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休職日記 2022.3~

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2022年3月から5月の休職に入っていた間の日常、感じたこと、復職後に考えたことなどを綴っています。
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2022年4月の記事一覧

休職日記 #22 白い街

休職日記 #22 白い街

昨日の雨空とはうって変わって晴れ渡った空、日差しはもはや春の物というよりは夏のそれだ。昨日は、家から一歩も出なかったので、運動がてら今日は少しだけだが近所を出歩く。
強い日差しによって照らされた街は、なんだか白く感じる。白い世界、ビルとビルの谷間、確かにそこに立っているはずの自分が、現実の世界にいるのか、幻の中にいるのか、よく分からない気持ちになる。不思議な感覚だ。

休職も間もなく2か月経とうと

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休職日記 #21 耳の話

休職日記 #21 耳の話

東京に戻ってきてからは、比較的穏やかな日々が続いている。いろいろなことに対しても気力が湧いている。
ただ、ここ数日の天候不順には流石にまいってしまう。これは、適応障害云々というよりは生来の気象病もどきのせいだろう。前にも書いた気がするが、雨の日などはやたらと気持ちが落ち込む。幸いにして頭痛等はないので、天気痛というよりは気象病、あるいはその一歩手前といった症状というか、特性があるようだ。おかげで今

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休職日記 #20 “ゆとり”と生産性

休職日記 #20 “ゆとり”と生産性

昔の本を読んでいると、昔の「ゆとり」に驚くことがある。
内田百閒などは、自由気ままに列車旅行をし1週間ほど東京を不在にすることも度々である。これは別に百閒先生のような大御所だから出来るのかといえば、そうでもなさそうだ。まだ、特に有名な著作を出せていなかった頃の志賀直哉なんかも3週間、城崎で湯治ができるというのも、よくそんな時間が作れるなあと思ってしまう。志賀直哉も、わりとぼんぼんだったらしいので、

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休職日記 #19 身体を整える

休職日記 #19 身体を整える

先日、同じく休職経験のある友人と話したことがあった。その友人は、心療内科の先生に整体を勧められ、通っていたらしい。
そういえば、自分も休職前から整体に通っていたのだが、休職前後からその頻度が増えたなあと気が付いた。メンタルの不調と身体の不調、どちらからどちらへ因果関係の矢印が出ているのかはよく分からないが、ある程度相関するようだ。

仕事柄、一日中座りっぱなしでPCモニターとにらめっこしているとい

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休職日記 #18 場所を変える

休職日記 #18 場所を変える

先日、心療内科を受診し、休職の延長が決まった。とりあえず、また1ヶ月。2週間後の診察で改善があれば、休職を切り上げる可能性も排除しない。ただ、少なくとも2週間はまた何もない時間ができた。これを利用して、休職以前から決まっていた実家への帰省(家業が農家なのだが、その手伝い)と合わせて旅行をすることにした。トータルで一週間近く東京を離れる。

先ほど、東京に戻ってきたのだが結果、だいぶスッキリした。幸

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休職日記 #17 つらい時はいつも右手に

休職日記 #17 つらい時はいつも右手に

平日の朝、起きたい時間より1時間早く目が覚める。昨晩も何度か途中で起きた気がする。もう少し眠っていたいが、どのみち眠れないことは分かっているので布団から出る。

昨日までの雨は止んだようで外は明るい。今日は動けそうだ。

いつものとおり今日も特に用事はないので、いつものとおりにミニキッチンの一口コンロに水道水を入れたケトルを置き、火にかける。
棚から近所のコーヒーショップで買っておいたコーヒー豆を

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休職日記 #16 菜種梅雨

休職日記 #16 菜種梅雨

この時期のぐずついた天気・長雨を「菜種梅雨」とも言うらしい。
桜の時期でもあるので「花散らしの雨」などいろいろと名前自体はあるようだが、名前がつくほどに春先は雨が多い。東京ないし関東の冬というのは、気持ちいいくらいの澄み切った晴れの日が何日も続く。その反動なのか春先にかけて雨や曇りの日があると、それが2~3日でも「ぱっと晴れる日が少ないなあ」と感じる。昨日・今日なぞは両日とも丸一日雨が降り続くもの

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