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【福岡】金欠高校生が行く、アイソレーション船旅〈3/4〉

第1回を未読の方はこちらを先にどうぞ。

前回はこちら。




3日目

昨日より少し遅い7時に起床。
おはようございます、おはようございます、おはようございます(ブックオフか)。

アパホテルはフェリーと違って完全個室でベッドも広く、ぐっすりと寝ることができた。
ベッドはセミダブルだというから普段寝ている家のベッドよりも広い。


159円

朝食には昨日買っておいた「クリーム小町」というクリームパンをいただく。
見たことのないパッケージだったのでこれも福岡メーカーの商品なのかと思ったが、全然そんなことはなく愛知のメーカーだった。

このクリームパンは、一見するとひしゃげているようで失礼ながら特段美味しそうには見えない。だからぶっちゃけあまり期待はしていなかったのだけれど、食べてみると意外にも美味パンだった。
人だけでなく、パンも見た目で判断してはいけないらしい。
僕が今までに食べたことのないようなパンだ。特に生地の口溶けが好みで、食感に高級感が感じられる。クリームは甘すぎずバニラの風味もして美味しい。

そんなクリームパンをちまちまとかじりながら、アパVODを使って『バカリズムライブ 〇〇』を観る。
昨日からずっと言っているが、このVOD、本当に優秀過ぎる。優勝。


9時30分、出発の準備が完了。忘れ物もなし。
それではアパホテルを発ち、今日の旅程を消化しに博多の街へ繰り出そう。


なんだか福岡は街に赤いものが多いような気がする。
気のせいかもしれないが、もし気のせいでなかったとしたらこれは明太子カラーなのだろうか。


本日の一発目は旧福岡県公会堂貴賓館に行こうと思っている。

だが、また迷子になって場所が分からなくなった。
どこなんだ。どこにあるんだ。あ、あった!

こちらが旧福岡県公会堂貴賓館
初めは来賓の接待所として建てられ、以後は裁判所や高校などいろいろな施設として使われたのだという。

実物は美しい佇まいで非常に良かったのだけど、この写真は失態だ。
正面から撮れていないせいで歪んでしまっている。その場で出来を確認しておくべきだったと後悔が残る。


こちらは比較的よく撮れていると思う

お次は貴賓館からすぐ近くのアクロス福岡に来た。
以前から来たい来たいと思っていたから、実物を前にして感激が止まらない。現代版バビロンの空中庭園ともいえる設計に心が躍りまくる。

未来にはこのような建物が今よりもたくさん建てられているのだろうか。
僕としては、金属と植物が一体となっているものは癖に刺さるので大変ありがたいのだが。

とにかく気に入ったので、今回の一連の記事のサムネイルに使っているのもここの写真だ。


たっぷりと空中庭園を堪能したところで、地下鉄天神駅から数駅の西新駅へ向かう。
またしても地下鉄は終末に向かっている。世紀末感がすごい。


西新駅で降り、サザエさん通りを歩いていく。
サザエさん通りというのは、長谷川町子先生がここを歩きながらアイデアを捻り出していたという伝説の道だ。
僕も笛を吹きながら後ろ向きに走ってみた。
次の目的地はこのサザエさん通り沿いにある。

転びそうになりながらもなんとか辿り着いたのは、福岡市博物館
かの有名な漢委奴国王印が展示されている(運悪く訪問時は金印が他の博物館へ貸出中だった)博物館だ。

遺物や書物などの資料が豊富に展示されていて、古代から現代までの福岡の歴史を順番に巡ることができる。めちゃめちゃ面白い。
とりわけ、すべての時代を網羅しているという点に興奮する。僕が今までに行ったことのある歴史系博物館は奈良県のものばかりだったから、たいてい奈良時代のみの展示だったのだ。

おしゃれな金属製のボタンに「おしり」と書いてあるのがなんかいい

そして、昨日に続いて「博物館のトイレ、綺麗がち」も見事に立証された。
石壁だし広いし綺麗だし、一般的なトイレからは頭一つ抜けて快適だった。


3日目にもなって言及するのもなんだが、今回の旅行は平日だからか行く先々で人の少なさを感じる。
特に博物館は静かに見たいからこれからも平日を狙って来たいものだ。


さて、そろそろ時刻は12時。
空腹でお腹が声を上げ始めたところで、「長浜ラーメン じろう。」というラーメン屋に行く。
やっぱり福岡に来たら豚骨ラーメンを食べるっきゃないよね!

そして、僕は豚骨ラーメンの他にもある料理を楽しみにしている。
旅行前に食べログでこのお店の口コミを見ていた際にやたらと目についたのが、「炒飯が旨い」というコメント。
どうやらここの炒飯はすごいらしいのだ。
僕は未だ自炊炒飯の最適解を見つけられないでいるため、お手本となるほど美味しい炒飯を一度食べておこうと思ってこのお店を選んだ。

5分くらい並んで入店。
もう豚骨の良い匂いがする。たまりません。
麺の硬さという文化にやや戸惑いつつも、注文を済ませる。

880円

注文した焼き飯セットが来た。見た、勝った。これは絶対に旨いやつだ。

ラーメンは予想通りに旨い。
豚骨スープは濃厚ながらもしつこくなく、両者がちょうどいいバランスだ。
またデフォルトでチャーシューが4枚も入っており、見た目よりも食べごたえがある。
ただ、僕は低加水の細麺があまり好きではないらしいということが判明した。これは完全に好みの問題だからどうしようもないが。

炒飯は予想以上に旨い。
ご飯はしっとりパラパラ(この両立がすごい)、具材もたくさん入っており、紅生姜とネギでしっかり彩りもある。福神漬が添えてあるのが珍しい。
あとこれはもはや半炒飯の量ではない。全チャーの量である。
味付けは中華料理屋のものほど塩気が強くなく、ラーメン屋っぽい複雑な旨味が感じられる。
食べログでも書かれていた通り、“最強”の炒飯かもしれない。少なくとも僕の中では最強だ。

ラーメンと炒飯でお腹は極めていっぱい。
今日は夕食を食べなくてもいいくらいの気分だ。


大きくなったお腹を支えながら西新駅に舞い戻り、再び天神駅へ。

駅を出てすぐの新天町商店街にあるMapDesign GALLARYを訪問する。
ここは、地図会社として有名なゼンリンが運営している地図グッズのショップだ。
博多を始めとする全国各地の地図にカラフルな色を入れた、まるでアートのような魅力的な地図模様に心がぎゅんぎゅんと惹かれる。

梅田の巾着袋と京都のクリアファイルを購入した。

あんまり身近でない企業固有のノウハウ(=地図制作)を僕たちの身近なもの(=巾着袋とかの日常グッズ)に還元する試み、めちゃめちゃ良いな。
他にもこういうことをしている企業があればぜひ知りたいと思った。


今度は天神駅から博多駅へと戻る。
18時にはフェリーの送迎バスに乗らないといけないので、そろそろこの旅も大詰めである。
旅を締めくくるのは、JR博多シティでのお買い物だ。


まずはデルフォニックスの直営店であるスミスでショッピングをしよう。
文房具メーカーの直営店というだけあって、文房具が充実している。海外製品――特にLAMYの製品がたくさんあって嬉しい。
他にはファッション腕時計や鞄などが並んでおり、見ているだけで何かが昂ぶってきた。

ここで僕はボールペンを買った。詳しくは次回に写真を上げたりする。


続いては僕の大好きなハンズ。少し前に「東急ハンズ」から改名したハンズ。
もちろん文房具目当てである。
ハンズについてはみなさんご存知だと思うので、あまり語ることはない。
ここでは、お手頃価格のシャーペンを2本購入した。
この日に発売されているはずのユニボールワンPがなかったのは甚だ残念だ。


最後はポケモンセンターフクオカ
ポケセンなんて何年ぶりに来たのだろうか。
懐かしさがこみ上げてきて感動すら覚える。
僕が3DSっ子だった小学生の頃は、よく父にオーサカへ連れて行ってもらったものだ。

ここフクオカは、僕の記憶の中のオーサカよりは規模が小さめな気がする。
お店が小さいために通路が狭く、平日でもかなりお客さんがぎゅうぎゅう詰め状態だった。

今回のお目当てはPokémon fit。
手のひらに乗るくらいの大きさのぬいぐるみだ。
このサイズ感がまたかわいいのである。

ギギギアルがいない!

しかしここで事件は起きた。
最推しの歯車ポケモン・ギギギアルを連れて帰るつもり満々だったのだが、探せど探せどギギギアルがいない。どうしたものか。
……こうなってしまっては致し方ない、幸い好きなポケモンは他にもたくさんいるからそいつをお持ち帰りだ。
目が合ったからベトベター、キミに決めた。

帰宅後に撮影

それにしてもPokémon fit、小さめでかわいいし値段も手頃だから収集したくなってきた。
財布の紐をきつく縛っておかなければ、物のはずみで散財してしまいそうだ。

付け加えておくと、その後ギギギアルを求めて店内をさまよっていたら、ギギギ一族のメタルチャームを発見した。
でかした!と叫んで購入した。


ポケセンの後はうどんを食べる予定だったのだが、満腹のために断念。
またいつか福岡に来た時に食べることにする。まだまだ人生は長いはずだからその機会もあろう。


16時30分頃、博多から小倉へ1時間の電車に乗る。
着いた小倉駅のお土産売り場で、家族へのお土産として「なんばん往来」を買う。誰かがおすすめしていて気になっていたスイーツだ。
味の感想などはこれも次回に回す。


日も落ちてきた18時、小倉駅のバス乗り場から、おうと同じくフェリーの無料送迎バスに乗る。

旅行の行程の中で、帰り道に乗り物の窓からぼんやりと外を眺めている時が一番旅情・旅愁を感じる。
非日常から徐々に日常へと引き戻されていく感じがする。
ありがとう福岡、さようなら福岡――。


なんてことを言ってエモくしてみたりもしたが、帰りのフェリーも大阪に着くまで12時間半を要する。実に半日以上だ。
この旅行はもうちっとだけ続くんじゃ。

18時45分に新門司港フェリーターミナルへ到着、手続きの後19時に乗船。
あとは船内でくつろいでいるだけで、新門司港から大阪南港まで連れて帰ってくれる。

ちなみに、本日3月15日は、奇しくも530年前にコロンブスがスペインへ帰還したのと同じ日付である。だから何だという話でもある。


とりあえず自分のベッドに寝転んで、「音声放送」と「匿名ラジオ」を聴きながら、今日撮った写真の整理をする。


それが終わったら、フェリーのおしゃれな展望ラウンジで『涼宮ハルヒの直観』を読む。冬休みからシリーズを読み始め、ついに最新刊へ追いついてしまった。

そしてシャワーへ…。

シャワー後、船内の売店で追加のお土産と夜食のパピコを買おうと思ったら、インターネットに繋がらなくてregionPAYが使えない!
そう、フェリーはこういう電波の悪さが玉に瑕なのである。
フェリーに乗っていると、僕はインターネットなしでは生きていけない体になってしまったのだな、とつくづく思わせられる。

10分くらい待ったら使えた。
お土産の缶詰とパピコをそれぞれ手に持って、ベッドに戻る。


本日の夕食はパピコのチョココーヒー味だ。
昼のラーメンをまだ引きずっているからこれだけでいいのだ。
1回に2本もパピコを食べられるなんて、嬉しくて歓喜の歌を歌いたくなる。歌詞は知らないが。

夜にアイスを食べると、罪悪感のふりかけがプラスされて格段に美味しくなる。
これは危険な経験をしたかもしれない。これからも折に触れてやってしまいそうだ。


子守唄に「睡眠用かまみく」を聴き、24時に就寝。良いお年を。





続けて第4回もお読みください。

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