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医学・薬学研究コラム

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医学薬学関連の研究やニュースについて解説します。
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記事一覧

【初心者向け】脊髄後角における痒み神経回路について

【初心者向け】脊髄後角における痒み神経回路について

先日、研究始めたてのラボの後輩に向け、脊髄後角における痒み神経回路のレクチャーを行いました。

脊髄後角介在ニューロンに関しての記事はコチラ↓

自分で言うのもアレですが笑、講義録として後世のために残しておこうと思います。

※今回は、レビュー論文を基に話を進めていますが、私個人の主観も入っていますのでご了承ください。

Peripheral and Central Mechanisms of I

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【研究紹介】糖尿病予防における睡眠の重要性

【研究紹介】糖尿病予防における睡眠の重要性

久しぶりに他の研究室の紹介を勝手にしちゃおうのコーナーをしようと思います!(3年ぶり2回目???)

今回紹介するのは、同じ富山大学薬学部の病態制御薬理学研究室です。主に糖尿病と脳の関連について研究しています。
早速ですが、私の知識も交えながら解説していきます!

1. そもそもヒトは太りやすい宿命にある研究のお話に入る前に少し…

世の中の多くは「糖尿病」と聞くと「太っている人」と変換してしまい

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他人の痛みを軽減してあげたいと思うメカニズム

他人の痛みを軽減してあげたいと思うメカニズム

動物は他者が怪我をしていると舐めてあげます。皆さんも容易に想像できますね。では、あれは何のための行動でしょうか? 自分で舐めろと思いませんか?笑

実はこのような行動は援助行動と呼ばれ、単なる慰めではなく、生存を高めるためのれっきとした本能的行動なのです。

人間だと他人の傷を舐めはしないですが(できないことはないが笑)、負傷した相手を手放しはせずに手当を行いますよね。これも援助行動の一種です。

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【初心者向け】痒みの研究を勉強するにあたり最初に知っておくべき知識9選

【初心者向け】痒みの研究を勉強するにあたり最初に知っておくべき知識9選

1. 痒みの定義痒みとは、「引っ掻きたくなるような不快な感覚」と定義され、「痛みより耐え難い苦痛」と表現されます。大げさなと思うかもしれませんが、実際に、副作用である痒みが耐え切れずモルヒネによる疼痛治療を中断してしまう患者もいるほどです。

2. 慢性掻痒の定義臨床では、6週間以上痒みが続いた場合を慢性掻痒とします。代表的な慢性掻痒疾患にはアトピー性皮膚炎や乾癬などが挙げられます。

3. It

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【初心者向け】疼痛・掻痒情報処理における脊髄後角介在神経について

【初心者向け】疼痛・掻痒情報処理における脊髄後角介在神経について

最近、ラボ入りたての後輩に「神経回路ってなんかイメージが湧かなくてよくわからない」と言われたので勉強会を開いた。
たしかに、自分も入りたての頃は分かっているようでわかっていなかったと思う。自分が知りたいモヤモヤしている部分は調べても出てこず、たくさん文献を読んでいき段々と点と点が結びついていったような気がする。

特に中枢神経系は複雑である。自分は脊髄後角をメインに研究しているが、まだまだ抜けてい

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疼痛研究の限界を打破するモデルマウスが開発された!

疼痛研究の限界を打破するモデルマウスが開発された!

以前、私の記事で疼痛研究における「Limitation」を紹介しました。

「Limitation」とは、研究において素材や技術的に実証が困難である、いわゆるその研究における限界のことを指します。そしてどんな研究にも必ずlimitationがあり、それを克服することにより科学はより進展します。

上記の記事で書いた通り、疼痛研究におけるlimitationはマウスにおける疼痛評価法が誘発痛であるこ

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レーザー治療って本当なの??

レーザー治療って本当なの??

世の中には、"うさんくさい"薬や治療法がたくさんありますよね。

例えば、若返り、アンチエイジング薬だったり、最近であれば水素水が話題になっていましたね。

もちろん我々サイエンスを追求している立場からすると、そこら辺のものが科学的であるのかの判別は容易につきますが、一般の方からすると見分けがつきにくいのかなと思います。

その中の一つに、レーザー治療があるかと思います。整形外科などでよく用いられ

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【講演レポート】近未来型の薬理学研究

【講演レポート】近未来型の薬理学研究

現在の創薬の問題点先日、日本薬学会北陸支部の特別講演会が開催され、京都大学大学院薬学研究科の金子周司先生が「臨床エビデンスに基づく創薬」と題してご講演されました。

我々の界隈では、知らない人はいないくらい有名な先生であのライフサイエンス辞書(ネットで無料で使える生命科学分野に特化した英和辞典的なもの、医学薬学生は死ぬほどお世話になる)を作った方です。

この世の多くの薬は細胞内シグナルを変動させ

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【プレスリリース】2型炎症においてペリオスチンは異なるモジュールを活性化する

【プレスリリース】2型炎症においてペリオスチンは異なるモジュールを活性化する

本日(2023/1/10)付けで報道が解禁されました。
詳しくは下記より。

我々富山大学と佐賀大学の共同研究により、アトピー性皮膚炎におけるペリオスチンの新たな役割が解明されました。

ペリオスチンは主に皮膚に存在するタンパク質であり、組織の構造維持に関与している一方、受容体を介して細胞内の機能も制御しています。しかし病的な状態になると皮膚の線維化や炎症の惹起に寄与してしまいます。特にアトピー性

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脳と体内環境をつなぐ"グリア"とは③ 【グリアデコーディング】

脳と体内環境をつなぐ"グリア"とは③ 【グリアデコーディング】

2020年、東京大学の岡部繁男先生を中心にある研究チームが立ち上がりました。

これまでの研究では、脳の情報処理を主に行うのは神経であり、それらによる処理の調節や維持、つまり副次的な役割はグリアが担っていると考えられてきました。

しかし研究が進んだ近年において、グリアが脳と身体の相互作用の中核として多種類のグリアが機能し、さらにその時間的な応答は神経活動よりはるかに多様であることが分かってきまし

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脳と体内環境をつなぐ"グリア"とは② 【グリアデコーディング】

脳と体内環境をつなぐ"グリア"とは② 【グリアデコーディング】

2020年、東京大学の岡部繁男先生を中心にある研究チームが立ち上がりました。

これまでの研究では、脳の情報処理を主に行うのは神経であり、それらによる処理の調節や維持、つまり副次的な役割はグリアが担っていると考えられてきました。

しかし研究が進んだ近年において、グリアが脳と身体の相互作用の中核として多種類のグリアが機能し、さらにその時間的な応答は神経活動よりはるかに多様であることが分かってきまし

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植物状態ってなに?-延髄の役割と機能-

植物状態ってなに?-延髄の役割と機能-

こんにちは、まちょです!
今回は延髄について解説していきたいなと思います。

延髄と言われてパッとイメージつく方はあまりいないと思います。もはや「延髄って何?」と思う方もいるかもしれません。ですが我々が生きていくうえで大変重要な中枢機能ですので、知識として軽く知っておくのも悪くはないのでしょうか。

植物状態の解説については第4項まで飛ばして頂いても構いません!

1. 中枢神経系まず、延髄の説明

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脳と体内環境をつなぐ"グリア"とは① 【グリアデコーディング】

脳と体内環境をつなぐ"グリア"とは① 【グリアデコーディング】

2020年、東京大学の岡部繁男先生を中心にある研究チームが立ち上がりました。

これまでの研究では、脳の情報処理を主に行うのは神経であり、それらによる処理の調節や維持、つまり副次的な役割はグリアが担っていると考えられてきました。

しかし研究が進んだ近年において、グリアが脳と身体の相互作用の中核として多種類のグリアが機能し、さらにその時間的な応答は神経活動よりはるかに多様であることが分かってきまし

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【コラム】柔らかいものに触れると落ち着くのはなぜ?ー心地よい感触のメカニズムが判明!ー

【コラム】柔らかいものに触れると落ち着くのはなぜ?ー心地よい感触のメカニズムが判明!ー

人間には「触覚」と呼ばれる五感が備わっています。
触覚は我々の生活に欠かせない感覚であることはみなさんも想像つくことでしょう。

実際にモノに触れることで、その物体の位置を確認する。きっと触覚が無ければモノを掴むことすら困難になるはずです。なぜならどのような力の大きさ、どのような力の方向で掴めばいいかが分からないからです。

また、歩くことすらままならないかもしれません。ひょっとすると触覚が無けれ

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