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【おやすみ前に、お砂糖ひとさじ】自分軸と"そうすべき"の持つ力

"朝早く起きるべきなのに"
"仕事も家庭もしっかり両立させるべきなのに"
そんな、"こうすべきだから"そうしなきゃと思うことは、意識していなくても少し考え直してみると、思い浮かぶことがたくさんある方も多いのではないでしょうか。
でもその"すべき"は、本当に必要なものでしょうか。
もしかしたら本当は必要じゃない"すべき"もあって、考えてみると手放していいものに苦しんでいる自分が見つかるかもしれません。

判断基準は自分か他人か

"こうすべき"と思っている時、その判断基準はどこにあるでしょうか。

"社会的によしとされているから"
"そうすることが正しいに違いないから"
そう考える時には、判断基準はあなたの外にあります。
これまでの経験や触れてきた物語・教わってきたことなどから出来上がった"正しさ"、もう少し踏み込むとそれらから"正しいと信じてきたこと"が、あなたの外の判断基準です。
あなた自身が取り入れるかどうか決めたわけではなく、生きる中で信じてきたことたちが、他人軸となってできあがっていきます。

一方で、"自分が"こうしたいからこうする、という判断をしている時、その判断基準はあなたの中にあります。
あなた自身がそれぞれ取り入れるか・取り入れないかを決めて、"そうすべき"ではなく"私がこれを選択している"という感覚を持って決めていることが、自分軸で判断している状態です。
"何が正しいか"・"誰にどう思われるか"よりも、"自分がこうしたいから"で進めていく自分軸で考えてみると、本当は自分にとって必要ないルールに気が付けることもあります。

正しさを求めることの苦しさ

正しいと信じてきたことを基にする他人軸は、正解を求めてそれを体現しようとしている状態ともいえます。
正しい状態が自分の中にひとつの答えとしてあるため、自分が正しいと信じることを別の誰かが体現していないとそれを許せないように感じたり、その正しい状態を体現するために自分のことを後回しにして苦しくなったり、といったことが、他人軸でいることで起きていきます。

また、何が正しいかわからない時、例えば「どれが周りが思うような答えを選ぶことになる選択肢か」という時などは、どれを選んだら正解かがわからなく、ひたすら周りの反応を読み取ろうとしてみたり、相手が持つ正解を必死に探そうとしていることもあると思います。
そうやって答えを出せない自分にやきもきしたり、やりづらさを感じることも、他人軸でいるときに出てくることたちです。

正しさを求めていいくことで、"自分がどうしたいか"が蔑ろにされて、必要以上にストレスを感じてしまうことや、手探り状態で相手の正しさを体現しようとし過ぎて苦しんでしまうことが多くなります。
いい人でいたい・やさしくありたい、根本にあるのはきっとそんな気持ちたちの筈が、いつの間にか自分を苦しめる魔物になって襲ってくる結果になってしまうこともあるのです。

他人軸は自分を守ってくれるものでもある

ただ、他人軸が悪いものというわけではありません。
これまでつくりあげてきた"正しいと信じてきたこと"たちは、きっとあなたを素敵な人にしてくれた部分もたくさんあったし、それによって周りから信頼されたり、そうできている自分のことを好きになれたりといったこともあったと思います。

元々他人軸は、これまで生きてきた中で上手くやっていくためにつくり上げてきたものたちです。
それは周りから愛されるためだったり、批判されることを避けるためだったり、自分自身を守っていくためにできあがってきたものです。
正しさを頑張って体現することで周囲から喜びの言葉をもらったり、周りの多くの人が正しいという考えに加わることで責められずに済んだり、そういう経験たちが生きる知恵として集結したものでもあります。

また、判断の拠り所を自分にしないことで、考えることを減らすこともできるし、"誰かがこうだといったから"という責任転嫁できたことも、ひょっとしたらあるかもしれません。

他人軸で苦しくなりすぎてしまったら

自分軸と他人軸のどちらがいい・悪いはありません。
どちらか一方のみで判断している人もいませんし、場面に合わせてそれぞれ意識せずとも使い分けているものです。
ただ、他人軸に判断基準を置き過ぎていると、自分が苦しくなってしまうことも多いかと思います。
なのでもし他人軸になり過ぎて辛いと感じたら、意識して「自分がどうしたいか」を考えてみてください。
そうすることに罪悪感すら抱いてしまうこともあるかもしれませんが、自分を守ることはその先、誰かのためにも結果として繋がっていきます。
自分軸を少しずつ反映しながら、苦しくなり過ぎない状態でいられる自分を手に入れていけますように。


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