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休職日記 #16 菜種梅雨

この時期のぐずついた天気・長雨を「菜種梅雨」とも言うらしい。
桜の時期でもあるので「花散らしの雨」などいろいろと名前自体はあるようだが、名前がつくほどに春先は雨が多い。東京ないし関東の冬というのは、気持ちいいくらいの澄み切った晴れの日が何日も続く。その反動なのか春先にかけて雨や曇りの日があると、それが2~3日でも「ぱっと晴れる日が少ないなあ」と感じる。昨日・今日なぞは両日とも丸一日雨が降り続くものだから、永遠に雨が降っているかのようだ。

元来、天気とその日の調子に強い相関関係がある人間なので、この菜種梅雨も一因なのだろうが、ここしばらくどうも調子が乗らない。
かれこれ休職してから1ヶ月経とうとしている。明らかに休職し始めの1週目・2週目の頃よりは状況は良くなっている。先々週には、東京近郊の温泉に出かけることができるくらいの状態だったし、温泉のおかげかその後数日間の調子はすこぶる良かった(この話は、またどこかでしようかと思う)。
ただ、先週頃からこの回復の傾向が踊り場にさしかかったというか、少し足踏みし始めたような気がする。以前のように何もできないほど強い疲労感に襲われるというほどではないのだが、なんとなくだるく、気力がわかない、何をするにも時間がかかるという状況が続いている。
特に状況が悪かった時と比べて出来ることが多くなってきた分、「まだ、これができない」と理想と現実のギャップが目立つということなのか、今の自分にいらいらすることも多々ある。何をする気も起こらぬまま、布団に横たわりながら空を見つめる。いらないことを考え、悶々とするばかりだ。

そろそろ、診断書の休職期限が切れる。少し前まで「診断書のとおりに復職か、どうせならもっと休んでいても良かったかな」と楽観的に考えていた自分が滑稽に思える。この調子だと、もうしばらく時間がかかるかもしれないなあと悲観的になる。

まもなく、心療内科の受診日だ。そこでいろいろ判断することになるだろう。この判断が確定しない限り、どうも先が見えない。この長雨はいつになったら終わってくれるのだろうか。

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