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「歩く」というのは最高の趣味なのだ♪16

歩くと「骨」がじょうぶになるのだ

腰が曲がったおじいさんはあまり見かけないが、腰が曲がったおばあさんは意外によく見かける。

腰が曲がるのは骨粗しょう症が原因なのだが、これは主に2つの要因によるものだと考えられている。

第一は女性の方が骨粗しょう症になりやすいという点、第二は女性の方が男性より若い年齢で骨粗しょう症になりやすいという点だ。

男性が骨粗しょう症を心配しなければならないのは70代後半と言われている。

男性の70代といえば平均寿命が尽きる頃だ。笑

一方女性はすでに50代前半で腰が曲がる心配をしなくてはならなくなる。

いずれも女性ホルモンが影響しているのだが、とりわけ女性は意識して骨をじょうぶに保つようにする必要がある。

こんなふうに書くと、それなら男は骨のことを心配しなくていいのかと思われるかもしれない。

しかしそんなことはない。

骨をもろくするのは骨粗しょう症ばかりではない。

運動不足、タバコの吸いすぎ、過度の飲酒なども骨を細くする原因と考えられている。

筋肉と同じように、骨も鍛えなくては強くならないのだ。

無重力の宇宙空間に長くいると、宇宙飛行士の骨密度が減少してしまうということもよく知られるようになった。

歩かないと、骨も弱くなる。

骨密度を高め、骨粗しょう症を防ぐためには骨の成分であるカルシウムを摂る必要がある。

女性も男性ホルモン分泌が少なくなると、骨からカルシウムが溶け出してしまう。

これが骨を弱くする原因なのだが、カルシウムを摂るだけではうまく骨に吸収されない。

カルシウムの吸収を助けるビタミンDと、ビタミンDの働きを強める太陽の光が必要になる。

それともう一つ、運動が欠かせないのだ。

更年期を過ぎた女性を対象にしたアメリカの調査がある。

この女性たちにカルシウムとビタミンDを十分に摂ってもらいながら週三回、1日あたり1時間程度のウォーキングなどの運動をしてもらう。

これを1年から2年かけて行い、その前後で骨密度を測定するという調査だ。

調査終了後の骨密度は明らかに向上したとされているが、その後の追跡調査をしたところ、運動をやめてしまった人はカルシウムとビタミンDを摂り続けていても、わずか1年で元の骨密度に戻ってしまったと報告されている。

このことからも、骨粗しょう症を予防し、骨密度を高めておくためには、カルシウムとビタミンDの摂取だけではなく、運動が欠かせないということがよくわかる。

今はカルシウム飲料や各種ビタミンが出回っており、清涼飲料水の感覚でカルシウムを補給することができる。

ごくごくっと飲むとそれだけでなんとなくカルシウムが補給されたような気分になる。

しかしこれだけではカルシウムが体の中を素通りしていくに過ぎないのだ。

大地を踏みしめて歩くという行為がなければ、カルシウムは吸収されないのだ。

寝転がってYouTubeを観ながらカルシウムを補給しても、骨は太くならないということを肝に銘じて歩いてほしい。

・・つづく・・

次の記事 『歩く人はよく眠る』

【参考書籍】『歩くとなぜいいか?』(PHP文庫)大島清著

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