【Someday】
ふぅ。
疲れてないのにため息ついて机に向かう。
疲れていない時のため息は、疲れている時のそれより音が少し高い。
いまはそれだよ。わかるかい?
机に向かうということは、君のことを考えているということです。
やぁ。
もっともいまは、君のことを探しながら書いているのだけれど。
毎度毎度こんな時間から書いている。夜がもたらしてくれるこの静けさは、実はこころを蝕む結構危ないやつなんだって言われる。
けれど塞いだら見えてくることもあるかもしれないと思うよ。
見たいものが光ならなおさら暗いほうがいい。
おかげでぼくはだんだん君の形がわかってきた。
こう書いているとぼく自身のこころを心配されるかもしれない。
だいじょうぶ、ぼくは元気だ。
でもぼくが元気じゃないほうが、君が元気になれるかな?
不思議なものでぼくにはそういうことがある。
そこで生まれた力はもちろん、瞬間的に元気じゃない君を目指している。
触れないでほしいと思う君に跳ね返されて、気持ちが迷子にならないよう、君がいつ来てもいいよう、ぼくはここにそれを置いておく。
今日の君はとことん夜更かしして良いはずだ。
もしくはすでに眠っているかもしれない。
どっちでもいいしどこまでも自由だ!
君はいま、まだ道じゃない道を歩いている。
そことどこかを結ぶ間に道がないのは、まだ結ぶ必要がないからだ。
その"間"を歩くのはきっと、楽しくて、難儀だと思う。
ぼくだったら感じるはずだ、「自由すぎて不自由だ」と。
もう道になっている道を歩いてきたぼくにとっては。
8月が終わるとどうして夏の終わりなんだろう。
季節はもう少しグラデーションだ。
地面にも線を引いて、時間にも線が引いてあるようだ。
でもそれが秩序を作って、規律を生んだ?
ああ、ぼくにはわからない。
さて、そろそろ眠りたくなってきた。
クーッとやって、バタン!と倒れて、スーッと寝るのは気持ちいい!
君が鳴らす音に負けないようにぼくもまた精を出さなくちゃ。
衝突した視線が散らす火花が、どちらも負けないまま、ぼくらどこまでも行こう。
Nowhereを目指して。
読んでくれてありがとう。