記事一覧
特に好きな映画いくつか
『2001年宇宙の旅』(1968)
初めて「映画で衝撃を受ける」という経験をした作品。まだシネコンなんて存在しなかった時代、13歳くらいの頃に、祖父母の家の近所にあったさほど大きくない映画館で、暇だから観てみるか、のノリで出合った。同時にアーサー・C・クラークの原作にもハマり、果たしてSF好きな私がこのとき爆誕したのである(ところで「爆誕」てすごい表現ですよね。たいへんに優れている。思いついた人
『エヴァンゲリヲン新劇場版』シリーズ
61/100
その分析、考察についてはさまざまな人々によりさまざまな形でなされているし、本作に関してはあの世界観を具に理解することそのものには個人的興味はそれほどない。なのでとにかく思ったままの感想を思ったままのやり方で書く。
アニメ版、旧劇場版については、フランスに暮らしていたころ、日本での放映から数年ほど遅れて、日本文化会館か何かでビデオをレンタルして観た。そういう事情なので、私は日本にお
『ブラックリスト』ファイナルシーズン
30/100
片付ける気がないので片付かないのはいいのだが、片付けたつもりで片付かないのはなかなか厄介だ。シーズン9からとっ散らかってはいたけれど、ファイナルのこの迷走っぷりはなんなのか。
レッドは最後まで魅力的ではあった。変な方向に足曲がっちゃってちんまり死んでるあの姿も悪くない。レッドは牛ぐらいにしか殺せないからまあそれもいい。でもなんか、あんなに愛したミアースどこいった?相手はウィーチャ
『ザ・チェア〜私は学科長〜』
79/100
毎度のことながら、副題。どうにかならないものだろうか。本当にどうにかならないか??かつての洋画のように思いっきり真面目に邦題を考えるか、それがだめならもう原題のママでいいのでは?謎の副題が多くの作品への入口を間違いなく塞いでいるし、その価値を控えめに言っても1割は下げている。世に蔓延るこのタイトル問題は本当に真剣に検討されるべきだ。
さて副題問題はともかくとして、とても不思議なド
ETV特集『半藤一利「戦争」を解く』
点数は付けない。
純粋さが狂気を生む。熱狂が戦争を生む。ただ一筋に一意専心、皆が同じ方向を向き始めたら注意しなければならない。これは本当に大事な教訓であり、いつまでも語り継がれるべき言葉である。
森毅も「ファシストは澄んだ瞳で現れる」と言った。「全員が掃除の時間に真面目に掃除するクラスは怖い」とも。「正義と称するもの」から生まれる純粋さによる苦しみは、学校をはじめとする社会の至るところに、さまざ
『クイーンズ・ギャンビット』
40/100
実は2日ほど前に観終えているのだが、何を書いたらよいか何も思い浮かばず、そしてそれはどちらかと言えば悪い意味で、なのだが、そんなわけでこの2日間よくよく考えを巡らせて考えてみたが、やっぱり結論としては「あんまおもしろくなかった」でした。
とにかく王道。そう言ったそばから「王道ってなんだろう」とも思うわけだが、いうなれば要するに水戸黄門遠山の金さんのような。「天才少女が孤独に苦しみ
『ブラックリスト』シーズン9
45/100
シーズン8を最後にギブアップかどうか迷っていたが、結局観てしまった。とにかくしょっぱなから驚くのはレスラーのヒゲの似合わなさ。そしてデンベの口数の多さである。今までの100倍は喋っているのでは?とにかくベラベラとよく喋る。これはキャラ変である。
キャラ変といえばマーヴィンだ。すっかり浅薄な小物になってしまって。「オレが築いた帝国なのに。ウワーン」なんてつまらんセリフ、オレのマーヴ
『ザ・ディプロマット』
70/100
とにかく挙げたらキリがないほどにさまざまなトピックがてんこ盛りでありながらも、畳みかけまくる会話劇がそのひとつひとつを簡潔かつ的確に掬い上げていく、高密度な人間ドラマ。舞台は政治だが、描かれているのはあくまで人間である。
とりわけ主人公のケイトの描かれ方はとても繊細で生々しい。あれだけの能力と実績を持ちながらも、彼女を不安にさせるのはたとえば、食事をこぼさず食べることが難しいとい
『ボディガード―守るべきもの―』
89/100
見た瞬間「エンダー」が反射的に脳内で流れてしまうタイトルだがエンダーとは全然違うドラマ。日本語の副題含めてタイトルどうにかならんかったんかなと思わなくもないが、中身が素晴らしいのでまあいい。
実はこのドラマ、2回目の視聴である。中盤の衝撃展開と結末と「おもしろかった」という感想を除いてすっかり内容を忘れていて、急に気になったので観てみた。新鮮に楽しめたし結末知ってるのに手に汗握っ
これまでに観た海外ドラマいくつか
【個人的最高峰】
『ブレイキング・バッド』
海外ドラマにハマるきっかけとなったドラマ。すでに完結した後で見始めたので、睡眠時間削って一気に観た。本気出して丁寧に人間を描いてこそ物語は生まれる、逆はあり得なかったのだった、ということを教えてくれた作品。
『ベター・コール・ソウル』
スピンオフでありながら本家よりさらにクオリティを上げちゃった傑作。とりわけ最終シーズンの凄みは類を見ないほどで、すべて