未経験からデザイナーになるための具体的ステップ
この記事は、未経験からデザイナーを目指す方に向けて書いています。今回紹介するのは、フリーランスのデザイナーではなく、企業に所属するデザイナーについてです。
はじめに
デザイナーと聞くと、憧れの職業として思い浮かべる方は多いのではないでしょうか。実際に大学時代の私もそうでした。大学時代は、音楽やアート、映画、ファッションに熱中していたので、「大学を卒業したらクリエイティブ職に就きたい」と強く考えていました。
ですが、デザインの学校に通っているわけでもなく、どうしたらデザイナーになれるのかも分からなかったので、何もできないまま大学を卒業してしまいました。しかし、夢を諦めきれず、大学を卒業して1年ほど社会人として働いた後、半年間デザイン学校に通いました。
デザイン学校では、就職へのあっせんもあったので、卒業までに資格をいくつか取り、ポートフォリオや自分のサイトを作って、就活に向けて自分の強みになるものを必死で作りました。そうして、デザイン学校を卒業した1ヶ月後に無事デザイン会社にデザイナーとして就職することができました。
デザイナーの需要
近年、「インハウスデザイナー」の需要が高まっています。インハウスデザイナーとは、フリーランスのように企業に属さないで働くデザイナーではなく、一つの企業に属して、企業のデザインにまつわるクリエイティブ全般を作るデザイナーのことです。
制作物の例として、会社のHPやチラシ、ポスター、YouTubeのサムネイル、Instagramの広告などがあります。
自分一人にかかる責任は大きくなりますが、デザインのスキルだけでなく、経験や実績も多く得られるため、やりがいやメリットが大きいです。
デザイナーになるまでにつまづくポイント
デザイナーあるあるですが、未経験からデザイナーとして雇ってもらうことはまず難しいという現実です。デザイナーになるステップとしては、「アルバイトとしてデザイナーになり、経験を積んでから正式にデザイナーとして雇ってもらう」というルートが多いと聞きます。
この段階でデザイナーになるという夢を挫折する人は少なくありません。私もアルバイトから下積みを経て、正式にデザイナーになるルートしかないのであれば、おそらく諦めていたと思います。
ですが、その下積み期間を短くできるなら、なるべく短くできる方がいいですよね。早く夢を叶える方が自分にとって理想の人生を進める時間も長くなりますから。
デザイナーになるメリット・デメリット
デザイナーと言えば、キラキラしたお仕事というイメージをよく抱かれがちですが、実はそういったメリットだけではありません。
以下では、デザイナーになるメリットとデメリットの両方についてお話します。
デザイナーになるメリット
デザイナーになるメリットは、「デザイナー」という肩書きを得られることです。また、スキルや経験、実績が得られます。すると、もし会社を辞めたとしても、次に転職する時にデザイナーで培った経験やスキル、実績を使って仕事をすることができます。
デザイナーは手に職になるので、汎用性が高く、フリーランスとして個人で仕事を取ることもできます。また、趣味としてTシャツやスマホケースなどのグッズを自分で作ることもできます。
デザイナーになるデメリット
デザイナーの属性として、「作ったものを評価される」ということが付いて回ります。職場にもよりますが、他人の評価を取り入れながら、ブラッシュアップしていくことが仕事上で必須になります。
制作物のフィードバックをもらう時に制作物を否定されていたとしても、「自分の人間性まで否定された…」と感じてしまう方は少なくありません。
そのため、自分自身と制作物を切り分けて考えることが大事です。また、「評価されること=良くなるための助言」と考えると、評価されることへのネガティブなイメージを軽減することができます。
未経験からデザイナーになる具体的ステップ
それでは、未経験からデザイナーになる具体的なステップをお話します。
未経験からデザイナーになるためには、「戦略」が必要です。「戦略」という言葉は、戦いを省くと書きます。戦いを省くためには、準備が必要です。準備で全てが決まると言っても過言ではありません。結果は本番前にほとんど決まっているのです。
ここで言う準備とは、いわゆる実績作りや自己分析、企業分析になります。そして、これまでの準備を踏まえて、面接に臨むのです。
それでは、次で詳しく説明していきます。
①実績を作る
デザイナーの面接を受けるにあたっての基本中の基本ですが、「ポートフォリオ」を持参するのがマナーです。ポートフォリオがなければ、面接をしてくれない・話を聞いてくれないという企業さえあります。理由として、入社後のイメージが湧きづらいからです。ポートフォリオを見ることで、「この人はどのようなデザインが得意なのか、どの仕事を任せられるか」ということを判断しています。
そもそもポートフォリオとは、自分が作った作品を1つの冊子にまとめたもののことです。ポートフォリオそのものは実績の1つとして見られるので、しっかりと作り込んでいくことが大事です。だいたい10〜30ページで作成します。
ポートフォリオの構成は、以下の流れが基本です。
【ポートフォリオの構成】
①表紙
②自己紹介
③学歴、職歴
④スキル、資格
⑤制作実績
⑥裏表紙
②自己分析をする
そして、自分の強みと弱みを理解しておくことが大事です。理由は、受ける企業の弱みを知っていれば、その弱みを補完できるような強みを自分が持っていた場合に強くアピールできるからです。
強みの例として、
・聞き上手
・1つのことに集中できる
・相手の良いところを見つけられる
・発言力がある
・行動が早い
など
弱みの例として、
・深く考えすぎてしまう
・考える前に行動してしまう
など
強みにおいても弱みにおいても、どちらも良い面と悪い面があるので、弱みしか浮かばない…という方は、まず弱みを書き出してみて、ポジティブな面に変換できないか考えてみましょう!
例えば、
・深く考えすぎてしまう→思考力がある
・考える前に行動してしまう→行動してから、自分でフィードバックして改善できる
このように、自分の弱みを強みにどんどん変換していきましょう!この作業は、自分の自己肯定感を上げることにも繋がりますよ☺︎
③企業分析をする
企業分析をする前に受ける企業をあらかじめ絞っておくことが大事です。
受ける企業は、スタートアップ、ベンチャー企業がおすすめです。理由としては、ポテンシャル採用を推進しているからです。未経験であっても、色々なことに挑戦できる環境であることが多く、経験がなくてもこれから育てていけばいいという考えがあるからです。
【企業分析する時に見る項目】
・企業の求めているもの、求めている人材を分析する
→歓迎するスキルなどを見ましょう
・入社後に自分のポジションをイメージできるか
→面接担当者にも入社イメージを感じてもらえるように共通事項などを探してみましょう
・会社の風土が自分と合うかどうか
→居心地よく長く働くために会社の雰囲気も確認しておきましょう
④面接を受ける
そして、最後に面接です。面接で注意して頂きたいのは以下の6つです。
・担当者からの連絡には早く返信する
面接前から気をつけておくといいですが、担当者からの連絡に早く返信することで、「この人は入社意欲が高い」という前のめり感を与えることができますし、連絡がスムーズと思ってもらえます。
・時間と約束を守る
これは社会人として当たり前のことですが、面接時間前に到着し、面接場所にしっかり居ることが大事です。時間に間に合わないかもしれないという不安要素があれば、前日に場所やルートを確認しておきましょう。逆に言えば、時間や約束を守れるだけで、人としての信用を得ることができますし、「この人には仕事を任せても安心だな」と思ってもらえます。
・言わなくていいことは言わない
自分で自分の価値を下げないためです。「よく寝坊してしまう」「バイトがあまり続かなかった」などマイナスになることは言わないようにしましょう。
・自分の強みやPRは積極的に言う
就活・転職においては、謙虚になりすぎないことが大事です。むしろ、自分はこれができます!これやりたいです!と言えるくらいの人の方が入社後のビジョンを人事の方に考えてもらいやすいです。
・信用できる人物であるということを示す
信用できる人物だと思ってもらうには、言動に一貫性があると思ってもらうことが大事です。例えば、「やる気はあります!」と言っても、面接時にポートフォリオを準備していなければ、やる気がないと思われ、信用してもらえません。そして、分からないことは分からないとはっきり言ったり、出来ないことは出来ないとしっかり伝える人の方が実は信用されやすいです。
・デザイン以外の武器を持っておく
デザイナーのポジションは狭く、採用人数も少ない企業が多いです。そのため、デザイン以外の武器を持っておくことが面接では有利に働きます。例えば、ライティングができる、SNS運用でフォロワーが〇万人、写真を撮ることが好き、営業経験があってコミュニケーション能力が高い、YouTubeで話したことがあるなど使える武器がないか、自分の経験を棚卸ししてみましょう!ちなみに私は、デザイン以外のスキルとして、ライティングやマーケティングの経験をアピールしたり、資格をたくさん取ったことなどを話しました。アピールできそうなことは話の引き出しとして持っておいて損はありません。
面接では、「私を採用しないなんて見る目がない。後で後悔する」くらいの強い気持ちでいると、案外上手くいきます。また、採用に繋がらなくても、あまり落ち込むことがありません。ただ、なぜ採用にならなかったのかを分析して、次の面接では同じことにならないように改善することも大事です。
あとがき
デザイナーになってから分かったことですが、デザイナーは思ったよりもハードな仕事です。働く会社にもよりますが、制作会社であればあるほど次から次に仕事を頼まれます。
ただ、デザインのパターンや会社の世界観がありますので、それを押さえてコツさえ掴めば、やりがいを感じられる仕事です。
是非、あなたも夢を叶えてくださいね!あなたの未来を応援しています☺︎
以前、「未経験からライターになるための具体的ステップ」という記事も書いていますので、ご興味がある方は読んで下さると嬉しいです🌿
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