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コノハナサクヤ(連続note小説)

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毎年、初夢でふしぎなメッセージを受けとる主人公、恋野 音(こいのおと)。始まりは「みなもとのよりとも けがわ」という夢岸に見た文字。謎を解き明かす為に神社巡りを開始。色んな試練を…
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2023年12月の記事一覧

コノハナサクヤ 十三

コノハナサクヤ 十三

「わたし、知ってます、聞いたことあるんです。運命と宿命。運命は変えられるけど宿命は変わらない。だから、貴方と私が生身の姿で出会っても何度も同じことを繰り返す。きっと何千年と繰り返して、それが宿命だそうです。

でも、いいじゃないですか。もう、これが最後なら、ただ信じてるひとが居たっていいじゃないですか。」

「いいんですよ。貴方は居ない存在の方なのですから。全て独り言です。」

ーはじまりのりゅう

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コノハナサクヤ 十二

コノハナサクヤ 十二

ご近所の町中華を巡る。

「この辺りは意外と多いんだよね〜」

都内の様な人の群れもなく道の一本一本が広くて長い。お空が広い。

地元のひとは「何もないよ。」というけれど、お空と海があれば十分。ぜんぜん飽きない。どんどん好きになるばかり。

買い出しの帰り道。夕方の十七時すぎ。今日の目標地は半には店仕舞いらしくあきらめる。

どうしよう。お家でごはん作ろうかな。

来た道を戻る。

十七時半。来々

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