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宛先のない手紙 vol.2

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ほぼわたしの考えを垂れ流すエッセイのようなもの。その2。
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#メンタル

曇天でいたいのです

曇天でいたいのです

ホルモンバランスや、気圧や、そんなこと一切合切関係ない、ただの個人的なバイオリズムなんかにより、わたしの元気メーターは常にゆらゆら危なっかしく揺らいでいる。

何かがあったわけでもないのに、ずどーんと下降線を辿ることもあれば、「妙に……前向きだぞ……?」と感じることもある。前向きなのは一見いいことなのだけれど、そのあとの反動が怖くて、両手放しでは喜べない。なんとも面倒だ。

心身のバランスは、脳の

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怖さと甘さと成長と

感情を割り切ったり切り分けたりするのが苦手だ。特に恐怖心に関してはちょっと弱っちすぎるだろうと思うほどで、「怖い」と感じてしまうと、あからさまにその後の言動やパフォーマンスに影響が生じる。生まれ持った性質に加え、育った環境によるところも大きいのだろう。怒鳴られては委縮して、言い分を何も言えなくなる子どもだった。

自覚している以上に根が深いのかもしれないと気付いたのは、それがたとえ笑い声であったと

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もっとずっと先のところへ、今はまだ行けないにしろ

もっとずっと先のところへ、今はまだ行けないにしろ

雨です。まごうことなき、雨の日です。

外に出る予定がなかったことを幸いに、久々に涼しい快適な部屋のなか、雨音を楽しむわたしです。ちょっとお久しぶりです。お元気ですか、さいきん、いかがお過ごしですか。

わたしはというと、残念ながらあんまり元気ではありませんでした。気圧のせいなのか、湿気のせいなのか、はたまたホルモンのせいなのか、勝手にひとり自爆しているだけなのかはわからないけれど、まあ元気じゃな

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かさぶたを引き剥がす

かさぶたを引き剥がす

悪癖も美点も、ある程度パターン化されていると感じる。「考えた結果、こう動いた」のではなく、「反射的にこう感じてしまい、ついこう動いてしまう」みたいな。美点については、何も言うことはない。そのまますくすく育ってくれたらいいなと思うくらいだ。

しかし、悪癖はそうはいかない。「悪癖だ」と自覚していたらなおさらだ。どうにかして少しでも良くなりたい、改善したい、何なら自分を変えたいと思うこともあるけれど、

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シャキッとしてしまう症候群

「うん、まあ大丈夫そうだよね。要するに診断書を出せばいいんでしょ?」

そう心療内科医に言われ、心のシャッターがガラガラピッシャーンと閉店したのは、ハタチの頃のこと。「要するに診断書が必要だった」ことに間違いはないのだけれど、「本当は大丈夫だけど、単位取得のために必要だから診察に来た」わけではなく、「診断書が必要になったことを機にちゃんと診てもらおう」と思って足を運んだ先でのことだったから、その軽

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あなたの怒りはどこから?

あなたの怒りはどこから?

怒っている人を、よく見かけるようになった。きっと気のせいではないと思う。

ひょっとすると、わたしがネガティブな感情に意識を向けているから目についているだけである可能性も、あるにはあるけれど。(カラーバス効果と呼ばれるものだ。妊娠したら街に妊婦がたくさんいることに気付くようになるといった類のもの)

まあ、こんなことを書いているくらいでもあるし、意識が向いていることは確かだ。

「怒り」と一口に言

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不要不急と自分だけの聖域

不要不急と自分だけの聖域

本箱が届いた。古家具だ。横には古材で作られたデスク。相性は想像どおりで、なんかちょっと、本当にもうちょっと、ニマニマしてしまう。

「本箱」だけれど、中には本だけではなく雑貨類を入れたいと思っていた。埃の掃除が面倒くさくて日の目を浴びれなかった、お気に入りの雑貨たち。さっそく、最下段にスノードームを並べる。ああ、いい。いいな。

このnoteのアイキャッチ写真のペンギン(?)も、雑貨のうちのひとつ

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下がって上がって、の雑記

下がって上がって、の雑記

少し前に悲しいことがあった。気にしないでいよう、勘違いかもしれないしね、なんて言い聞かせてやり過ごしてきたのだけれど、どうやら勘違いではなさそうで、あらためて落ち込んだ。

本当は腹を立てなければならないのかもしれないけれど、それよりも悲しかった。誰かに詳しく話すこともできなくて、しょんぼりしている。なんとなく「誰かに話すべきことじゃないんだろなあ」と思ってしまうのだ。もっともっともーーっと時が経

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その感情と思考を錆びつかせるな

その感情と思考を錆びつかせるな

先日、参加しているWasei Salonで開催されたディベートイベントに参加した。テーマは「お金」か「やりがい」。

個人の本来の価値観はさておき、参加したい側に参加して、その立場から論じ反駁する。参加したのは2度目だったのだけれど、今回も非常に有意義な時間だった。

わたしは「やりがい」チームを選んだ。チームでのディスカッション中、「お金に関してモノを言うことを、意地汚いことのように感じてしまう

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子どもがほしかった理由だとか、非常時に感じる自分の強さだとか

子どもがほしかった理由だとか、非常時に感じる自分の強さだとか

「脆い」とか、「弱い」とか、「繊細」だとか。そんな風に、言われて育った。

自分でも「打たれ弱い」とは思っていて、メンタルはお世辞にも強靭とは言えない。

もともと、早く子どもを産みたかった。もとは産みたい理由に明確なものなんかなくて、単純に「子どもが好きだから」といった程度のものだったと思う。子どもを産み育てることについての責任、なんてものについて、そこまで深刻に考えてはいなかった。(何にも考え

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悲しむ、というスキル

悲しむ、というスキル

昔から、怒りの扱い方が下手だ。あとから「ああ、これ怒ってもよかったんだろうな」と気づくので、生まれた怒りは行き場を失って消化不良を起こす。

いつもいつも、怒りに気づくのが遅いわけではない。自覚はしているけれど、感情に任せるのは良くないと思うがあまり、伝えるタイミングを失ったりいまいち伝わらなかったりしてしまうのだ。



夏頃から、メンタルが不具合を起こしていた。いや、いる。まあ、不安定なのは

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“want”は、決めつけの現実をかき分けた先に

“want”は、決めつけの現実をかき分けた先に

さまざまなことが重なって、重なって、重なりつづけて、気づいたら心身が悲鳴をあげていた。そんな折、兼ねてより約束していた長野県根羽村へ行く日がやってきた。

東京から移住したご夫婦が運営している古民家・まつや邸で過ごす2泊。2度目の訪問の今回は、現地集合で同じ埼玉に住まうご夫婦と共に宿泊した。

いわゆるホテルや旅館での宿泊とは違い、まつや邸では村ぐらしの体験もできる。運営しているご夫婦と語り合うこ

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メンタルリバープールに障害物を投げよ

子どもと暮らしていると、いつでもニコニコ平穏無事に日々を過ごせるわけではない。

赤子のときはいざ知らず、幼児、児童と成長を遂げるにしたがって、「いつでも自分の好きにしていていいよ」とは言えない。それなりに躾なければいけないことはあるし、野放しはそれはそれで虐待だ。

社会で生きていけるように育てなければならず、ただし相手は自我のある人間。それが子育ての難しさのひとつなのだろう。



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だから、言わないでいよう

だから、言わないでいよう

小型犬ほどよく吠える。大型犬のような自信がないからだそうだ。祖父母は犬を飼っていたけれど、わたしはあいにく飼育経験がないから、真偽のほどはわからない。個体差やしつけ次第なんじゃないの? とも思っている。

ただ、人は自信に満ち溢れている人ほど吠えないような気がしている。精神的に余裕があればあるほど、細かいことに目くじらをたてる必要がなくなるのかもしれない。



ひたりひたりと不安が忍び寄ってく

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