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ペーパートークの記録

ペーパートークの記録

この記事では、2024年2月4日に香川県高松市で開催された「休みの集い」内のフリーペーパー交換企画「ペーパートーク」で頂いたペーパーのうち、特に印象に残ったものを取り上げています。

赤い表紙が印象的。スタンプとリソグラフ印刷を組み合わせているところも素敵。家族に関するエッセイ。以前ある方と話したのですが、簡単に「共感した、分かった、理解できた」と言ってしまいたくない、かけがえのない時間についての

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因縁の本について~本をすすめたり貸したりすること

因縁の本について~本をすすめたり貸したりすること

わたしには「因縁の本」がある。

よしながふみによるオムニバス漫画『愛すべき娘たち』だ。

なぜ「因縁の本」なのか?この記事でお話ししてみようと思う。



最初にこの本を知ったのは約十年前。遠距離恋愛で交際中だった読書好きのパートナー(現在の夫)が、大阪から東京へ帰るわたしに貸してくれたのが『愛すべき娘たち』だった。



長い本ではないので、帰りの新幹線の中で、それこそ東京に着く前に読み

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「オリーブひゃっけい(百景)」参考資料

「オリーブひゃっけい(百景)」参考資料

こちらは、2024/2/4に高松市亀井町で開催されるイベント「休みの集い」内企画「ペーパートーク」にて優木ごまヲが配布するフリーペーパー「オリーブひゃっけい (百景)」の参考資料ページです。

どうぞゆっくりご覧ください。





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二十年の時をこえて

二十年の時をこえて

散歩中、ベビーカーで子どもを眠らせ、つかの間の自由時間に開いた本の一ページでこの一首を見付けた時、思わずこみ上げてくるものがあった。そうだよな、わたしが今していることを、三十年以上前、母もまたわたしに対してしてくれていたんだよな。ごく当たり前の気付きではあるけれど、おむつ替え、授乳、寝かしつけ、だっこ…育児がとてもとてもそれだけでは書ききれないほどたくさんの仕事の積み重ねによって成り立っていること

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湖のさざなみ~坂本龍一さん追悼

湖のさざなみ~坂本龍一さん追悼

坂本龍一さんが亡くなってしまった。坂本さんの作った音楽には子供の頃から大いに影響を受け、親しむようになった。思い入れもあるから、各作品についてゆっくり振りかえる時間を持ちたいのだけれど、今日はその「思い入れ」について考えてみる。

実は、坂本さんの音楽がきっかけで、学生時代にとある大きな選択をした。その選択をしなかったら出会わなかった人や物も多いのではないかと思う。「坂本さんの音楽があったからこそ

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早朝のたより

早朝のたより

朝四時。日の出前のこの時間、外ではカラスが鳴き始める。子供を起こさないようそっと寝床を抜け出し、大好きな冷たいカフェオレ(豆乳オレのほうがローカロリーなのは知っているが、やっぱり牛乳で作ったカフェオレのほうが美味しい)とノートパソコンを持って洗面所へ。風呂の入り口にバスタオルを敷いて腰掛ければ、あっという間に「自分ひとりの部屋」の完成だ。リビングはいけない、漏れる光と物音で子供を起こしてしまうから

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ずっと飲み会が苦手だった

ずっと飲み会が苦手だった

以前もここで少し書いたような気がする。

何年か前まで飲み会がとても苦手だった。

両親はお酒を飲めるが、量は飲まない。二人とも会社の飲み会となると憂鬱そうな顔をしていたのをよく覚えている。特に母からは「家の外でやたらとお酒なんか飲むもんじゃない」と言い聞かせられていたこともあり、学生時代は飲酒に対する嫌悪感があった。片道二時間近くかけて東京へ通学していた娘を危険な目にあわせたくないという思いあっ

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最近の読書から 2冊

最近の読書から 2冊

学生時代などは、読んだ本、目を通した本のすべてについて何らかのコメントを残していて、我ながら当時のバイタリティには驚かされる。最近ではそんなこともめっきりしなくなり、書影をスマホカメラで撮影して残しておくだけでも精一杯の状態だ。

なのでこの記事は、最近読んだ本(どちらも通読はしていないし、拾い読み、読みさしなのだけれど)のなかでハッとさせられた部分だけでも書き残しておこうとするものである。

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祖母と朝ドラ

祖母と朝ドラ

亡くなった父方の祖母は、NHKの朝の連続テレビ小説を見ていたようだ。

ある時、父方の実家で祖母とテレビを見ていると、朝ドラの予告が流れたことがあった。すると祖母は番組の説明を始め、にこにこしながら「○○さん(男性俳優)が、○○さん(女性俳優)を抱いちゃうの!」と声を弾ませた。

これはかなり衝撃的な体験だった。祖父とは恋愛結婚だったらしい、ということはかすかに聞いていたが、その瞬間まで、結婚以来

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主婦に向いている人、いない人

主婦に向いている人、いない人

既婚男性が退職すると「無職」と呼ばれるが、既婚女性が退職すると「主婦」と呼ばれる。なんだか変だ。男性が無職と呼ばれる時の「一人前の男なら仕事をしていて当然」みたいな重い感じも嫌だけれど、女性は仕事を辞めてもやるべきことがある、みたいなイメージも相当のものだ。

でも最近では「主婦なんて事実上の単なる無職」などと揶揄の意味で使われることもあるので、主婦を無職と呼ぶか否か論争に加わるならば、それがどん

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住むための家がほしい

住むための家がほしい

「あと十年したら家を処分するつもりだ」と父から言われた時、車窓の景色を眺めながら、自分の人生はもうそんなところまで来ているのかと思った。

感染症、移住、妊娠出産などに阻まれて遠い存在になっていた故郷へ、先日久しぶりに帰省した。子供を連れていたこともあり、あまりゆっくりすることはできなかったが、それでもお墓参りをしたり、母方の祖母に会ったり、古い荷物を覗いたり、昔からの友人と食事をしたりと、数日間

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推し短歌

推し短歌

まばゆさにまなこ閉じれば見えてくる六等星の頃のあなたが/優木ごまヲ

おめでとう、よかったね。ひたすら前を向いて突き進む、光に包まれたあなたの姿。でも時々、今の自分にはまぶしすぎて。少しだけ時間をさかのぼれば、まだ荒削りだった頃のあなたと会える。そうして安心してしまうことに後ろめたさがないと言ったら嘘になるけれど、だからこそまた応援するのだろう。