艶菊

写真は自分で撮ったものです

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記事一覧

容疑者

腕に生まれつきの怪我をしている。 触ると痛いらしい。 皮膚を伸ばすために中に脱脂綿?かなんかをいれて生活し、暫く放っておいてある程度伸びたらその脱脂綿?を取り出す…

艶菊
2週間前

ZIPPO

密室に湧くピンクな悶々とした空気 事が終わった後の煙の匂いより先に来るのはオイルの匂い そういえばあいつも同じ匂いがするな 懐かしい思いを思い出した 身長は同じくら…

艶菊
2週間前

笑顔で写る君

そんなに笑顔だとこっちが虚しくなる。 どう足掻いても絶対修復出来ないのよ。 この関係には飽き飽きしてる。 今日は18時からのバイトを無断欠勤してしまい、萎えてる私に…

艶菊
3か月前
2

お前のために

お前じゃ幸せにできなそう。可哀想だから私が幸せにしてあげる。25歳の彼はお前にはまだ若すぎる。結婚を考えるのは諦めな。まだ早いよ遊びたいよね? 遊ぶならあーしと遊…

艶菊
4か月前
4

第1発見者

絞殺される君を見て、こんな気持ちになったのは初めてである。 その腕を解くことができるのは、自分しかいないと思ったのと同時に、死ぬ瞬間を見ていたい気もした。 腕をほ…

艶菊
4か月前
1

泥酔

まるで酔っ払ったみたいにクラクラと視界が回る。 そんな感覚に陥ったのは久しぶりである。 酒は好きだが、飲みすぎた時みたいな、だるーい感じの時間がそこで止まっている…

艶菊
4か月前
1

絞首

グルグルと視界がまわっている。 酒に酔った時と似ているけど、多分こっちの方が心地いい。頭の血が体に巡らなくて、行き惑う血液を感じる。 いずれは暗くなって何も見えな…

艶菊
4か月前
1

浮ついた気持ち

普段からポーカーフェイスを装っている人に限って、不意に見せる甘えた顔ほど美味しいものはない。きっと、他の人には見せたことないだろうし、見せたくないなあって思う。…

艶菊
6か月前
2

愛と嫉妬

その子はとても平坦な子だった。感情に山がなかった。 似合わないタバコに火を付けて、春の水色の空に煙を吐いた。たちまち空は灰色になり、雨が降り出した。 「君が似合わ…

艶菊
7か月前
3
容疑者

容疑者

腕に生まれつきの怪我をしている。
触ると痛いらしい。
皮膚を伸ばすために中に脱脂綿?かなんかをいれて生活し、暫く放っておいてある程度伸びたらその脱脂綿?を取り出す。
そんな手術をしていた。
入院すると当然たばこは吸えない。だから、俺は1週間禁煙できた。などと、自慢げに話す彼の横顔を見て、ほんとかよ、と、団扇で背中を叩く。
9月中旬にしては暑すぎる気温だった。汗だくになりながらわざわざ遠いところから

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ZIPPO

ZIPPO

密室に湧くピンクな悶々とした空気
事が終わった後の煙の匂いより先に来るのはオイルの匂い
そういえばあいつも同じ匂いがするな
懐かしい思いを思い出した
身長は同じくらいの可愛らしい顔立ち
くっきりとした二重に少し不揃いの歯並び
どんな顔でもどんな行動でも全てが愛おしい
たまに行く真夜中のドライブが好き
親が起きてくるからという建前の理由で一緒にいる
気づけば次の日の夜
同じベッドで眠って、少し戯れて

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笑顔で写る君

笑顔で写る君

そんなに笑顔だとこっちが虚しくなる。
どう足掻いても絶対修復出来ないのよ。
この関係には飽き飽きしてる。
今日は18時からのバイトを無断欠勤してしまい、萎えてる私に送られて来たのは、おはようのLINEだけ。
卵が先か鶏が先か。
なぜ戦争はなくならないのか。
宇宙の果てはあるのだろうか。
解決しない問題に人々は回答を求めている。
学校の先生の悩みはいつだって重い。
軽いフットワークの子は大体モテる。

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お前のために

お前のために

お前じゃ幸せにできなそう。可哀想だから私が幸せにしてあげる。25歳の彼はお前にはまだ若すぎる。結婚を考えるのは諦めな。まだ早いよ遊びたいよね?
遊ぶならあーしと遊ぼうよ。
あーしとなら絶対楽しいし楽しませるよ。ねぇ、そんな女よりあーしにしなよ。なんでこっちを見てくれないの?どこに目つけてんの?
いつまでも結婚という重りとまたなにか違う執着を持ってるめんどくさい女のどこがいいの?
彼女の魅力なんか1

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第1発見者

第1発見者

絞殺される君を見て、こんな気持ちになったのは初めてである。
その腕を解くことができるのは、自分しかいないと思ったのと同時に、死ぬ瞬間を見ていたい気もした。
腕をほどいて、自分のところに来て欲しい。
怖くはない、腕は抱きしめるためにあるんだよ。この腕でしっかりと抱きしめて二度と解くことが出来ないように、固く、尚優しく。
だけど、そんな度胸も根性もない。自分は何も出来ないただの人間なんだ、そう思いなが

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泥酔

泥酔

まるで酔っ払ったみたいにクラクラと視界が回る。
そんな感覚に陥ったのは久しぶりである。
酒は好きだが、飲みすぎた時みたいな、だるーい感じの時間がそこで止まっている。
酒は、飲めば飲むほど耐性がつくと思う。最近はそんな感じがする。
新しい酒が飲んでみたい。
度数が強めの、もっと酔いに酔える、高い酒。
まあでも、そんな日はきっと来ないであろう、遠い遠い未来の話を想像しながら、度数が低い酒を浴びた。

絞首

絞首

グルグルと視界がまわっている。
酒に酔った時と似ているけど、多分こっちの方が心地いい。頭の血が体に巡らなくて、行き惑う血液を感じる。
いずれは暗くなって何も見えなくなり、落ちる。
何も見えなくして、何も感じなくして、自分がここにいたことも全てなくして、1から全てをやり直したい。
このまま絞首れたままでも、絶対、多分後悔しない。
全てをやり直した上で君の前に立てたらどんなに幸せだろう。
そんなことを

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浮ついた気持ち

浮ついた気持ち

普段からポーカーフェイスを装っている人に限って、不意に見せる甘えた顔ほど美味しいものはない。きっと、他の人には見せたことないだろうし、見せたくないなあって思う。
だけど、もし。もし、他の人にその顔を見せたことがあるとしたら。
その時はもう殺すしかないよね、両方とも。
浮つく方も悪いし、浮わつかせた方も悪い。だけど、浮わつかせるようなことをした人も悪い。その理論でいくと、自分も死ねということになる。

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愛と嫉妬

愛と嫉妬

その子はとても平坦な子だった。感情に山がなかった。
似合わないタバコに火を付けて、春の水色の空に煙を吐いた。たちまち空は灰色になり、雨が降り出した。
「君が似合わないタバコなんか吸うから」
彼女はそう言って貰ったタバコに火を付けた。
甘いメンソールの味がした。

朝起きて、学校に行って、帰ってバイトに勤しむ。そんな刺激もくそもない生活に刺激がほしかった。みんな同じような面をし、猫をかぶり、ロボット

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