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アルバムレビュー

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漫然とアルバムを聴いていると印象を忘れてしまうので、アルバムを聴きながら1曲づつ感想を書き留めてみることにしました。特にジャンルレス。その日選んだアルバムを聴いてレビューしていき… もっと読む
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#ハードコア

2022 ベストメタル/ハードコア(一部プログレ)系アルバム 4月-5月

2022 ベストメタル/ハードコア(一部プログレ)系アルバム 4月-5月

よーし、メタルについて書くぞー!

年末にまとめてベストアルバムを選ぶより聴いた時点で書き続けていこう、と思ってベストアルバムの記事を書き始め随時更新していたのですが、既にかなりの分量になってきて「こりゃあかん」と記事を分けます。重すぎると読み込めなくなるんですよね。

この記事は4月~5月あたりで耳を惹かれたアルバムの紹介。流すと「空気感が変わる」「独特の時間を過ごせる」ものを選んだつもりです。

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2022 ベストメタル/ハードコア(一部プログレ)系アルバム 1月ー4月

2022 ベストメタル/ハードコア(一部プログレ)系アルバム 1月ー4月

2022年で「おっ」と思った新譜アルバムをまとめてご紹介。じっくり聞くような大作よりは聞いていて楽しい、テンションが上がる作品が多いのは聞き方を変えた(※1)影響かも。メタル/ハードコア系と言っても音像が広いのでいくつかのサブカテゴリに分けています。

・”新しさ”が耳を惹くアルバム ー 新規性があってこの界隈の音像を拡張する、挑戦しているアルバム。個人的には大好きだし、多くの人におススメします。

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Knocked Loose / A Tear In The Fabric of Life

Knocked Loose / A Tear In The Fabric of Life

総合評価 ★★★★☆

激烈に駆け抜けて行くミニアルバム。6曲21分ながらSEの使い方がうまく、不思議なドラマ性を感じさせる。USメタリックハードコアバンドの2年ぶり3作目で、来日公演も経験があるようだ。各種メディアで評価が高いのも納得の出来。SpiritboxやEmployed To Serveに近い、モダンなメタリックハードコアながらこちらはちょっとオカルトロック的な、ダークなポストメタル感も

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花冷え。/ 乙女革命

花冷え。/ 乙女革命

総合評価 ★★★★★

面白いバンド。ヘドバンVol32で取り上げられていて知ったのだが、ガールズミクスチャーメタル。「メタルアイドル」ではなく、ロックバンドで、ベースとなるサウンドはスーパージャンキーモンキーなどに近い(というか、他に類似を思いつかなかった。かなりユニーク)、かなり本格的なヘヴィネスを奏でつつ、どこかサブカルな空気感も纏っている。90年代のインディーズマガジンとか、ガーリックボー

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Every Time I Die / Radical

Every Time I Die / Radical

Every Time I Dieは、1998年に結成された、ニューヨークのバッファロー出身のアメリカのメタルコアバンドです。彼らは、エネルギッシュで激しいライブショーで高い評価を得ています。現在はメロコアの殿堂エピタフレコードに所属。エピタフはきちんとハードコア色の強い、アンダーグラウンド感を保ったままでメジャーで勝負できるようなバンドを抱えているし、そういう音作りも上手い。USではかなり人気のあ

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Employed To Serve / Conquering

Employed To Serve / Conquering



エンプロイドトゥサーブ(ETS)は2012年にUKで結成されたハードコア、メタルコアバンドで、女性ボーカルを擁する4人組。本作は4作目の作品となります。メディア評価が高いバンドでKerrangが100点。本作は最初にどこで触れたのか忘れましたが、TIDALのレコメンド新譜で出てきてちょっと聞いてみたらよい感じだったのでアルバムリストに入れておいた気がします。まだあまり本作のレビューは出ていませ

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Turnstile / GLOW ON

Turnstile / GLOW ON



ターンスタイルは2010年に結成されたメリーランド州ボルチモア出身のUSのハードコアパンクバンドです。新感覚ハードコアと呼ばれ、ストリーミングサービスではハードロックとしても分類されています。メロディックハードコアなのでしょうか。Kerrang!で表紙を飾るほど人気のようです。

本作は3枚目のアルバムで、マストドン、アヴェンジド・セヴンフォールド、エミネム、ジョナス・ブラザーズなどを手掛けた

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portrayal of guilt / We Are Always Alone

portrayal of guilt / We Are Always Alone



Portrayal of Guiltは、2017年にテキサス州オースティンで結成されたアメリカのハードコアパンクバンドです。スタイル的にはコンバージやオースブレイカーなどのポストハードコアバンドと比較され、「ブラッケンド・スクリーモ」とも呼ばれています。本作はセカンドアルバム。全9曲26分と短めの曲が並んでいて激烈そうですね。ジャケットとタイトルに惹かれたので聞いてみます。

活動国:US

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Red Fang / Arrows

Red Fang / Arrows



レッドファングは、2005年に結成されたオレゴン州ポートランド出身のアメリカのロックバンドです。本作が5枚目のアルバム。結成以来メンバーチェンジがなく、ギタリスト兼ボーカリストのブライアンジャイルズ、ベーシスト兼ボーカリストのアーロンビーム、ギタリストのデビッドサリバン、ドラマーのジョンシャーマンの4人構成。過去、Kyuss Live、Orange Goblin、Crowber、Helmetな

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Space Chaser / Give Us Life

Space Chaser / Give Us Life



ジャケットがターミネーター。SF感あふれるいいジャケットですね。”あの頃”のメタルの感じが薫り立っています。これは聞くしかないでしょう。

Space Chaserはドイツのスラッシュメタルバンド。N.W.O.T.H.M.(New Wave Of Tradisional Heavy Metal)の流れになるのかな。UK(北アイルランド)のGama Bombとかにも近い、オールドスクールなクロス

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‎Die Apokalyptischen Reiter / The Divine Horsemen

‎Die Apokalyptischen Reiter / The Divine Horsemen

DIE APOKALYPTISCHEN REITER(ディー・アポカリプティシェン・ライター)、直訳すると「黙示録の騎士たち」。ドイツのメタルバンドで、1995年結成で活動期間25年以上に及ぶベテランです。本作は25周年記念のアルバム。かなり実験性が高い雑食性を持っており、本作は2日間ぶっつづけ、約500時間に及ぶジャムセッション素材の中からまとめあげた80分。即興的な作品です。ジャムセッションか

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特撮 / エレクトリック ジェリーフィッシュ -DEEP Tracks(初回限定盤)-

特撮 / エレクトリック ジェリーフィッシュ -DEEP Tracks(初回限定盤)-

昨日に引き続き特撮の新譜、初回限定盤は未発表曲、アルバム未収録曲集がDisc2としてついてきます。今日はそちらのレビューを。

1.パナギアの恩恵 ★★★★

特撮モノの主題歌的な、アニソン的なオープニング、勇壮なテーマ。ホーンセクションが鳴る。テンポ的にはガスタンクのカバー「ジェロニモ」的。というかリズムパートは意識している気がする。かなりポップな曲。狙って作るアンセム的な曲。そういえば「パナギ

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Dead Kennedys ‎/ Fresh Fruit For Rotting Vegetables

Dead Kennedys ‎/ Fresh Fruit For Rotting Vegetables

Dead Kennedysは1978年結成、1980年デビューのカリフォルニアのハードコア・パンクバンドです。その後のUSハードコア、パンクシーンに絶大な影響を与えたバンド。本作は1980年のデビュー作にして名盤と呼ばれるアルバムです。かなり政治的主張の強いバンドで、歌詞も直接的。とはいえ、聞いた感じは明るく入りやすい、それほど攻撃性は強くなくポップな感覚さえ受けます。

1 Kill The

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Gorilla Biscuits / Start Today

Gorilla Biscuits / Start Today

Gorilla Biscuits(ゴリラ・ビスケッツ)は1986年結成、1988年デビューのNYのバンドで、80年代後半に起きたストレート・エッジ・ハートコア・ムーブメントの中心的なバンドです。ストレート・エッジとはwikiによれば

ストレート・エッジ (Straight Edge、略称: SEもしくはSxE) は、ロック音楽などにおける思想・概念・ライフスタイルであり、ハードコア・パンクのサブ

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