艶菊

写真は自分で撮ったものです

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最近の記事

笑顔で写る君

そんなに笑顔だとこっちが虚しくなる。 どう足掻いても絶対修復出来ないのよ。 この関係には飽き飽きしてる。 今日は18時からのバイトを無断欠勤してしまい、萎えてる私に送られて来たのは、おはようのLINEだけ。 卵が先か鶏が先か。 なぜ戦争はなくならないのか。 宇宙の果てはあるのだろうか。 解決しない問題に人々は回答を求めている。 学校の先生の悩みはいつだって重い。 軽いフットワークの子は大体モテる。 持てる荷物の数は限られているけれど、脳には抽象的な荷物は置ける。 殺生はする派

    • お前のために

      お前じゃ幸せにできなそう。可哀想だから私が幸せにしてあげる。25歳の彼はお前にはまだ若すぎる。結婚を考えるのは諦めな。まだ早いよ遊びたいよね? 遊ぶならあーしと遊ぼうよ。 あーしとなら絶対楽しいし楽しませるよ。ねぇ、そんな女よりあーしにしなよ。なんでこっちを見てくれないの?どこに目つけてんの? いつまでも結婚という重りとまたなにか違う執着を持ってるめんどくさい女のどこがいいの? 彼女の魅力なんか1回も聞いた事ないんだけど。 楽しそうに笑う彼をお前が守ってやれよ。 あーしにはそ

      • 第1発見者

        絞殺される君を見て、こんな気持ちになったのは初めてである。 その腕を解くことができるのは、自分しかいないと思ったのと同時に、死ぬ瞬間を見ていたい気もした。 腕をほどいて、自分のところに来て欲しい。 怖くはない、腕は抱きしめるためにあるんだよ。この腕でしっかりと抱きしめて二度と解くことが出来ないように、固く、尚優しく。 だけど、そんな度胸も根性もない。自分は何も出来ないただの人間なんだ、そう思いながら、ゆるりと君が殺されていく瞬間を、ただ見ていることしかできなかった。

        • 泥酔

          まるで酔っ払ったみたいにクラクラと視界が回る。 そんな感覚に陥ったのは久しぶりである。 酒は好きだが、飲みすぎた時みたいな、だるーい感じの時間がそこで止まっている。 酒は、飲めば飲むほど耐性がつくと思う。最近はそんな感じがする。 新しい酒が飲んでみたい。 度数が強めの、もっと酔いに酔える、高い酒。 まあでも、そんな日はきっと来ないであろう、遠い遠い未来の話を想像しながら、度数が低い酒を浴びた。

        笑顔で写る君

          絞首

          グルグルと視界がまわっている。 酒に酔った時と似ているけど、多分こっちの方が心地いい。頭の血が体に巡らなくて、行き惑う血液を感じる。 いずれは暗くなって何も見えなくなり、落ちる。 何も見えなくして、何も感じなくして、自分がここにいたことも全てなくして、1から全てをやり直したい。 このまま絞首れたままでも、絶対、多分後悔しない。 全てをやり直した上で君の前に立てたらどんなに幸せだろう。 そんなことを想像しながら、曖昧に中途半端に若干意識が残るままでいる。

          浮ついた気持ち

          普段からポーカーフェイスを装っている人に限って、不意に見せる甘えた顔ほど美味しいものはない。きっと、他の人には見せたことないだろうし、見せたくないなあって思う。 だけど、もし。もし、他の人にその顔を見せたことがあるとしたら。 その時はもう殺すしかないよね、両方とも。 浮つく方も悪いし、浮わつかせた方も悪い。だけど、浮わつかせるようなことをした人も悪い。その理論でいくと、自分も死ねということになる。 うん。多分、本当に好きな人なら、死ねって言われても死ねる自信がある。だって、そ

          浮ついた気持ち

          愛と嫉妬

          その子はとても平坦な子だった。感情に山がなかった。 似合わないタバコに火を付けて、春の水色の空に煙を吐いた。たちまち空は灰色になり、雨が降り出した。 「君が似合わないタバコなんか吸うから」 彼女はそう言って貰ったタバコに火を付けた。 甘いメンソールの味がした。 朝起きて、学校に行って、帰ってバイトに勤しむ。そんな刺激もくそもない生活に刺激がほしかった。みんな同じような面をし、猫をかぶり、ロボットみたく直方体の中に吸い込まれていく。だから刺激になってくれる人を探した。 探し

          愛と嫉妬