたいと思います。

“キララ”は2014年10月に4歳で京都市動物園より来園しました。グレビーシマウマは、細かく美しい縞模様があります。近年開発による生息地の破壊や、乱獲等で個体数が減少し、シマウマの中でも絶滅の危

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リンタと共に

リンタと共に

 “リンタ”は2009年7月に埼玉県こども動物自然公園より来園しました。来園当初はメスの“リリー”と過ごし、その後、東京都多摩動物公園より来園したメスの“ユズ”との間に2頭のメスの子どもが産まれ、父親となりました。現在、東京都恩賜上野動物園で飼育されている“リンゴ”と富山市ファミリーパークで飼育されている“カリン”がその子どもたちです。

※リンタ(上)とリンゴ(下)

 “リンタ”は大人しく穏や

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動物園で暮らすニホンリスたち

動物園で暮らすニホンリスたち

 7月上旬に、今年初めてのニホンリスの出産を確認しました。

 ニホンリスの出産は、通常春が多く、当園でも4月や5月に赤ちゃんが産まれることがほとんどです。しかし、今年はなかなか出産を確認することができず、まだかまだかと心待ちにしていました。
 もしかしたら今年はもう産まれないかも…と思っていた6月10日、展示場でお腹がふっくらしている1頭のメスを発見しました。何日か前の確認時では、お腹が大きいよ

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ヒトコブラクダの“ヒトミ”が岡崎市東公園動物園にお引越ししました!

ヒトコブラクダの“ヒトミ”が岡崎市東公園動物園にお引越ししました!

大きな体と長いまつげ、温和な表情と可愛らしい愛称で皆さんに親しまれてきたヒトコブラクダの“ヒトミ”が令和3年7月18日に岡崎市東公園動物園へお引越ししました。
“ヒトミ”は慎重派なので、輸送箱の中で長い時間過ごしてもらうためのトレーニングに時間がかかり、当初予定していた6月6日から2度の延期を経て、7月18日にお引越しをしました。7月18日は気温34度という猛暑のなか18時頃盛岡を出発し、長旅の末

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ありがとう‟サイカ“         ~シロサイ‟サイカ”の一生~

ありがとう‟サイカ“         ~シロサイ‟サイカ”の一生~

 2021年6月18日(金)、当園のシロサイのメス‟サイカ“が老衰で亡くなりました。46歳でした。1991年のアフリカ園オープン時に来園し、それから実に29年間の長きにわたり、来園者の皆様に迫力ある姿を楽しんでもらうと共に、その優しく人懐っこい性格で、ふれあい体験のイベントも数多く実施し、多くの方にたくさんの想い出を残してくれました。
 また2020年2月には‟サイカ”が国内最高齢個体となっていま

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オシドリの雛誕生!

オシドリの雛誕生!

~オシドリの産卵~

 いつもは鳥類舎の展示場で飼育していたのですが、昨年の秋から今年の春にかけて鳥インフルエンザ対策のため、動物病院でカルガモやマガモと一緒に飼育していました。鳥インフルエンザの発生も一段落し、また、4月23日に開園のため4月20日に展示再開へ向けて鳥類舎に移動準備を始めたところ、巣箱内に3個産卵を確認しました。まだ産み始めたばかりとはいえ、産卵が始まってからの移動は初めてなので

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国内初ゾウの人工授精プロジェクト

国内初ゾウの人工授精プロジェクト

 現在、ZOOMOでは6月13日で19歳になったばかりのアフリカゾウのメス“マオ”を飼育しています。3年前まではオスの“たろう”も飼育していましたが、慢性肺炎により平成30年11月29日に亡くなりました。

 たろうが亡くなった翌日からマオは一睡もせず、どうしていいのか分からない様子で、とにかく足を止めずにぐるぐると歩き続ける日々が続きました。
 職員が交代で遅くまで残ったり、早朝に出勤して安心さ

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ようこそ“ユン”盛岡へ!

ようこそ“ユン”盛岡へ!

 5月27日に“リンタ”の新しいパートナーとして東京都多摩動物公園からメスの“ユン”(2歳:5月11日生まれ)が来園しました。

~迎え入れる準備~
 寝室の清掃と消毒をして、敷いている砂の入れ替えをしたり、まだ2歳で小さい“ユン”のために給餌台を底上げして、食べやすい高さに調整したりしました。また、搬入作業の段取りを入念に行って、初めての場所に驚かないようにキリンが大好きな木の葉で寝室を飾り付け

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