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wacana
2024年8月3日 21:33
「いってらっしゃい」今朝もいつも通り健次郎に声をかけつつ自身も仕事の準備をする「今日は忙しいかもなー」職場で飲むコーヒーをカバンに入れながら今日のスケジュールを思い返していたあの日から既に1年が経っていたレス歴で言うと既に4年目私たちは仲良く暮らしている生活する上での問題があれば話し合い思ってることを我慢することも曖昧にすることもない健次郎は相変わらず忙しいままで
2024年8月2日 14:35
”何だろう、霧が晴れたような感じ”奈々はこの結論に至ってからそんな気分だった『友達に戻ろう』健次郎は明らかに困惑していたが奈々は全く意に介さない”だって彼もこの先何のプレッシャーも感じずに穏やかに過ごせるんだからいいじゃん”そんな風に思っていただからこそこれは提案でなく結論なのだ覆す気はない「ちなみにさ、そもそもだけど健次郎も別れたくないんだよね?」「そりゃそうだよ
2024年8月1日 21:50
友達に戻る奈々の中でこれは消極的な決断ではなかったむしろ前に進むための健次郎と別れないための今できる最良の手段だった元々親友だった二人結婚生活だってそれの延長みたいなものだった何でも話せて気楽に過ごせる関係そこに夫婦としてのスキンシップがあっただけ(セックスだけないけど笑)「うん、大丈夫だ」奈々は小さく呟いた友達に戻ろう親友として一緒に生きていけばいいんだ1日
2024年7月31日 20:15
明日話をしよう既にかなり冷静にはなっていたけど私ももう少し考えたかったので健次郎とはそう約束してその日を終えた次の日、仕事をしながらもフト頭の片隅に考える”『離婚はない』としたら…どうすればいいのか…”一日中頭を悩ませていたが以前のようにレス問題に悶々としていた時と違うなぜなら既に『離婚はしない』という着地点があるから今回はその為に何をすればいいかを考えるだけ本質も
2024年7月30日 16:45
飛び出したものの特に行く当てもなく車を走らせて既に1時間は経っていた車内で泣きながら罵詈雑言を怒鳴り散らしてる内いつの間にか謎の林道に入りそうになっていることに気づきようやく我に返った「え、どこここ…」これは…入ったら戻れなくなるやつ…!急に色んな意味で怖くなり慌てて夜道を慎重にバックしながら無事大通りに戻ることができた「はぁ…やっちゃったな…」別の恐怖で既に涙は
2024年7月28日 12:56
自身でもこんな声が出るのかと思うほど怒りに満ちた奈々の怒鳴り声が響く「AVなんか見てんじゃねえ!!性欲なくなったんじゃないのか!レス問題で私がどれだけ辛いかマジでまだわからないのか!!ふざけんな!!ふざんけんな!!!」一般的に夫がAV見ていたくらいでここまで激高する妻は珍しいこの3年間がいかに奈々が辛かったかを物語っている「ごめん、奈々…落ち着いて、マジで…」オロオロ
2024年7月27日 21:25
離婚ずっと打ち消していた言葉だが前回親友達と会った後から少し意識するようになっていた性の不一致というのは離婚事由としてアリだけどそんなの周りに何て言うの?恥ずかしくて本当のことなんて言えないそれに健次郎と別れて誰かとまた一から関係を築いて結婚…そんなことできる?健次郎ほど長い歴史と共に信頼関係を作ってきた相手に今後出会えるとは思えないだからと言ってこのまま永遠に
2024年7月26日 18:25
そして3年が経った途中、健次郎が事故で全治3か月というハプニングはあったがその期間がノーカウントだったとしてもレス期間記録がどんどん更新されていく「深刻な事態だね…本当に」この3年間を見守ってきた親友達はなんとも言えない顔でこれまでの話を聞いてくれた美幸も沙織もおそらくここまで長引くと思わなかったのだろう私ですら思ってなかった「何でなのか、イマイチ分からないね」「
2024年7月25日 19:20
会社からの帰り道電車の中から夕暮れ時の街を眺めていると見慣れた公園に小学生くらいの子供達が見えた「子供かぁ…」結婚前、健次郎と子供の話はしたことはある「そういえば結婚したらすぐにでも子供欲しいって言っていたなぁ…」思い出した途端、イラっと来てしまったどの口が言ってんだかやらずにできるとでも思ってんのか逆に私はしばらく二人でいいと伝えていたけどそれを尊重しているわけで
2024年7月23日 21:16
あの日から二人の間にはピリついた空気が流れ始めた「俺最近ようやく仕事落ち着いてきたよ」「…そう」「…」健次郎がいつも通り話を振っても奈々は空返事コミュニケーションを大事にしてきた食卓にもなんとも気まずい沈黙何でも話せていた関係のはずなのにこの2年弱という長い期間どう話したってレス問題の深い部分が健次郎に伝わらない事への失望感「私たち、本当に心から理解しあえて
2024年7月20日 21:32
”静”の努力をするそう話してから本当に何もしなかった誘うような発言や恰好あからさまに香りや雰囲気を変えるとかとにかく徹底してやめた私にとってこれらの慣れない努力は苦痛だったのかやめようと決めたら少し気が楽になったプレッシャーを与えると確かに繊細な男性は勃起しなくなると聞いたことがあるレスになってからずっとネットや書籍を駆使して少しずつ知識を増やしていたそれなのについ焦り
2024年7月19日 19:57
「今のどういうこと?」寝ようとしている健次郎に強めの口調で聞いた「え、起きてたの?💦」「それより寝てて良かったって何?」「いや、眠そうだったから…」そんな感じじゃなかったそういう意図なら『寝てて良かった』はおかしいあんなに楽しい気分だったのに悲しみと苛立ちが一気に押し寄せてきて自分でも止められない「ねぇ何で?何がそんなに苦痛なの?私とセックスってそんなに嫌なの?
2024年7月18日 20:25
今日は結婚記念日ディナー奮発して有名シェフの高級イタリアンを予約したいつもよりドレスアップしてロマンチックな空間料理だって1名1万円以上のコースなんだし今日は終始良い雰囲気で過ごしたい重い難しい話はしないつもり「乾杯ー♪」シャンパンのグラスを合わせて久々にデート気分❤️「初めて来たけど素敵だね」「うん、前菜すでに旨すぎ!」毎日日常会話はよくしているけどムードのある
2024年7月17日 22:21
温泉であの後夕食時間まで健次郎は起きなかった夕食は地産地消の食材に拘った彩豊かな美しい会席料理で味も素晴らしかったが私の心はなんだか淀んでいる健次郎は純粋に料理を楽しんでいた「これ食べた?すげーうまいよ!」心なしか義務を果たしたようなドヤ顔が少々鼻につくでもこのモヤモヤをどう表現していいか分からない「うん、美味しい」笑顔が少し引きつっているのは自分でも気づいたが私も