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『ノスタルジア』撮影監督インタビュー
ジュゼッペ・ランチ:光のかたち
ロベルト・アイタによるパレルモでのインタビュー(2001年)
ジュゼッペ・ランチ(1942年ローマ生まれ)はカメラ・アシスタントやカメラ・オペレーターとしての修行を積んだ後(その中にはベルナルド・ベルトルッチの1970年作『暗殺のオペラ』がある)、撮影監督としてのキャリアを1977年にスタートさせた。以来、ランチはイタリア映画界で最も尊敬されている監督たちと、時に
3/31発売『暗殺の森』UHD+Blu-rayについて②
年末からこちら、制作の作業を進めておりました『暗殺の森【4K修復版】』UHD+Blu-ray、いよいよ発売が迫ってまいりました。権利取得前の準備段階から含めると、およそ1年間にわたって取り組んでいましたので(いつもいつもこのことを考えていたわけではないにしろ)、「ようやく!」という感じで感慨もひとしおです。加えて、新年度の「午前十時の映画祭」でも、10〜11月にかけて全国の映画館で上映されることが
もっとみる3/31発売『暗殺の森』UHD+Blu-rayについて①
2023年3月31日に、ベルナルド・ベルトルッチ監督、ヴィットリオ・ストラーロ撮影監督、ジョルジュ・ドルリュー音楽、ジャン=ルイ・トラティニャン、ステファニア・サンドレッリ、ドミニク・サンダほか出演の大名作『暗殺の森』が、4K UHDとBlu-rayの同梱という形で発売となります。発売元はWOWOWプラス、販売元はTCエンタテインメント、お値段は高くて申し訳ありませんが7,800円+税でございま
もっとみる「『幾多の北』と三つの短編」にいたるまで①
来る2023年1月27日(金)から3日間、東京・池袋の映画館、新文芸坐で「『幾多の北』と三つの短編」と題した、アニメーションの作品集を上映します。全4作品とも、アニメーション作家・山村浩二が監督したか、プロデュースした作品で、初長編となる『幾多の北』と短編『ホッキョクグマすっごくひま』が山村さんの監督作、東京藝術大学大学院の教え子である幸(ゆき)洋子監督の『ミニミニポッケの大きな庭で』、矢野ほなみ
もっとみる辛抱強い恍惚者たちの祭り 第8回新千歳空港国際アニメーション映画祭
気がつけばもう1週間が過ぎていて。先週の今頃は、ホテルの自分の部屋で、山村浩二さんご夫妻や、そのお弟子さんたちと、新千歳空港のエアターミナルホテルの自分の部屋に集まって、ビールやらワインやらをしこたま飲んでたのである。もう1週間? 昨日のことのようだけど。
講演をするために呼んでいただいて初めて行った、もう第8回になる、新千歳空港国際アニメーション映画祭。無観客の講演をオンライン配信するために
第8回新千歳空港国際アニメーション映画祭
11/9(木)から19日(金)まで、この映画祭にかかった100本以上の短編と現地開催時に行われた講演のアーカイブ(トータルで30時間44分)が2500円で見放題になっています。一度お金を払ってログインされた方が、ここで紹介する作品群のタイトルをクリックすると、その視聴ページにダイレクトに飛べるようにリンクを貼りましたのでご利用ください。もともとアニメーションがお好きな方はもちろん、映画が好きな方、
もっとみる骨の歴史 ジョン・ルーリー 回想録
まるでトリュフォーのデビュー作『大人は判ってくれない』のアントワーヌ・ドワネル(ジャン=ピエール・レオー)を見ている時のような気持ちにさせられる本だった。「アントワーヌ、それをやっちゃ絶対に良くないことが起こる」とハラハラしていると、案の定、最悪の事態になってしまうのだ。しかし、アントワーヌはまだ10代の子どもである。ここに描かれているのは、10代の時もあるが(まあ悪さばっかりしている)20代、
もっとみるボローニャ復元映画祭2021覚書き
はい、今年もオンラインでいくつかの作品を観ております。自分用のメモですね。
まずはガストン・ラベルGaston Ravelという監督の1928年作『フィガロ』FIGARO。タイトルからわかるとおり『セビリアの理髪師』『フィガロの結婚』『罪ある母』っていうボーマルシェの三部作。オペラにもなってますね。映画はこの三部作を2時間にぎゅっとまとめたサイレントです。僕は全然オペラ知らないんで、改めてそ
アフター・ザ・ゴールド・ラッシュ
年の瀬に驚きのドキュメンタリーを見ちゃいました。タイトルは"DAWSON CITY : FROZEN TIME"。2016年の米国映画ですが、実は2017年のイメージフォーラム・フェスティヴァルで日本でも公開されてたようです(まったくアンテナに引っかかってませんでした)。その時のタイトルは『ドーソン・シティ:凍結された時間』。ちなみにキャッチコピー的な副題が付いていて、”Film was born
もっとみる『天井棧敷の人々』4K修復について
2020年10月23日より東京YEBISU GARDEN CINEMAを皮切りに、1945年公開のフランス映画『天井桟敷の人々 4K修復版』が全国で順次公開されます。ドイツ占領下のフランスで、パリから南に逃れた映画人たちが作り上げた奇跡の1本(2部構成)。もはや古典中の古典といってもいい作品ですが、それが古典には見えないほどの素晴らしい修復でよみがえりました。
今回、劇場で販売されるパンフレット
『新しい街 ヴィル・ヌーヴ』
タイトル聞いたときはね、やっぱり「?」って一瞬なりましたよね。『ブレードランナー2049』とか、今度『デューン』が公開される監督にドゥニ・ヴィルヌーヴっていう人がいるもんですから。これで、そうか、「ヴィルヌーヴ」って、「ヴィル・ヌーヴ」=”Ville Neuve"なのかと初めて気が付きました。日本の名前で言ったら、「新町さん」とか「新村さん」ってことですね。
そのドゥニさんもカナダ人なんです
ボローニャ復元映画祭2020 DAY 7
ついに最終日でございます。一週間お疲れさまでした、と誰に言うでもなく。
さあ、最終日に観た映画の話です。
神々の寵児(1930)
スチル見たらカンフー映画かなんかだと思われそうですけど、これ、オペラに出演するための扮装で、映画そのものは、その人気オペラ歌手の栄枯盛衰を描く1930年当時のドイツの現代劇。主人公演じるはエミール・ヤニングスで、この人、何日か前に観た『裏町の怪老窟』にもバグダッド