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エッセイ

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#エッセイ

ものを書く余裕と時間

ものを書く余裕と時間

書く時間というものが取れると、案外と書く気持ちというのが涌いてこない。何かと忙しくしている時のほうがアレコレ浮かんでくる。

書くことの原動力というものは、意外とストレスなのかもしれないなどと、ちょっとひねくれた考えまで浮かんでくる。

だが過ぎたるはなんとやら。
過分なストレスというものは身を滅ぼしかねない。
現代病の影にストレスではないが、なにかと原因にストレスという言葉が出てくる。

医療関

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文章のリズム・テンポ

文章のリズム・テンポ

文章の歩調とでもいうべきか、それぞれの文章にはテンポやリズムがあると、私は感じている。

句読点や段落。書きぐせのようなもので文体がリズムを刻んでいるように感じる。

内容の如何とは関係ないところで、その文章との歩調が合わない読み物は、読みにくいと感じてしまう。
書く方では「筆がすすむ」と表現するところだが、読む方ではなんと言ったものか。

テンポよく読める文章というのは気持ちがいいものだ。
フィ

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100本目の投稿が過ぎて

100本目の投稿が過ぎて

塵も積もれば山となるとでもいうべきか。
いつの間にか投稿も100本を越えていることをnoteのメッセージによって知ることになりました。

noteをやり始めた際に、「とりあえずは100本くらいは目標にしてみようか」と考えておりましたが、案外と達成できるものです。

なにぶんに生来の飽き性。計画性も無い性分なものですから。

100本の投稿をしたからどうということはなく、世の中の物書きを生業とされて

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古典的な作品を改めて

古典的な作品を改めて

きっかけは何だったか思い出せないが、何かの拍子に学校で習った「奥の細道」の記憶が蘇る。

当時は全く面白みも感じることもなく、ただただテストのための勉強として読んだ記憶がある。

ずいぶんと昔に習った内容ではあったが、部分的には覚えているものだと感心する。

なぜだか無性に読み返してみたくなり、電子書籍で購入してみた。

実に便利な世の中になったものだ。物理的に本が増えると嵩張ってしまうところだが

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菜の花の苦味

菜の花の苦味

菜の花なんて食べることは絶対にないと思っていましたが、歳を重ねていくと食べ物の好みが変わるというのは本当らしく、あんなに嫌いだった苦味が美味しく頂けた次第。

食卓に何気なく並んでいた菜の花のおひたし。
子供の頃から苦手な食べもので、なぜ大人が好んで食べるのかが理解できませんでした。

時は流れて、最近は薬膳の本なんてものを購入したり、昔は好きだったスナック菓子が苦手になってきたりと、歳相応に味覚

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何も無いこともないが

何も無いこともないが

何も無いことはなかったけれど、特に何を書くというわけでもない日。
そんな日がたまにあってもいいじゃないか。

そう思いながらも年末年始の。特に昔のことを思い出しながら書いている。

もう年の瀬も近いというのに、けっこう暖かい日が続く。
子供の時分には霜柱をザクザクと踏みしめていたものだが、はて最近ではあまり見かけない気がする。

都会で地面を見ないというのならわかるが、田舎はそこらじゅう地面が露出

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買ってよかった。

買ってよかった。

何のひねりも無いタイトル。「買ってよかった」
変にひねってもだいたい上手く行くことはないので、直球のタイトルをつけた。

以前にも少々触れた記憶もあるが、一体何の話で触れたのか忘れてしまったので新たに書き起こすことにした。

Pilotのボールペン「クーペ」

たぶんこの「クーペ」という商品だけではなく、"アクロインキ" を使っている商品。アクロインキシリーズというものがあるので、その商品は同じよ

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古いとか新しいとか

古いとか新しいとか

あまり "古い" という言葉。価値観などを感じなくなった気がする。

皆それぞれに好きなものを探し当て、その場所で好きなように活動している。

キャンプ、絵画、音楽。何でも構わない。ほんとうにそれぞれが "あぁ、これ良いな" と感じることを、伸び伸びとやっているように見える。

多少ブーム的な面も見え隠れはしていると思う。正直なところ。

しかし、それはかつての火付け役であったメディアが扇動してい

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罫線

罫線

だいたい小学校に通い始めるころから、この "罫線" で区切られた用紙に文字を書くことが当たり前のように教えられてきた。

ずっとそうであったものだから、別に疑問に思うこともなかった。枠があれば枠の中に、罫線があればその幅で書く。

ちょっと昔の手紙。書状と言われているようなものは、結構自由に書かれていることに気づく。

罫線なんてものは引いてないし、定規を当てながら文字を書く。なんてこともなかった

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気に入らない文章

気に入らない文章

あまり良いとは思えない文章。
だけれどソレも自分の中から生まれてきたものに違いない。

見ないようにしてしまうのは簡単だが、なんとなく。
ただなんとなくその失敗作のほうに本当の自分がいるような気もする。

では良くできたと思える文章。
そちらに自分はいないのかと自分に聞けば、それは・・そちらにも自分はいる。と答える。

でもまぁこれ、あくまで自分の中だけで感じていることで、他人からすればまた違った

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上等なお茶のように

上等なお茶のように

良い作品。興味深いもの。本当に楽しめているものというのは、頭ではなく、カラダに抵抗を感じない。

上等なお茶を頂くと、スッと体に入ってゆく気がする。
それは世間一般に高級とされているものではなく、 "自分のカラダ" が良い。と感じたもの。

どうしても "良いものだ" というラベルが貼られてしまうと、頭のほうが強引に「これは良いものなのだ」と思い込もうとする。

その時に感じるカラダの違和感。抵抗

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アナログな暖房

アナログな暖房

九州といえどもいつまでも暖かいことはなく、冬が近づいてくるのと共に、だんだんと寒くなる。

寒さを好む好まないはさておき、寒くなってくると自然界の生き物は活動を止めて休眠へと入ってゆく。

夏にはあれだけ勢力を誇っていた背の高い雑草も休眠に入り、今は背の低い冬の草へと生え変わっている。

夏の時期には「またか」と、うんざりするほど草刈機を持ちだしては繰り返し草を刈ったが、それもしばらくはお休み。

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万年筆で書くことの違い

万年筆で書くことの違い

Pilot製の万年筆。名は『KAKUNO』という。
Pilot社の油性ボールペンを探してして、偶然目にしたもの。

興味本位で買ってみたが、これがなかなか興味深いものだった。

印象の違い不思議なことに、ボールペンと万年筆とでは筆記の速度が変わる。
変わるというか、変えているのは自分であるから奇妙な表現ではあるが。

万年"筆" という語源を調べるとそちらに認識が引っ張られてしまい、自分の感覚とず

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書くことでの静けさ

書くことでの静けさ

ものを書いている瞬間。静けさと活発に飛び交う言葉とが入り混じったような世界にいることに気づく。

主人公がただひたすらに "飯を食う" という行為を描いた漫画があるが、ソレのドラマ版。イントロダクションで流されるあの言葉。

「つかの間、彼は自分勝手になり、『自由』になる」

言葉や文章が飛び交う中で、雑音のようなものを感じることはなく、無声映画でも見ているような感覚だろうか。情報は多いが、ソレに

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