人が何かを買うときは、感情で選んでいるだけ。購入の本当の理由をつかめ!
「人は感情的に買って論理的に正当化する」
私たちは購入の決定が論理的かつ合理的な理由に基づいていると思いがちだ。しかし人々は必要なものをえらんでいるわけではない。欲しいものを選んで、その選択を論理的に正当化しているだけなのだ。
たとえば、アメリカ国民は毎年、ダイエットの本やビデオ、フィットネスマシン、スポーツクラブの会員証、健康プログラムに数億ドルを使っている。
なるほど、これらの製品やサービスを買うのには、論理的な理由がある。引き締まった体になれば、健康的な人生を送れるからだ。
しかし、購入の背景には本当の理由―情緒的な期待感がある。引き締まった体をしている人は、ずっとセクシーに見えるからだ。
実際、宣伝に登場するモデルは、健康的というよりセクシーではないか。健康産業やダイエット産業に従事している人はみな、購入のカギが健康ではなくセックスアピールであることを知っている。私たちはセックスアピールにあこがれて買い、「健康のためだ」と自分に言い聞かせて、購入を論理的に正当化するのだ。
あなたが何を売っていようと、同じことが言える。
顧客があなたから買うときは、本当の理由、つまり情緒的な期待感があるはずだ。
顧客の反応を観察してそれが具体的にわかったら、その特典を強調すると効果的だ。
(参考文献 自宅にいながらお金持ちになる方法 マイケル・ルボール著)
〈感想〉
顧客の感情に訴えてものを売る、情緒的な期待感を煽る
最近のテレビCMは本当に情緒的なものが増えた。
携帯電話や車、ビール会社のCM。
感情移入しやすい家族のよくあるシーンを作り上げ、スマホの機能性を情緒的に表現するCM。
新型車でありながら機能訴求をしていないCM。
さわやかで美しいロケーションと歌声で作り上げられた、ぜいたくな空間でビールを飲むCM。
人がものを買うときに論理的な理由ではなく感情で買うということを企業や広告代理店も理解しているのだろう。
店頭で商品の宣伝をしたいとき、「情報を詰め込みすぎないこと」は鉄則だとよく言われる。
受け手の感受性を信頼し、説明だけではなく感性に訴えるものが好まれるという。
顧客を信頼することで、より深いコミュニケーションを実現する。
この商品を飲んだら、自分もこの広告のように、ぜい爽やかでたくな気分を味わえるかも、と思わせたら勝ちということですね。
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