tsugitoshiTOMA
(FAR EAST TOKYO)NIKKE Groupのボーカルギター當眞がお届けする、週刊活字連載です。 毎週月曜刊行。と謳いつつも、ちかごろ不定期更新です。
最後の更新は4年前の10月か… すっかり週刊ではなくなってしまったこのnote。 紙版の連載を1年やって、オンラインに移ってnoteで1年。 すっかり満足してしまったようだ。 …
見慣れない満天の星空は、どこか発疹のようで少し心配になってしまった。空は健康だろうか。健康な空、不健康な空ってなんだろう。 ➖➖➖ 季節が確かに移ろう中で、ぼく…
目を開けたままで君のことを考えている。 「おかえりなさい!」 ただそれだけをでも切実に伝えたくなったよ。 黙っていることができないくらい世界はうるさい。 ただ待…
「なにかを忘れている気がする」 電車を降りるとき。友達の家を出るとき。テレビを観ているようで、観ていないとき。ふとそう思う。 そういうとき、ぼくはキンモクセイの…
明日が来る。 明日が来る! その実感。 その恐怖! ここは東京。東から登る太陽が明日の証。一日のページ。朝陽の熱は日めくりカレンダーの一番手前だけを、器用に焼き…
なんの役にも立たない言葉が人の心を豊かにしていく。 針で刺せば弾け飛んでしまいそうな、儚い豊潤の心。 言葉の奥にある彼彼女のふるさとにはあどけなさがある。 目に…
倒れた戦士への手向けの気持ちで、先週の『週刊、おれ。』を書いた。 なのにまた、またぼくは、先週と同じ気持ちで書かなくちゃいけない。また別の戦士へ向けて。 次々と…
ふぅ。 疲れてないのにため息ついて机に向かう。 疲れていない時のため息は、疲れている時のそれより音が少し高い。 いまはそれだよ。わかるかい? 机に向かうというこ…
トンボとあいさつを交わす。 「やぁ。」 ぼくがまだ小さい頃は見かけた顔だ。 彼らと出くわさなくなったのはいつからだろう。 彼らが姿をくらませたのか、ぼくが目を開…
なぞのフライパン 飛んでいく 着地 しそうで、しない ふらふらとただ舞っている なぞのフライパン 転がっていく 回転 止まりそうで、止まらない ぐらぐらとまだ転…
まずいところで途切れてしまった。 ごめんなさい。 前回(4ヶ月前!!)、肺気胸と書いたけれど、もう全然大丈夫。 流行りのあいつにも侵されずにいます。 前回報告しよ…
世界中のどこを探したら見つかるだろう 蚊も食わぬ血の持ち主が 君も喜ぼうぜ ぼくたちは祝福されている でも自由を履き違えたまま外出するから どうでもいいことを流…
ひさしぶり。 なんの情報アップもなく1ヶ月以上も休ませてもらった。 すみません。 そして、元気ですか? ぼくは、元気。ではないかもしれないけれど生きてます。 先…
蜃気楼の幻影。 これは幻なのか現実なのかわからない世界にある、宿屋の話- ➖➖➖ 「おれは生きたい。」 虎はそう息巻きながら、傷だらけの身体を引きずって歩いてい…
いよいよ連載開始から1年が経とうとしている。 いちばん初めの投稿を見ると、2019年2月4日の日付となっており、来週、再来週の投稿でちょうど一年を経過したことになる。 …
「〆切本」なるものを発見してしまった。 名だたる作家たちの〆切に対する苦悩が書かれているんだけれども、これ、とても面白いです。 ぼくが言うのはおこがましいけれど…
2024年5月24日 01:23
最後の更新は4年前の10月か…すっかり週刊ではなくなってしまったこのnote。紙版の連載を1年やって、オンラインに移ってnoteで1年。すっかり満足してしまったようだ。明日は大事なライブだってのに、こんな時間までなにやってんだおいおいおい。キャハッまとまらない気持ちをまとまらないまま綴ってみたくなったんだ。すっげー会いたいぜ。なんだか無償に。目と目を合わせて演奏を聴いてほしい
2020年10月27日 01:36
見慣れない満天の星空は、どこか発疹のようで少し心配になってしまった。空は健康だろうか。健康な空、不健康な空ってなんだろう。➖➖➖季節が確かに移ろう中で、ぼくは光の変化を探した。懐かしいと感じるあの頃の光の色と、今日の朝の光の色を比較して、「一体なにが変わったのだろう」と。ぼくには光が変わったようには見えなかった。だから変わったのはぼくの方だと思った。1分1秒とおおらかに戯れ
2020年10月20日 00:50
目を開けたままで君のことを考えている。「おかえりなさい!」ただそれだけをでも切実に伝えたくなったよ。黙っていることができないくらい世界はうるさい。ただ待っていることができないくらい世界は冷たい。遠いところに行こう。そこで、まだ知り合っていない星を見つけよう。それだけのことにたくさんの時間を費やそう。思わず眠ってしまうくらいの夢幻の時間を。それで1分1秒でも長く、
2020年9月29日 02:02
「なにかを忘れている気がする」電車を降りるとき。友達の家を出るとき。テレビを観ているようで、観ていないとき。ふとそう思う。そういうとき、ぼくはキンモクセイの香りを忘れたかもしれない。雪の降った日に作った、白い滑り台のすべり心地を忘れたかもしれない。徹夜明けの朝に、食パンをかじったまま眠ってしまったあの時の眠気を忘れてしまったかもしれない。でもそのなにかがずっとわからない。ベランダには大
2020年9月22日 02:02
明日が来る。明日が来る!その実感。その恐怖!ここは東京。東から登る太陽が明日の証。一日のページ。朝陽の熱は日めくりカレンダーの一番手前だけを、器用に焼き払う。その正確さときたら・・・。だから西へ走る。ずっと今日に留まるために。明日から逃げたい。先刻すでに沈んでしまった今日の太陽を追いかけて走る。明日の太陽に怯えながら。西へ、西へ。急げ、急げ。明日が迫り上がる。明日に
2020年9月15日 01:23
なんの役にも立たない言葉が人の心を豊かにしていく。針で刺せば弾け飛んでしまいそうな、儚い豊潤の心。言葉の奥にある彼彼女のふるさとにはあどけなさがある。目には見えないのにあるのがわかる。指で触れないのにあるのがわかる。鼻を通らないのに香りがする。音じゃないのに聞こえてくる。この不思議こそが言の葉の葉脈だといつも思う。そこから栄養をもらっているんだ。お返しするよ。ぼ
2020年9月8日 03:06
倒れた戦士への手向けの気持ちで、先週の『週刊、おれ。』を書いた。なのにまた、またぼくは、先週と同じ気持ちで書かなくちゃいけない。また別の戦士へ向けて。次々と倒れていくんだ。ぼくの真横で。悪魔が人の背中を押して回っている。雲のカーテンが、また一人を迷わせようとしている。新型のウイルスとやらは、ぼくたちの心の中に素晴らしい言い訳の巣を作ったように思う。そこに身を委ねても、さしづ
2020年9月1日 01:31
ふぅ。疲れてないのにため息ついて机に向かう。疲れていない時のため息は、疲れている時のそれより音が少し高い。いまはそれだよ。わかるかい?机に向かうということは、君のことを考えているということです。やぁ。もっともいまは、君のことを探しながら書いているのだけれど。毎度毎度こんな時間から書いている。夜がもたらしてくれるこの静けさは、実はこころを蝕む結構危ないやつなんだって言われ
2020年8月25日 01:03
トンボとあいさつを交わす。「やぁ。」ぼくがまだ小さい頃は見かけた顔だ。彼らと出くわさなくなったのはいつからだろう。彼らが姿をくらませたのか、ぼくが目を開く回数が減ったのか。きっとどっちもだ。内野と外野に挟まれたカゴの中でぼくは、必死に逃げ回っている。切実な思いをひた隠しながら。魂の塊、ドッジボール。小鳥に道を尋ねられる。「まるばつ美術館はどちらですか?」
2020年8月17日 21:03
なぞのフライパン飛んでいく着地しそうで、しないふらふらとただ舞っているなぞのフライパン転がっていく回転止まりそうで、止まらないぐらぐらとまだ転がっているあ!まがりかどまちがえたUFOふるさとできっと怒られるまちがえることもあるなぞのフライパンエイジングこげ落ちそうで落ちないでこぼこで歴史ものがたるなぞのフライパンおいし
2020年8月5日 00:29
まずいところで途切れてしまった。ごめんなさい。前回(4ヶ月前!!)、肺気胸と書いたけれど、もう全然大丈夫。流行りのあいつにも侵されずにいます。前回報告しようと書いた、嬉しいことはたくさんありました。心配してくれた友達から連絡がきたこと。新しい手帳を買ったこと。サクマドロップスの味が懐かしく、美味しかったこと。布団の中で眠れること。それからこういうことが書けている
2020年7月28日 01:17
世界中のどこを探したら見つかるだろう蚊も食わぬ血の持ち主が君も喜ぼうぜぼくたちは祝福されているでも自由を履き違えたまま外出するからどうでもいいことを流せないんだいつも疑おうぜ君はどこに行きたいのかいっそ眠っちまえ夢の中なら何処へだって行っておいでそうして怖くなったらいつでも帰っておいで世界中のどこを探したら見つかるだろう心地いいノイズの静寂
2020年3月31日 01:39
ひさしぶり。なんの情報アップもなく1ヶ月以上も休ませてもらった。すみません。そして、元気ですか?ぼくは、元気。ではないかもしれないけれど生きてます。先日、肺気胸ってやつになって、流行り病と併発したらって考えると、ちょっと怖かったりするんだ。2週間後には死んでるかもしれないって考えると、いろんなことを放ったらかしにしているのがだんだん嫌になってきた。それでもまだ、死ぬなん
2020年2月12日 00:30
蜃気楼の幻影。これは幻なのか現実なのかわからない世界にある、宿屋の話-➖➖➖「おれは生きたい。」虎はそう息巻きながら、傷だらけの身体を引きずって歩いている。遥か彼方の水平線にバウンドしたばかりの月が、妙に赤く、そして巨大で、虎の血潮を燃えたぎらせている。「おれは生きたい。」虎はまた言う。今度はもっと腹の底から出た。闇が深くなって月もどんどんと高度を上げて来ると、
2020年1月28日 01:21
いよいよ連載開始から1年が経とうとしている。いちばん初めの投稿を見ると、2019年2月4日の日付となっており、来週、再来週の投稿でちょうど一年を経過したことになる。続けようか、どうしようか、考えていたのですが、結果、連載は続けることにしました。ひとまず、期間を決めずに。だから、急に辞めるかもしれません。続ける理由は、辞める理由がないからです。また、「このまま終わったんじゃあ....
2020年1月21日 03:27
「〆切本」なるものを発見してしまった。名だたる作家たちの〆切に対する苦悩が書かれているんだけれども、これ、とても面白いです。ぼくが言うのはおこがましいけれど、「わかる、わかる」となって、なぜだか自分が書き物に向かう力になっている気がします。不思議です。人の「書けない・・・」という苦悩を読んで、自分が「書ける」という気持ちになるのは。とまぁここまで書いて、ぼく自身もまた得意の「書