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140字小説「星に愛される男」
男は『途切れた運命の糸』が落ちているのに気がついた
拾って、見てみると『運命の糸』は引き千切られていた
男は物悲しく揺れる『運命の糸』を見て
『運命の糸』の千切れた部分を地面に埋めて供養した
男は自分の手を見る
自分の『運命の糸』は、誰に繋がっているのか
まだ見ぬ運命の相手が、男は気になった
140字小説「未完により打ち切り」
人生の書は付属のペンで書き込んだ願いが実現する本
そんな本を人から譲り受けた男は、不思議に思いながらも自分の為に使うことにした
数日後、男が願いを書き込んでいるとペンのインクが無くなり、何も書けなくなってしまった
人生の書には、まだページが残っている
その後、男を見たものは誰もいなかった