ディズニープリンセスに見るソーシャルスタイル

主人公に憧れる。
物語の中、鮮やかに描かれるその存在は、私たちの目に煌びやかに映る。
現実との接点をそんなに感じられないような物語でも、「私もこんな風になれたらなぁ」といった想いを掻き立てられることも多いのではないだろうか。

ソーシャルスタイル理論について認識していく中で、主人公について振り返ってみると、彼・彼女らは特定の立ち位置にいることが多いように感じた。
なのでそれぞれのキャラクターを思い描きながら分類テストをして、それを他の人と話し合ってみた。
主観が物凄く入っていると思うので、違う意見があったら是非聞きたいくらいなのだけど、達した結論は主人公にはエクスプレッシブが多い、次にくるのはエミアブル、ということだった。
今回はディズニープリンセスに限定して、少し詳しく見ていこうと思う。

エクスプレッシブタイプとして挙がってくるのは、アリエル・ラプンツェル・アナあたりだ。
自己主張も強く感情表現も強いこのタイプには、表情がくるくると移り変わる、元気で溌剌としたキャラクターが思い浮かぶ。
比較的最近のプリンセスにはこの傾向が強めかもしれない。
ディズニーも描くキャラクター像を変えているようだし、嫌味なくでも強く自分を貫く女性像は現代に必要とされているものを反映しているのだろう。

エミアブルとして挙がるのは、白雪姫・シンデレラといった長く受け継がれる王道キャラクターとなった。
制作当初の一歩引いた女性像が理想とされた時代背景も相まって、自己主張が弱く感情表現が強いこのタイプには、控えめで愛くるしいといった特徴が強いキャラクターが該当している。

アナリティカルにくるのは、エルサだ。
自己主張・感情表現共に弱めなこのタイプにきたのは自分の持つ力に悩み苦しむ氷の女王だった。
自分を抑えようと必死な彼女以外に、ここに来そうなキャラクターは思い浮かばなかったし、結果としても他には出てこなかった。

強い自己主張に感情表現の少ないドライバータイプにくるプリンセスは思いつかず、代わりに該当するキャラクターとしては美女と野獣のガストンや、アラジンのジャファーなどが考えられるのではと話していた。

映像作品・アニメーションとして描いていく中で、感情表現が弱いキャラクターは描きにくいという背景もあるのだろうけど、極端に偏ったなという印象は強い。
ただ、ジャスミンやベルなどは想定と診断結果と話し合いの結果が一致せず、分類をどれにするか納得して分けることができなかった。

もちろん完全に分けることはできないのだけど、傾向として友達に「このキャラクターと似てるよね」と言われるようなものは、ソーシャルスタイルが同じようだ。
極度なアナリティカルの私は、ラプンツェルがいくら好きでもあんな風に振る舞うことは頑張ってもできない。
まぁそういうのはそもそも頑張ってやることでもないのだけど。

主人公はキラキラしていて、物語に入り込めたらと思うことはたくさんある。
だけどその中でも自分に近いものと遠いものは、どうしても存在している。
主人公として描かれる姿が必ずしもみんなの求める理想じゃないよねと、それだけは頭の片隅におきながら物語の世界に浸りたい。

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