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ぼくたちはどう生きるか 

話題の宮崎駿監督の最新映画
「君たちはどう生きるか」を観た。
少年の心の世界と
その継母の心の世界を
繋ぐ物語。

(ここよりネタバレ全開になるので
未見の方はご注意下さい。)


潜在意識への冒険

大戦中、疎開した田舎の屋敷に
建っている謎の塔。
行方不明になった継母を
探しに入っていく眞人。
そこは物質的な世界の奥にある
無意識の世界への入口だった。
魂や精霊、未来と過去が交錯する
世界の冒険を経て
塔最上階層にて
大叔父と邂逅する眞人。

その塔の中で一人で
世界を作り守る大叔父。
創造主による一神教的世界。
眞人は後を継いで欲しいと
請われる。

眞人はあとは継がずに
戦争の起きている
戦火で母親を失った
厳しい現実世界を
再び生きていく
決意をする。


宮崎駿監督の映画の
「ナウシカ」から「もののけ姫」、
「風立ちぬ」「そして君たちはどう生きるか」に
流れる理不尽な現実の中でも
もがき「生きろ」というメッセージ。

では、ぼくたちはどう生きるか。

吉野源三郎の原作で語られる天道説から地動説への転換。
宇宙の中のひと粒であるという思想。



ウィキより。原作小説の引用。この後、天動説的な自分中心的な考えではいけない、地動説のように宇宙の中のひと粒として謙虚に生きなければいけないと原作では続くが・・・


人間の心や精神の働きを惑星と恒星、星座に見た天道説的世界。

物理学、科学、それに基づく産業、
唯物論的な思想を生み出した地動説的世界。

その2つを相反する二つの世界を
人類的な《対化》として
新しい価値観を生み出していく。

塔の力が支配する一神教的世界を
精霊を代表するインコの王がぶった切った。

塔の崩壊からの創造。

僕らが生きているのはこの地点だ。

この地点で精神だけが発達した世界、
物質的なものだけが発展した世界の
歴史を省みつつ
魂と生命の新しい科学的価値観と
霊的な宇宙哲学を生み出し

宮崎駿の思想を乗り越えて
行かねばならないのだ。


自我の集合意識体が作り出す
個の存在を軽く消し飛ばす
現代の戦争。
人を生き物とも思わない核兵器。
今までの生命倫理では
太刀打ち出来ないくらいに
肥大化した物質文明。

ぼくたちがどう生きるかは
自ずと見えてきているはずだ。


宇宙の中にいる自分と
宇宙の外側から見ている自分

地動説的な物理学世界の観念では
宇宙に包みこまれている小さな自分
という感覚が当たり前になっているが、
本来の自分の立ち位置はその反対側、
宇宙を包みこんでいる自分なのだ。
地動説が間違え、天動説が間違え
ということではなく、
空間認識の問題となってくる。
本来の世界の在りようを取り戻すためには
この二つの世界も対化として認識し
等化させねばならない。
無限遠点を突破して素粒子の向こう側にある
本当の宇宙こそが「生」の世界なのだ。



右が宇宙の中の小さな自分
左が宇宙の外側に出た自分



こちらは左が宇宙の中の小さな自分
ミクロになった自分が
無限遠点を突破することで
マクロな自分となる。
マクロに広がっていると思っていた
宇宙はミクロに転じるのだ。


3次元的宇宙からの脱出が
ぼくらのこれからの生き方のポイントになる。


対化と等化とは


空間認識と自己の顕在化




💫💫💫💫💫💫💫💫💫💫💫💫💫💫💫💫💫💫


この日は当初、指宿、枕崎方面にドライブに行く予定だったが、台風6号の影響で鹿児島に石油タンカーが接岸できず、県内全体的でガソリンが売り切れるというぼくの人生初めての現象が起きていたのでドライブをやめて鹿児島市内に話題の映画を観に行くことにしたのだ。



台風の最中はまだ余裕たっぷりガソリンは入っていたのであまり気にしていなかったが・・・



11日よりタンカー接岸のニュースが!そして、いざドライブ用に満タンにしようと町を車で走しったが。。。ぼくの住む町には回ってこず、臨時休業のガソリンスタンドだらけ。ようやく一軒入れられるところを見つけて給油。


一軒だけ空いていたセルフスタンドにて。
リッター200円。
とりあえず安心したので垂水フェリー乗り場までは
車で行くことにしたのだった。


いくら内面的な潜在意識だ、魂だ
とやっていても、生活の基盤が
がたがたになると心が落ち着かなくなる。
ぼくはまだまだ未熟者である。覚者なるものにはほど遠いのである。

映画を見に行った帰り道は別系列のスタンドでレギュラー176円で売ってるのを見て一安心。



鹿児島市では映画を見たあとヴィーガンカレーを食した。美味しゅうございました✨
鹿児島シティ、マルヤガーデンズにて。




まだ先だが妻の誕生日プレゼントを
買っておいた。綿素材のバスタオルとハンカチ。
鹿児島シティ、センテラスにて。


この先も何が起きるかは
分からないが
生きているうちは
ぼくは魂と物を
繋げていく作業を
コツコツと
やっていこうと思うのだ。
生きている事を魂に刻み込んで行くのだ。


参考ブログ






おまけ


眞人の母
現実世界→戦火、空襲にて焼け死ぬ。
塔の中の無意識の世界→火の精霊としてその世界を守る。
塔の中では眞人と同年齢くらいで登場。
「ぼくを産んだら焼け死ぬ運命だよ」と眞人に言われ「火は大好きだからいいのよ」と明るく返す。


インコ。
塔の中の無意識の世界を支配している。
現実世界のかごの中との反転か。


キリコ。
現実世界では使用人のおばあちゃん。
数人いる使用人のおばあちゃんの中で
唯一腰が曲がっておらずシャキッとし
タバコを愛でる。
塔の中、船乗り漁師。わらわらという人間の魂の前段階の存在に魚の内臓を食べさせる。

わらわら。
魂の前段階の存在。
魚の内臓を食べると集団で螺旋状に上昇していく。


ペリカン。
上昇していくわらわらを食べる存在。

神話、キリスト教では自己犠牲の象徴として表されるようだが・・・


青鷺。
かなり性格が悪く書かれるが・・・
眞人の分身か。
現実世界では不気味な案内役。
塔内になると嘘つきながらも愛されキャラとなる。


西洋では不死鳥、キリストに例えられたりもするようだ。


漫画ナウシカ 秘密教団のピラミッドの崩壊
もののけ姫 シシ神の崩壊
風立ちぬ 零戦神話の崩壊
君たちはどう生きるか 塔の崩壊
崩壊後、主人公達は圧倒的現実の中を力強く生きていく。


以上です!
今までインスピレーションと生きる力を与えてくれた宮崎駿監督に感謝の念を込めつつ。
今まで内面世界(ヌーソロジーでは外面世界)をこれほどの比重で描いたのは今回が初めてではなかろうか。
漫画ナウシカではけっこう出てきてたかな。


ナマステ✨

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