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#映画感想文
Netflix映画『カレとカノジョの確率』
物語のガイドとして登場するナレーター役の女性が物語の始めの方でそう忠告するように、これはただの恋愛映画ではない。
愛の物語の背後にある、運命としか呼びようがない何かの話なのだ。
タッチの差で乗る予定だったロンドン便に乗り遅れたカノジョ。次の便に切り替えて、待ち時間に空港ロビー内のデスクでスマホの充電をしようと思ったら、充電器が壊れていると隣の女性に教えられる。諦めて席を立とうとしたら反対側
映画『BlackBerry』
どんなことにも光と影がある。
技術オタクが作り出した素晴らしい製品も、それを理解して売ってくれる人がいなければ購買者には届かない。届いたとしても時代の後押しが無ければ皆に受け入れられるものではない。
カナダ発の携帯情報端末の新しさは、キーボードを備え、貧弱な携帯電話回線でもメールのやり取りが出来る革新的な技術的発想の賜物だった。スマートフォン市場で一時は世界第二位となり、アメリカのスマホ
Netflix映画『終わらない週末』
ニューヨーク・マンハッタンに程近いブロンクスのアパートメント。青く塗られた壁を背にヘッドボードが置かれたベッド。夫婦の寝室は広い。
夫が朝早くに物音で目を覚ますと、妻が衣類をスーツケースに詰めて旅支度をしている。その様子を見た夫はベッドの中から声を掛ける。
妻は、眠れなかったから、と言う。
そして、急に思い立って海辺の貸家を予約したから家族で旅に行こうと。いつ予約したのだと聞けば、今朝だと
映画『トランスフォーマー/ビースト覚醒』
安心して見られる娯楽映画の要素を兼ね備えているザ・ハリウッド映画だ。すっかりシリーズ定着したトランスフォーマーの第七作。もはや車が変身してロボットになるということ自体が売りではなく、宇宙を舞台にした壮大な物語になっているのも、ここ最近の定番。
宇宙を舞台にした戦いがあり、カーチェイスがあり、仲間を助ける友情や家族の絆、子供の登場、約束を果たすことに、サクセスストーリーが存分に含まれている。そ
映画『ジョン・ウィック:コンセクエンス』
ジョン・ウィックシリーズの第4作。
まぁとくにかくドンパチやるだけの映画なので、内容はあまり期待しない方が良い。大して何も残らない割に長尺だから、時間が勿体ないという人は見ない方が良い。前作まで見ていて興味があるという人やキアヌ・リーブスが好きだという人までをも止めるつもりはない。
命を狙われるジョン・ウィックが世界を逃げ回り、それを狙う殺し屋達が追いかける構図に、少しだけドラマ要素を押し
映画『ミッション・インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』
シリーズ7作目のミッション・インポッシブル。
第一印象は、流石にトム・クルーズが老けたなということだった。それでもとてつもないアクションをこなすのだから人間の域を超えている。それだけ映画愛があるということなのか。どれだけお金を手に出来るからといって、出来ることではない。これじゃあ、命がいくつあっても足りない。
それ(entity)と呼ばれる暴走したAIを止めるために必要な鍵を探し出すのが今
映画『ゴジラ-1.0』
ゴジラマイナスワン。
終戦直後の日本を未知の巨大生物が襲う。
銃も砲撃も効かないその生物の名前はゴジラ。
撃退作戦に動かない国や世界をよそに、国民の有志が立ち上がるのだが。。。
事前情報によるミスリードかも知れないが、低予算におけるCGとVFXのPVだと感じてしまった。
映画に何を求めるのかによると言えばそれまでだが、CGを除けば駄作だと思ってしまったのだ。俳優たちは頑張っていた
映画『すばらしき世界』
十代の頃から入ったり出たりを繰り返し、人生の大半を塀の中で暮らしてきた元ヤクザ者の三上が、娑婆で真っ当に生きようと足掻く姿を描く。
幼い頃に母親と別れ施設で育った彼は、老いた今でも捨てられたと認めたく無い一心で、現れない母の行方を気にかけている。
真っ直ぐ過ぎるがゆえに許せず、直ぐにカッとなって暴力に出るのは、組で教わった人としての道なのだろうか。それとも幼い頃に抱いた母親への想いからだろ
映画『シェイプ・オブ・ウォーター』
耳は聞こえているが喋ることが出来ない元孤児の女性が主人公。
舞台はアメリカ、時代は60年代だろうか。
映画館の2階にあるアパートに住み、政府系研究機関建物の清掃係をしている。
ある日、彼女の勤務先研究所に危険な生物が持ち込まれる。それは人間のような形をして二足歩行をすることが出来、しかし全身を鱗で覆われた半魚人のような水生生物だった。時に人間を襲うその生物は機密の研究対象として解剖されよ