ようこそ“ユン”盛岡へ!
5月27日に“リンタ”の新しいパートナーとして東京都多摩動物公園からメスの“ユン”(2歳:5月11日生まれ)が来園しました。
~迎え入れる準備~
寝室の清掃と消毒をして、敷いている砂の入れ替えをしたり、まだ2歳で小さい“ユン”のために給餌台を底上げして、食べやすい高さに調整したりしました。また、搬入作業の段取りを入念に行って、初めての場所に驚かないようにキリンが大好きな木の葉で寝室を飾り付けして準備万端。
~移動の様子~
多摩動物公園では20頭近いキリンを群れで飼育しています。“ユン”は群れから離れ1頭に慣れる練習と、移動するための輸送箱に慣れてもらう練習を約1カ月行いました。いよいよ5月26日夕方、多摩動物公園を出発です。
夜の間に高速道路を使って翌朝盛岡に到着。午前9時より寝室に“ユン”を入れる作業の開始です。クレーンを使ってトラックから“ユン”が入った輸送箱を寝室の前に移動させ、輸送箱の扉を開けるとスムーズに寝室に入ってくれました。
でもここからが始まりです。“ユン”は知らない場所への移動、オスの“リンタ”との出会いなど初めてのことだらけです。
来園した初日の夜の様子です。座って休む時間が4時間確認でき少しホッとしました。
日がたつにつれ少しずつ座る時間が長くなり、7時間近く座る日もありました。本来キリンに必要な休息時間については詳しく分かっていませんが、以前当園で飼育していたメスの“カリン”は7時間座って休んでいたので参考になります。
来園した翌日には初めて運動場デビューをしました。グレビーシマウマ、ダチョウ、シタツンガと初顔合わせです。お互いにとても穏やかに過ごすことができました。
“ユン”が落ち着かず不安な様子を度々見せるので、少し前倒しして“リンタ”と運動場で初顔合わせをすることにしました。飼育スタッフの不安をよそに初めから落ち着いており、一緒に大好きな木の葉を食べる様子も見られました。初めて1か月以上1頭での生活を送っていた“ユン”がやっとホッとできた瞬間だったのかもしれません。“リンタ”と一緒にいるときは落ち着いていることが多くなりました。
キリンは3~4歳で大人になりますが、“ユン”はまだ2歳の子どもです。今は盛岡での暮らしに慣れてもらい、今後“リンタ”との間で繁殖に取り組んでいきたいと思います。そして、飼育スタッフとの信頼関係も深め、心身ともに健康に毎日を過ごせるように健康管理のトレーニングにも取り組んでいきたいと思います。
キリン担当 丸山