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認知科学・脳機能・パーソナリティパターン・科学など

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#苫米地式コーチング

「自分」というものは「他者との関係性」

「自分」というものは「他者との関係性」

心やメンタルを鍛えるには?この質問に対して現代科学の視点では、「心やメンタルというものは、自我や性格と同じで、それ自体が存在しないので鍛えようがありません」というのが正確な答えになります。

それと同時に、実在しない心やメンタル、自我や性格について論じたり、悩んだりする必要もないと言えるのです。

「心」は、脳の中で行われている情報処理の現象です。これは内部表現、ブリーフシステムとも言えますが、「

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「性格はフワフワ概念」なので科学的には悩む必要ありません

「性格はフワフワ概念」なので科学的には悩む必要ありません

「性格を変える」

などの実用書がベストセラーになるのは、自分の性格にコンプレックスを持っている人が社会にたくさんいる証拠とも言えるでしょう。

この手の本の大半は、
「内向的・消極的な性格」から、
「外向的・積極的な性格」に変える。

ということが書いてあると思いますが、根本的に「性格の定義」がなされていない場合がほとんどです。

それは何故でしょうか?

答えは簡単で、「性格」は「心」や「自我

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「ホメオスタシスとコンフォートゾーン」理想の自分、ゴール達成のために最初に理解すべき「脳の常識」

「ホメオスタシスとコンフォートゾーン」理想の自分、ゴール達成のために最初に理解すべき「脳の常識」

「なりたい自分」
「やりたい仕事」
「健康な身体」
「健全なファイナンス」
「趣味の上達」
「社会貢献」
「良好な家族関係」
「素晴らしい恋愛」

これらを達成するためには、努力をしなければならないと思っている人が多いです。しかし、上記を達成するのに努力はしなくていいどころか、努力をしてはダメなのです。

人が簡単に変われないワケ私たちの脳には、無意識的に現状を維持しようとする働きが備わっていま

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「ブリーフシステムを理解する」信念で決まる人間の特性

「ブリーフシステムを理解する」信念で決まる人間の特性

信念による無意識な行動パターンブリーフシステム(BeliefSystem)のブリーフは「信念」を意味します。

信念とは「自分が何を正しいと信じるか」それに根拠は必要なく「自分にとって正しい」と信じられることを信念と言います。

ブリーフシステムを詳しく説明すると

「自分はどういう人」
「相手にどんな態度をする」
「社会に対してどうなのか」
などを示す認識のパターンと言えます。
それは脳の前頭前

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「創造的無意識を発動させる」現状のコンフォートゾーンから抜け出す4ステップ

「創造的無意識を発動させる」現状のコンフォートゾーンから抜け出す4ステップ

なりたい自分をコンフォートゾーンに設定すれば、創造的無意識が働き出すコンフォートゾーンとは、

「自分が慣れ親しんで、楽にいられる領域」のことです。それは物理的な空間だけでなく、心の中にも影響をします。

人は本来、コンフォートゾーンにあってこそリラックスができ、高い能力を発揮できるのです。

職場、学校、自宅、外出先などで、本来の能力が発揮できない場合、それらの環境が自分のコンフォートゾーンから

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「かまってちゃん」はスルーが最善策

「かまってちゃん」はスルーが最善策

典型的レベルこのレベルの「かまってちゃん」は、イメージ通りの「かまってちゃん」的な性質を持っています。

「典型的レベル」の人は、SNSなどに「困ったよー」とか、「まいったなぁー」「助けてー」という救いを求めるような投稿をよくします。

そうすることで、「どうしたの?」「心配してるよ」「大丈夫?」というような返事を期待しているのです。

このレベルであれば人によってはまだ可愛げがありますので、軽く

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過去と現在の間には「何の関係もない」という視点

過去と現在の間には「何の関係もない」という視点


「現在は過去の累積」という概念現在、ネガティブな記憶によって毎日がツラい状態であったとしても、それはジョークのようなものかもしれません。

なぜなら、過去の出来事は二度とやって来ないからです。

それを聞いて「そうか!納得!」と、簡単に理解をして明日から前向きになっていただけるのなら苦労はしません。

「過去が蓄積されて現在になっている」

おそらく、一般的な日本の教育を受けた方ならば、このよう

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「脳と心」は同じもの それをあらわすものが「内部表現」です

「脳と心」は同じもの それをあらわすものが「内部表現」です

「脳と心」?「脳」と「心」?ひと昔前までは、「脳」は物理世界のもので、「心」は心理世界のものという、別々のものとして考えられていました。

しかし、現在「脳と心」は、もともと同じものとして考えられています。

では、「脳」と「心」で何が違うのかと言うと、表現をする際の範囲・領域・分野の違いということが挙げられます。

それは、言葉や文章にする時、物理的な表現をする場合は「脳」で、心理的な表現の場合

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人生に取り返しのつかない過去などありません

人生に取り返しのつかない過去などありません

「過去は過去」です科学的に考えれば、「過去は過去」なのであり、実は未来には何の関係もなく、今このコンテンツを読んでいるあなたは、過去の積み重ねですらありません。

現状のあなたの過去が、未来に対してよほどポジティブに働くのならまだしも、ネガティブに働いているのだとすれば、明るい未来のあなたにとって悪影響を及ぼす以外の何物でもないはずです。

脳は、瞬間瞬間で無意識的にブリーフシステムによって最良を

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ブリーフシステムとインプリンティング「脳の特性は認識する働きと認識のパターン」

ブリーフシステムとインプリンティング「脳の特性は認識する働きと認識のパターン」

ブリーフシステムタイトルにもありますが、脳は何かを「認識する」働きと、その「認識パターン」を持っていて、これを「ブリーフシステム」と言います。

ブリーフシステム(Belief System)とは、その人が持っている信念と言うべきもので、あらゆる認識のカタマリです。

インプリンティング人は生まれた時から「周囲の人々」や「見聞きした事」など、あらゆる情報によって自分以外のものからインプリンティング

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心とは、脳での情報処理現象についた名前です

心とは、脳での情報処理現象についた名前です

人は心が傷つけられた時や、心配事、悩みを抱えている時、ストレスを受けて胸やお腹の筋肉が緊張して呼吸が浅くなります。

そうなると、血液の中の酸素が不足気味になり、それを補うために「ため息」が出るのです。

そんな時は、
「心を強く持とう」
「心に癒やしを」
「感謝の心が大切」
「変わらなくていい」
などとアドバイスを受けると思います。
しかし、それらのアドバイスは少し無責任かもしれません。

なぜ

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"論理脳"をアプデする+「ひとりツッコミトレーニング」

"論理脳"をアプデする+「ひとりツッコミトレーニング」

論理脳のメリット

論理的思考は、物事や問題を正しく把握したり、その問題を解決する際に役立ちます。

それ以外にも、感情的な思考への対抗策、コミュニケーションの効率化、変化が多く予測不可能な現代を豊かに生き抜くための基本的な考え方として欠かせないスキルと言えるでしょう。

論理的思考のメリット
・分析能力向上
・問題解決能力向上
・説得力向上
・コミュニケーション能力向上
・積極性向上
・理解力、

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"論理脳"を構築するトゥールミンロジックで思考力を高めましょう

"論理脳"を構築するトゥールミンロジックで思考力を高めましょう

トゥールミンロジックとはトゥールミンロジックは、1958年にスティーブン・エデルストン・トゥールミンが著書The Uses of Argument(議論の技法)で提唱した論理・論証の基本パターンです。

トゥールミンモデルは、より実践的な論理構築法、ディベート方法としてもよく知られています。もちろん、思考のトレーニングとしても有効です。

トゥールミンロジックの構成要素

トゥールミンロジックは基

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論理チェーンの罠、新しい論理構築方法をマスターする前に…

論理チェーンの罠、新しい論理構築方法をマスターする前に…

言語運用能力を高めると

言語運用能力を高める事で思考はさらに力を発揮します。なぜなら、思考のほとんどは言葉を介して起きているからです。ですから、言語運用能力が低い=思考力が低いということになります。

言語運用能力とは
音声・文字言語を問わず、自らの意思を言語によって表現・伝達し、相手の意思を的確に理解し得る能力のことです。

代表的な思考法 帰納法と演繹法

ほとんどの人は、「私は日本語ができ

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