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きっと僕らは受け取ってしまう、いろんな恐怖も悲しみも-絶望してる時に聴きたい音楽たち

最近皆さん辛いことありましたか?
私はありました。恋人が今仕事の都合で郊外に住んでるんだけど、札幌圏内に異動にならないと同棲ができないんですね。先月から色んな人から荷物をまとめておくようにだとか言われて、社内公表前から異動を匂わされてた。だから私も恋人も4月から同棲できるね!ってすごいわくわくしてて。なのに予定されていた異動は無くなり、4月以降も残留が決定。もうなんで??だよね。2人ともかなり落ち込んだ。
簡単に言うと人事部がやっぱり彼は異動しなくていいと判断した。会社だから仕方ないとはいえ僻地から早く出してあげて!ようやく前を向いて立ち直ったところだ。今年中にも異動のチャンスはある。
もう。立ち直れない。しんどい。そんな時に救われた音楽がある。涙を全力で肯定してくれたり、残ったもので今を変えようと諭してくれたり、だからこそ愛し合えると教えてくれたり。いろんな角度から寄り添ってくれる大切な曲を6つ書く。

  • それでも僕らは願っているよ KANA-BOON

  • さよならの今日に あいみょん

  • 地獄でなぜ悪い 星野源

  • Monaural Fantasy back number

  • 破顔 Official髭男dism

  • 明日晴れるさ sumika

KANA-BOON それでも僕らは願っているよ

当時のベーシストに色々あり、バンドに暗い影を落とす中で自然と湧き上がるように生まれた曲。
KANA-BOONはこの後もたくさんの試練を経験する。ベーシストが脱退、谷口鮪の活動休止。特に鮪さんは休養中に音楽をやめたいと思ったこともあるだろうけど、解散せず前に進み続けてくれた。復帰後にベースとしてマーシーが加入した時はようやく一区切りついたというか、前に進んだと思って嬉しかった。「アイツも応援すると言ってくれた」と鮪さんも元ベースと話せたと伝えてくれた。4/1、今日でKANA-BOONが新体制になって1年になる。

涙とともに流してしまえよ
今はわからないことばかりだけど
それでも僕らは願っているよ
今までの日々が意味を持つことを

辛い時にただ辛いと言って終わらないのがKANA-BOONの強さの秘密。心が何回折られようとも、これが後に大きな意味を持つものであったと思えるように進んでいきたい。ベーシスト脱退のときに鮪さんは話している。この考え方も含めこの曲には何度も助けられてきた。久しぶりに聴いたらかなり希望を持てた。
シングル曲はシルエットも支えになった。高校時代が地獄で毎日行きたくないと思ってたんだけど、高3は毎朝聴いていた。「大事にしたいもの持って大人になるんだどんな時も離さずに守り続けようそしたらいつの日にか何もかもを笑えるさ」という歌詞が限界ギリギリの自分を救ってくれたから。
最近KANA-BOONに嬉しいことがあった。WBC日本優勝の瞬間に会場でないものねだりが流れた。
あの時バンドを続けると決めてくれたおかげで、世界の大舞台に彼らの代表曲が響いた。彼らが辛いときも苦しいときも応援してきて良かったと心から思った。

あいみょん さよならの今日に

人生やり直しボタンがあるなら押したいって何度もなったことがあるし、これからも思うこともあるだろう。だけどうちらはいつだって未来を変えることしかできない。

明日が来ることは解る
昨日が戻らないのも知ってる
できればやり直したいけれど
切り捨てた何かで今があるなら
もう一度だなんてそんな我儘
言わないでおくけどな

過去に戻りたくなる気持ちも否定せず、でも捨てたことで得られるものもあるんだよって肩を叩いてくれる優しさ。あいみょん友達になって下さい。
貴方解剖純愛歌とのギャップがすごい。「死ね、私を好きじゃないならば」って強烈なのにこんなに寄り添ってくれるなんて。彼女の音楽性の広さに脱帽する。

星野源 地獄でなぜ悪い

俳優と歌手の2足のわらじを履き、新垣結衣と結婚した成功者、星野源。
だけど高校不登校、下積み時代に周囲と馴染めない、くも膜下出血で2度の手術と壮絶な過去がある。MVの最後、入院中の彼はベッドに横たわりながら震える手でピースを作る。こっちが震える。
当たり前にあった日常が音を立てて崩れる経験をした彼の書く歌詞には重みがある。

教室群れをはぐれた重い空を行く
生まれ落ちた時から居場所などないさ

中~高校時代不遇だったのが彼と私の共通点。
私は人に依存する傾向があった。とにかく友達がいないことに恐怖心を抱き、当時はなんとかして仲良くなれる人を見つけようと必死だった。自分に合わない陽キャ率高めの環境で周りに自分と仲良くなることを求めていた。下手に話しかけてまわったせいで浮いてる変な人キャラ認定されたのだった。それでいじめられた。同じぼっちでも余計なことをせず空気のような存在になった方がまだマシだった。今なら分かる。居場所なんて出来ないときは出来ない。これを書きながら当時のことを思い出しても息が詰まる。

嘘でできた世界が目の前を染めて広がる
ただ地獄を進む者が悲しい記憶に勝つ

2019年2月、初のドームツアーで彼が花道を歩き、大きなステージで踊る姿を見た。高校に3ヶ月行けず、映画の撮影の泊まりロケのミーティングで「星野に友達がいない」とみんなの前で言われ、病に倒れ生死の境を彷徨いながらも這い上がった。彼自身が悲しい記憶に勝ち、ドームツアーを完遂させる国民的シンガーソングライターになった。ライブでこの歌詞を聴いた時熱いものがこみ上げてきた。生きている意味がわからなかった高校時代に耐えて、今日まで生き抜いて良かったと心から思った。人生やめてたら、この源さんの姿を見ることはできなかった。

back number monaural fantasy 

MAGICのアルバム曲。希望の持てない暗闇の歌。

それでも人生は素晴らしい
最後はそう言いたいんだけど
こんなに負け越している中で
もがいても夜の奥に溶けてゆくばかり

 

勝ち越しじゃなくて負け越し。この言葉を作れるのはback numberしかいない。
いじめられてた時は、遅刻したり休んだりしながらも高校に行っていた。午後から行った日に家を出る直前。よーしもう終わりだ!人生負け組で終わらせてやる!と勢いで遺書みたいなのを書いた。何かを実行した訳ではないんだけど、メモを発見した母から震える声で電話がかかってきた。「どこにいるの?だめだよ、死んじゃ。」と泣かれた。あのときはごめんね、お母さん。
この曲が世に出されたのは大学3年の頃だったのだけど、高校の頃の自分の心が3年後にそのまま表された。
「人生は素晴らしい最後はそう思いたんだけど」と歌った3年後の8月に出したベルベットの詩で「あるがままの姿で自分のままで生きさせて
決して楽ではないがきっと人生は素晴らしい
と言い切ってるの、泣ける。

Official髭男dism 破顔

これがEPの1番最後の曲なの?と思えるくらい歌詞もメロディーもクオリティー高い。

ため息をつくとやめてよってちょっと
叱ってくるおかしな奴がいる

髭男が毒を吐くのはレア。4人は邪気のない人ってイメージを持たれてるけど、たまにこういうこと言ってると人間味を感じて好き。
ため息の一瞬くらいつかせて欲しいね。幸せが逃げるとかじゃなくて一瞬だけでも吐かないと心がストレスだらけになるのよ。にんげんだもの。
ペンディング・マシーンでも「誰かの憂いを肩代わりできるほどタフガイじゃない」って言ってるし。

きっと僕らは受け取ってしまう
色んな恐怖も色んな悲しみも
それを背負った者同士だからこそ
互いを照らしあって笑う

この歌詞は恋人との関係を見直すきっかけになった。消したい過去はお互いに沢山あるけれど、
それを忘れられるような楽しい2人でいたいねって何度も話してきた。これからも悲しいことや辛いことはあるけれど、2人が諦めなければ幸せはいくらでも積み重ねていけるから。

去年から今年にかけてのホールツアーで、この曲は1番最後の曲だった。(23年の振替公演以外)
聡さんがスマホのライトをつけてと呼びかけ、
観客全員で星空を作った。

この景色の中で
「訪れる夜を生き抜くための大事な光を
宿してる誰も届いてるちゃんと」

と歌ったのは本当に美しかった。

聡さんは喉と体のためにライブ活動をお休み中。
なのにその後3つのタイアップが発表+ツアーでは未発表新曲風船を披露。どんだけ隠しコマンドあったの?沢山裏で動いてくれてたなら十分だから、どうか自分を追い込まないでスピードを緩めてゆったりと過ごしてね。

sumika 明日晴れるさ

最後にこの曲を入れるか迷ったのだけど、勇気づけられたのは間違いないので書くことにした。
作曲は隼之介さん。片岡さんが病気で声が出なくなってsumikaがライブ活動休止中だった時。彼が片岡さんに贈った歌を元に作られた。

今から僕が歌うこの歌は
世界を救うようなスケールではなくて
現在(いま)目の前で戦うあなたの
幸せを只願う歌だ

自分が苦しんでるときに隣で一緒に考えてくれる人が1人いればそれで十分なんだよね。
本当の友達って、幸せなときじゃなくて辛いときに周りにいる人だから。
アーティストのファンにも同じことが言える。
片岡さんの隣に座って隼之介さんがアコギで弾き語るところが想像できる。

明日晴れるさ
保証なんてないけど信じてくれないか
明日晴れるさ
上手く泣けるようにさ
僕の歌でごまかしていいから

もしこのまま片岡さんが歌うことができなくなったとしても、4人でいることを隼之介さんは何よりも優先した。「音楽じゃなくても、農業でもいいから4人でやろうよ。」どんなことがあっても仲間の人生を背負う強い意志を、この言葉、この歌詞から感じる。1人に贈る歌が沢山の人を救う歌になった。

どのバンドにも色々あるけど、sumikaが今抱えるものはあまりにも大きい。
back numberとは先輩後輩の結びつきが強く、清水依与吏は彼らにとって兄貴分的存在。 
それが伝わる6年前のツイート載せときます。



フェスのリハでsumikaも高嶺の花子さんをやってる。
勝手な願望だけど、いつかback numberがトリビュートアルバムを出したらsumikaの4人で参加してくれたらいいなと思ってた。
髭男とは22年9月にツーマンライブをやった。好きなバンドと好きなバンドがステージや打ち上げで仲良く写った写真は、嬉々として保存していた。この4人組バンド同士のコラボがこれからもあることをすごく楽しみにしていた。
恋人が異動にならなかったこと以外にも、悲しいことは結構あった。

生きていたら色々ある。裏切られたり、別れがあったり、作ってきたものがなくなったり。
人生無駄なことは1個も無いなんて綺麗事は言えないけど、どんな時でも音楽は私達の味方。
これからも助けてもらうし、あなたたちがピンチの時にはできることは限られてるけど、ファンなりの方法で支えていきたいです。


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