Tsutomu Shioda

静岡市在住の小児科医。大学医学部を卒業した後、公衆衛生大学院で学ぶ。現在は病院勤務。 …

Tsutomu Shioda

静岡市在住の小児科医。大学医学部を卒業した後、公衆衛生大学院で学ぶ。現在は病院勤務。 専門は、発達障害・医療的ケア児・新生児など。最近はDMATとして災害医療にも従事。

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固定された記事

コロナ災害という不都合な真実

こんにちは。 新型コロナウイルスへの対応に関わる医療従事者の一人です。 災害と化してしまったこのコロナ騒動を、何とか通常の人間らしい生活に戻していくためにはどう…

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#111 「医学の問題」&「社会の問題」

コロナ災害の振り返りが不十分なままに時が過ぎることを危惧している。 ましてや、みんながんばったよね! コロナとの激闘史がここにあった!という具合に、これまでの対…

Tsutomu Shioda
1か月前
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#110 負け戦が仕事

コロナ騒動を通じて、自らの職業である「医師」に対する見方が大きく変わった。 自らの職を肯定したい気持ちがあるのは然りだが、そうではなかった。医者たちの考えはこう…

Tsutomu Shioda
2か月前
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#109 「言論統制」

国が「感染対策」の一言で、情報統制ができるようになってしまう。 ワクチン推進に舵を切れば、反対派や中立に論じたものは、規制される。 怖い限り。 「言論の自由」は…

Tsutomu Shioda
2か月前
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#108 メディアも同調圧力に屈す

コロナ災害のさなか、何度となくメディアの責任を問いたいと思った。 メディアが騒ぎ立てるから、人々は恐怖におびえる。 御用学者やコメンテーターを重宝し、煽るに煽る…

Tsutomu Shioda
3か月前
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#107 False consensus

False consensus 「偽の合意効果」 という言葉を知った。 自分の意見や考えこそが世の中の多数派であり、それが正常であるという思い込み、のことだそうだ。 なるほど、…

Tsutomu Shioda
3か月前
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#106 他者を思い 行動する

コロナという人災の検証がわずかながら行われている。 このコロナ災害を経験して、今、自分なりに思うこと。 自分は小児科医であり、子ども達のために何ができるか考えて…

Tsutomu Shioda
4か月前
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#105 全人的な公衆衛生対策を

2023.10.29

Tsutomu Shioda
8か月前
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#104 感染対策の徹底 って...なに?

もうそろそろ、いい加減気づいてほしい。 「感染対策を徹底して」と、声高に叫ぶことは 「感染した理由は対策の不備である」と、決めつけることと同義だ。 それは、意図…

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#103 権力者こそ 人権への配慮を

コロナに乗じて、多くの自由が奪われてきた。 感染対策を理由に、多くの重要な活動が制限された。 権力者だからこそ、だからこそ、大きな号令を発するときは、一人ひとり…

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#102 子ども達よ、目一杯遊ぼう!

コロナ災害は、終わりを迎えつつある。 でもいまだに、コロナコロナと騒ぐ大人がいる。 でも、子ども達よ。そんなことは気にする必要ないよ。 マスクを外そう。 友だち…

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#101 アフターコロナへ 私の視点 続

先日の、静岡新聞の「アフターコロナ」 シリーズ。 まとめてご紹介致します。 No.7 No.8 No.9 No.10 No.11 No.12 No.13 No.14 このシリーズは、本当に素晴らしい…

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#100 アフターコロナへ 私の視点

この連載も、ついに #100 となりました。 コロナ災害が終わったらやめようやめようと思って、ここまできてしまいました。気づけば3年以上が経っていました。コロナも5類に…

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#99 「叱る」依存から 抜け出せない

最近、以下の本を読んだ。 自分の診療および子育てにも大変勉強になったのだが、コロナ災害の本質にも関わる部分があると感じたので、それを少し記しておこうと思う。 「…

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#98 「マスクを外す」という選択肢しかないんだ

マスクをいつ外すのかがまだまだ話題になっている。 こういう話題は、いつだってメディアは好きかもしれない。だって、アンケートや街頭インタビューで%を出せばいいのだ…

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#97 「命を守るため」と言えば何でも許されるのか?

「国民の生命を守るため」「国民の安全のため」そういえば、なんでも許されるのか?  いやいや、そうじゃないですよね。 そういって戦争が始まって、多くの大切な家族・…

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コロナ災害という不都合な真実

コロナ災害という不都合な真実

こんにちは。

新型コロナウイルスへの対応に関わる医療従事者の一人です。
災害と化してしまったこのコロナ騒動を、何とか通常の人間らしい生活に戻していくためにはどうしたらよいか、情報発信していきます。

新型コロナはすでに既知のウイルスとなり、致死率は低下している。
新型コロナの感染者数は、インフルエンザの感染者数より圧倒的に少ない。
つまり、新型コロナウイルスを特別扱いする必要はなくなっている。

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#111 「医学の問題」&「社会の問題」

#111 「医学の問題」&「社会の問題」

コロナ災害の振り返りが不十分なままに時が過ぎることを危惧している。

ましてや、みんながんばったよね! コロナとの激闘史がここにあった!という具合に、これまでの対応が美化されることに、大きな危機感を持っている。いやいや、コロナ災害は人災であって、反省すべき点が大いにある。

最近自分の中で考えたことを一つ提示しておきたい。

コロナ災害は、大きく分けて2つのフェーズがあったと思う。

① COVI

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#110 負け戦が仕事

#110 負け戦が仕事

コロナ騒動を通じて、自らの職業である「医師」に対する見方が大きく変わった。

自らの職を肯定したい気持ちがあるのは然りだが、そうではなかった。医者たちの考えはこうも安易なのかと、落胆する連続だった。

そんな中で、最近感じたこと。

説明をしてみよう。

病気になること。それは決して負けではないかもだけど、人々が病気になったところから、臨床医の仕事が始まることが多い。病気に対峙する、それが医師の見

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#109 「言論統制」

#109 「言論統制」

国が「感染対策」の一言で、情報統制ができるようになってしまう。

ワクチン推進に舵を切れば、反対派や中立に論じたものは、規制される。

怖い限り。

「言論の自由」は、どこへいったのか。

「人権の尊重」は、どこへいったのか。

憲法学者の方々のご意見は、本当に真っ当だと感じる。

何度も言うが、コロナは感染症や医学の問題をとっくに超えている。大きな大きな人権問題の一つ。

多種多様な方々を巻き込

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#108 メディアも同調圧力に屈す

#108 メディアも同調圧力に屈す

コロナ災害のさなか、何度となくメディアの責任を問いたいと思った。

メディアが騒ぎ立てるから、人々は恐怖におびえる。
御用学者やコメンテーターを重宝し、煽るに煽るから、恐怖は増強される。
やがて、コロナ以外のことが見えなくなる。
第4の権力である、メディアの罪は重い。

ずっとそう思ってきた。

でも今振り返って思い返せば、メディアもまた、コロナの恐怖という全体主義が強力に広がった社会の中にいた。

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#107 False consensus

#107 False consensus

False consensus 「偽の合意効果」 という言葉を知った。

自分の意見や考えこそが世の中の多数派であり、それが正常であるという思い込み、のことだそうだ。

なるほど、これもまたCOVID-19災害における「医療従事者」や「専門家」にまさしく当てはまるものだと感じた。

感染症の撲滅を目指すことが当たり前。そのためには、感染対策をすることが当然であり、人間としての義務。ゼロコロナしかな

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#106 他者を思い 行動する

#106 他者を思い 行動する

コロナという人災の検証がわずかながら行われている。

このコロナ災害を経験して、今、自分なりに思うこと。

自分は小児科医であり、子ども達のために何ができるか考えてきた。

その時に、大事な視点。

それは、「 矢印をどこに置くか」 ということ。

つまり、大人の目線ではなく、子どもの目線にしっかりと降りられるか。子どもなりの視点に立てるかどうか。子どものことをどこまで思って大人が行動できるか。

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#104 感染対策の徹底 って...なに?

#104 感染対策の徹底 って...なに?

もうそろそろ、いい加減気づいてほしい。

「感染対策を徹底して」と、声高に叫ぶことは

「感染した理由は対策の不備である」と、決めつけることと同義だ。

それは、意図した以上に、他人を追い詰めることになる。

医師や専門家は、自分の仕事をしているつもりかもしれない。職業人、もしくは自らのアイデンティティとしての正義・プライドゆえの言動かもしれない。

でも、それが人権や人の心を蝕む可能性が大いにあ

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#103 権力者こそ 人権への配慮を

#103 権力者こそ 人権への配慮を

コロナに乗じて、多くの自由が奪われてきた。

感染対策を理由に、多くの重要な活動が制限された。

権力者だからこそ、だからこそ、大きな号令を発するときは、一人ひとりの人権に最大限配慮しなければならない。

それを学んだコロナ人災だった。

#102 子ども達よ、目一杯遊ぼう!

#102 子ども達よ、目一杯遊ぼう!

コロナ災害は、終わりを迎えつつある。

でもいまだに、コロナコロナと騒ぐ大人がいる。

でも、子ども達よ。そんなことは気にする必要ないよ。

マスクを外そう。

友だちと目一杯遊ぼう。

友だちとたくさん語り合おう。

わいわい給食を食べよう。

心ゆくまで笑い合おう。

感染症を恐れる必要はない。今日という日を楽しく過ごそう。

#101 アフターコロナへ 私の視点 続

#101 アフターコロナへ 私の視点 続

先日の、静岡新聞の「アフターコロナ」 シリーズ。

まとめてご紹介致します。

No.7

No.8

No.9

No.10

No.11

No.12

No.13

No.14

このシリーズは、本当に素晴らしいです。

ぜひ、多くの方々に読んでいただきたいです。

#100 アフターコロナへ 私の視点

#100 アフターコロナへ 私の視点

この連載も、ついに #100 となりました。

コロナ災害が終わったらやめようやめようと思って、ここまできてしまいました。気づけば3年以上が経っていました。コロナも5類になり、街でもマスクを外す人がちらほら増えつつあるところまでやっときました。

一応、記念の100回なので、何を書こうかと悩んでいたのですが・・・静岡新聞 に素晴らしい特集が組まれています。今回は、これをぜひご紹介させていただこうと

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#99 「叱る」依存から 抜け出せない

#99 「叱る」依存から 抜け出せない

最近、以下の本を読んだ。

自分の診療および子育てにも大変勉強になったのだが、コロナ災害の本質にも関わる部分があると感じたので、それを少し記しておこうと思う。

「夜の街」が叩かれた。
「マスク警察」が現れた。
「感染対策が徹底されていない」と専門家は叫び続けた。
「もっと自粛しろ」と国民に訴え続けた。

そしてそして、これは人災ではなく、あくまで「コロナが悪いんだ」との大誤解。

この構図の裏に

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#98 「マスクを外す」という選択肢しかないんだ

#98 「マスクを外す」という選択肢しかないんだ

マスクをいつ外すのかがまだまだ話題になっている。

こういう話題は、いつだってメディアは好きかもしれない。だって、アンケートや街頭インタビューで%を出せばいいのだから。

でも、子ども達のマスクをどうするか、これは大きな問題だ。%がどうだこうだで一喜一憂するような軽い話題なんかじゃない。

そもそも、コロナは今やインフルエンザ以下。大した風邪じゃない。子どもは、ほぼ重症化しない。

こんな風邪のた

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#97 「命を守るため」と言えば何でも許されるのか?

#97 「命を守るため」と言えば何でも許されるのか?

「国民の生命を守るため」「国民の安全のため」そういえば、なんでも許されるのか? 

いやいや、そうじゃないですよね。

そういって戦争が始まって、多くの大切な家族・仲間を国民は失ったわけですよね。そして、二度と戦争はいけない、と訴えてきたはずですよね。

命のため、ではない。

一人ひとりが尊厳ある生き方をできるように ・・・ですよね。

そのために何ができるかを考えること。本質をしっかりと直視す

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