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演奏する人と教える人、そして教わる人の話 6(教えたがり屋)

先日SNSとYouTubeを見ていて少々思うことがあったので、一旦冷静になって誤解のないようにnoteに少しずつ書くことにしました。

前回までの記事はこちら


教えたがり屋

ゴルフの打ちっぱなしで知らないおじさんが近づいてきて頼んでもいないのにレッスンしてくる、なんて話を耳にしたことがあります。僕はゴルフをしないので知らないのですが、音楽にそういう人がいるのは知ってます。頼んでもいないのにレッスンしてくる人。今は特にネット上に多い印象があります。教えたがり屋。
しかし、その教えたがり屋さんのコメント、ウザいんですよね。僕も現場でされた経験があるので本当にウザい。

だから僕はレッスンや音大の中など、正式に依頼を受けている時しかアドバイスは口にしません。


料理をするのが好きです

趣味、というレベルではありませんが食事は毎日僕が作っていて、それは僕が妻に作らせて欲しいとお願いした結果です。僕のワガママです。
料理は、これから作る料理の段取りを把握して食材を準備し、下ごしらえをしてタイミングを計って複数の工程を同時進行し、最終的にひとつの料理になるこのクリエイティブな行為が好きなんです。まあ、あとは自分が好きな味付けにできることと、好きな量を用意できるのも…量は自粛しなきゃダメなんですが。

一人暮らしを始めて、結婚して今日に至るまでおよそ25年、ほとんど自炊しています。なので、それなりに料理は得意だとは思うのですが、プロの料理人からしてみたら、おかしな下ごしらえをしていたり、工程が変だったり、いろいろ言いたくなることがあるはずです。

でも僕はそれで良いと思ってます。料理教室に通って正しい調理の仕方や知識、レパートリーを積極的に増やして技術を磨き、より高みを目指したいとは思いません。ましてやお店を持つなどプロを目指しているわけでも何でもないですし。
雑でも間違ってても食べて美味しいと思えればそれで良し。

すべての人が上手になろうとしているわけではない

これ、音楽も一緒ですよね。
トランペットや吹奏楽、音楽が楽しくて社会人になっても楽団に入って続けて、でもレッスンに通うという選択肢はない。だって趣味だから、楽しければそれで良いから。できないこともあるけどそれで良い。音大に行くわけでもないし。

こういう方は沢山いらっしゃいます。それなのに「いや、レッスンを受けて正しい奏法を手にいれるのだ!」と言う権利は僕にはありません。

同じようにYouTubeで「吹いてみた動画」を掲載している人の中にもそのモチベーションの方が相当数いらっしゃるはずです。「憧れの宝島のサックスソロに挑戦してみた!」とか。

そこに突然本物が現れて「メッチャ大切な事がたくさん抜け落ちてる!!!訂正してあげたい!少しでも素敵な宝島になって欲しいから!」とか言い始めたらそれは、

…すごいウザい。余計なお世話です。

音楽は上手に演奏するだけが目的ではありません。音を出すことが楽しい!憧れの曲が演奏できた!休日のストレス発散!沢山の音楽仲間に会える週末の楽団練習!その後の飲み会が本当はメイン!

それで良いじゃないですか。


荻原明(おぎわらあきら)

荻原明(おぎわらあきら)です。記事をご覧いただきありがとうございます。 いただいたサポートは、音楽活動の資金に充てさせていただきます。 今後ともどうぞよろしくお願いいたします。