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あれもこれもパンケーキ

このまえ和カフェに行った時に私は餡子が上にのったパンケーキを注文した。パンケーキは、予測不可能な個人的ニーズ(和の気分にも洋の気分にも)応えてくれるので本当に大好きなのだけれど、それが運ばれてきてすぐに私はハッと気がついてしまった。「あれ…どら焼き…?」小麦と卵が主な原材料になっている、かつそれに餡子なんてのってしまえば、それはパンケーキと呼ぶべきか。それともどら焼きと呼ぶべきなのか。この2つは何をもってしてそれらを名乗っているのか。どこまでがパンケーキでどこからがどら焼き?パンケーキとどら焼きを隔てるものは一体なんなんだろうか。

お前ってもしかしてパンケーキなのか

先にもお話しした通り、どら焼きもホットケーキも卵とか小麦粉とか砂糖が使われている。それらを混ぜ合わせた生地をフライパンに落としていけばどちらも完成。材料も作る工程も一緒。やはり、どら焼きをパンケーキと言っても大方間違いじゃないという気がしてくる。

ほんとうに信じられないが、フランスではクレープをパンケーキと呼ぶらしい。たしかにクレープも、パンケーキやどら焼きと同じく小麦粉やら卵やらで出来ていて、それが薄焼きになっているか厚焼きなのかくらいしか違わないのかもしれないが。そんな、ちょっと大雑把で曖昧なパンケーキ分類に嫌な予感する。リサーチを進めていくと、なんと海外ではあのお好み焼きがパンケーキの一種として紹介されているらしい。いくらなんでも!と思いつつも、心のどこかで「確かに」と納得している自分もいる(形が似てるからか)。どうやら私は盲信の域に達している…このままでは世の中がパンケーキかパンケーキ以外かみたいなことになってしまう(どおりでよく目にする=食べてしまうわけだ)。と言うわけで、少し言いがかりに感じてしまう人もいるかもしれないが < 世界的に > どら焼きはパンケーキなのだった(続:信仰)。

要は、釜玉うどんもパンケーキ

(世界的な)パンケーキの中で、(日本的な)パンケーキをパンケーキたらしめるものは一体なんなのか。それを語る上で蔑ろにできないのがバターの存在である。あれがなくなったら本格的に私はどら焼きとパンケーキの区別がつかないだろう。ただ1つ気になるのがその数。どうしてパンケーキをいくつ重ねようともバターは1つなのか。圧倒的に足りない。3枚目以降のパンケーキなんかほぼ塗れてない。クリスマスツリーのお星様みたいなシステムなのか?なんとも解せない。と言う私の肩を叩いたのがbillsのパンケーキ。billsのパンケーキはなんと1:1の法則でバターがのっている。イイ!贅沢!ゆえに高い。パンケーキの本体なんて原価はどこも変わらないだろうから、『上に何をどれだけのせられるか』で売り上げを立てていることが垣間見える。地価の高い東京のパンケーキがこれでもかと言うほど盛りっとしているのはそのせいか。私たちはパンケーキじゃなくて上にのっているバターやら何やらにお金を払っているらしい。パンケーキはそのための皿に過ぎないのだ(言い過ぎ)。果たしてパンケーキはそれでいいのか。そんなんでいいのかよ!「シンプルは複雑よりも難しい」というジョブスの言葉が今になって沁みてくる…

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