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信と自己実現

信にはさまざまな効用があることを書いてきました。

信とは、

諸行無常なる現象を信ずることではなく、

自他やすべての現象の奥にあるところの永遠不滅の原初なる光(イデア)を信ずる

ということです。

しかし、

私たちは、

この世を生きるうちに、

どうしても現実の姿形にとらわれ、

喜んだり、怒ったり、絶望したり、不安になったり、有頂天になったり…を繰り返します。

そして、

「ああだったらよいかったのに」

「こうじゃないからだめなんだ」

「こうあるべきだ」

「こうあってほしい」

と不平不満を募らせ、

どんよりとした曇り空の世界を歩いている。。。

ことが多いのではないでしょうか。

自他やすべての現象の奥にあるところの永遠不滅の原初なる光(イデア)を信ずる。

すべてを本来よきものと信ずる。

そのうえで現実においては、当然ながら、合理的判断と行動をなす。

という姿勢が、よく生きる、幸福に生きるための王道になるのではないでしょうか。

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ただし、

未来を信ずる。

というときの信は、

現象として現れた人やある考え方を唯一絶対と信ずる盲信狂信

と同程度の危険性をはらんでいます。

なぜか?

それは、

「自己本位の欲望を理想や願望として思い描き、その現象化を信じる。念ずる。」

となることが普通だからです。

願えば叶う。

引き寄せの法則

潜在意識の活用

といった自己啓発やスピリチュアル系の本に書かれていることです。

これらの本に書かれていることは、

端的に言えば、

「あなたが手に入れたいと思う理想のすがたを、ありありと思い浮かべなさい。そしてそれを今起きているものとして受け入れ、確信しなさい。そうすれば、その思い描いたものが引き寄せられ、現象化します」

といったことですね。

確かに「理想のすがた」が、ほんとうに理想的なものであればよいのですが、

普通は、一生懸命「理想のすがた」を思い描いたつもりでも、

客観的には「自己本位な欲に沿ったすがた」を願っているものです(^_^;)

ですから、

未来を信ずる。

願えば叶う。

引き寄せの法則

潜在意識の活用

といったテーマで語られるときの信は、

自他やすべての現象の奥にあるところの永遠不滅の原初なる光(イデア)を信ずる

における信とはちょっと違ってくることが多いのです。

ダークサイドの匂いがしてきます(笑)

なぜなら、

仏教で言うところの三毒の筆頭にある

貪(とん)

自分本位の、自分のみの欲の充足

といった毒が入り込んでくることが多いからです。

他者や社会や世界の幸福といった視点がなくなり、

「こんな物を手に入れることができた」「こんな大金を手にした」「こんな成功が舞い込んできた」「こんなかわいい彼女と付き合うことができた」。。。。

といった自己本位の欲求、欲望の実現を求めるようになるのが普通だからです。

確かに、

心底信ずることによって、確かに何らかの形で現象化はなされます。

これは量子論的世界観から考えてもその通りだと思います。

また、自分の幸せや欲を求めることも自然なことです。

しかし、

この信ずる内容が自己のみの幸せや欲を実現しようとするものである場合、

一時的にうまくいくことがあったとしても、

中長期的には、

早晩、うまく行かなくなり、失敗、挫折、危機的状況を招来します。

なぜか?

自分だけがこの世に生きているわけではないからです。

自分本位の信と念を発する者には、それを押しとどめようとする他者の信と念が向けられるからです。

まとめますと、

信には、そしてそこから生まれる祈りや念には、明らかに量子レベルにおける力、フォースがあります。

信の強さやその継続期間に応じて、何らかの現象が現実化します。

それはそのとおり。

ただし、その内容が自分本位の場合、早晩、事態は悪化します。

それは他者の存在があるからです。

そうした信による自己実現は、ダークサイドの自己実現とでも呼ぶべきものだからです。

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では、どうしたらよいでしょうか?

まず、本来の健全なる信に立ち返りましょう。

本来の健全なる信とは、

自他やすべての現象の奥にあるところの永遠不滅の原初なる光(イデア)を信ずる

とうことです。

人が、不自由極まりない忌まわしい現象世界であるこの世に、わざわざ何度も生まれ変わるのは、人生を通じて、こうした本来の健全なる信を実践し、鍛えているのではないでしょうか。そして、そのことを通じて感動的なドラマを体験できるからではないでしょうか。

あの世では信を鍛えずとも、思っただけで現象化するようですからね。だと、感極まる切実な体験やドラマなどないでしょうからね。

健全な信を鍛えるためにこの世に生きていると思えば、

あらゆる困難や失敗や不都合や問題やトラブルや不幸も

健全な信を鍛えるために有意義なこととなります。

以下、結論です。

信のパワーによる理想的な自己実現

自他も社会も世界も円満にハッピーとなっていくほんとうの自己実現

ライトサイドの自己実現

のためには、

「自他やすべての現象の奥にあるところの永遠不滅の原初なる光(イデア)を信ずる」

という健全な信を実践し、鍛えつつ、

自他や現象が全体として、より問題なく、より平穏に、より良く、より幸福になる姿を思い描く、信ずる、念ずる、祈る」

ことが要請されると考えます。


みなさんの生きるうえでの参考になれば幸いです。

自分も実践できるよう、がんばります^^










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