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3年越しの、ワンシーン
去年、旅行代理店につとめていた榊ちゃんから、「旅のワンシーンについてエッセイを書きませんか」という依頼をいただいた。
「私のワンシーン」というテーマで思い浮かんだのは、3年前にインドで出会った人たちのことだった。
仕事を機に上京したはいいけれど、空気を読みあう社風にも、ぎゅうぎゅうの満員電車にも馴染めなくて、なにかをふり切るように、導かれるようにインドへ旅に出た。
ジャイプルという街で、猛烈
フィッシュケーキは、やめておけ
人生初のスコットランド、エジンバラについた。
イギリスの物価は高く、アジア旅のときと比べて飛ぶようにお金がなくなっていくので、とにかく節約を…とばかり考えていて、もう夕方だというのに気づいたら朝も昼もろくに食べてないことに気づいた。今日一日のあいだに、薄いパン一切れと賞味期限の切れたカロリーメイト(非常用の備蓄食料として買ってたやつ)しか食べてない。これはよくない。
腹が減っては散歩もできぬ。
一度きりの数日間のためのワードローブ作り
旅先で洋服を褒められることは、とても嬉しい。それが現地のマダムからの言葉であっても、SNSを通してのコメントであっても。
「紀至子さんのお洋服、とても可愛いけれど、どんな風に選んで持って来るんですか?」今回一緒にハワイを訪れた方にそんな問いかけをして頂き、思わず頬を染めながらも、自分のスーツケースの中身について考える好機となった。
そしてそれは、旅という数日間の為のワードローブ作りにおける、自分
18リットルのバックパックに収まる旅の手荷物(2018年7月時点)
本州縦断ウルトラマラソンを始めたくらいから、旅の荷物を減らすことにはかなり熱意を注いできた(特に当時は荷物の重さが走れる距離に繋がっていたからなおさらだ)。
その後、毎週のように旅に出る生活が始まって4年が経った。飛行機移動においては相応の頻度で預け荷物トラブルが起きる (途上国は特にそうだけど、この点について僕は日本のエアライン以外は信用していない)。それに加え、僕はイミグレで時々足止めをくら