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手づかみ食べやってみてもらったレポ

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第三子に手づかみ食べを実践してもらった様子を歯科医師兼保育士の視点からレポします。
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#口育

手づかみ離乳食【0歳7ヶ月】7ヶ月の発達状況とかぶりつき食べの記録

手づかみ離乳食【0歳7ヶ月】7ヶ月の発達状況とかぶりつき食べの記録

離乳食の進み方は、赤ちゃんの個性によって変わってきます。
うちの赤ちゃんはたいへん食欲旺盛なタイプ。5歳の皿に手を伸ばし、もらえないとわかると「ア゛ーーッ!」と言って泣きます。笑
食べる量もそこそこ多め。三人きょうだいの中では一番「食べたい!」という気持ちが強そうです。
好きなものはトマト、トウモロコシ、なす、のりまき、ハンバーグ、ブリカマのほぐし身、納豆。苦手なものはさつまいも、かぼちゃ。にんじ

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手づかみ離乳食【0歳7ヶ月】椅子デビュー!

手づかみ離乳食【0歳7ヶ月】椅子デビュー!

6ヶ月まではお座りが安定しなかったのでハイローチェアを起こして離乳食を食べさせていましたが、7ヶ月になりお座りが安定してきたので、椅子デビューしました。

上の子たちと同じ食卓を囲みたいこともあり、このひとは最初からハイローチェアに座らせていましたが、一番上の子はお座りが安定するまでは膝に乗せてご飯を食べていました。下半身が安定する方法が取れるなら、離乳期初期はどういう形で食べても大丈夫。お座りが

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手づかみ離乳食【0歳6ヶ月】かじり取って→ごっくんが少しずつできるようになってきました

手づかみ離乳食【0歳6ヶ月】かじり取って→ごっくんが少しずつできるようになってきました

あぐあぐの延長線上で、「ようやく少しかじり取りができてきたかな?」という6ヶ月後半。
何を選ぶか、選んだものを食べるか食べないかは赤ちゃん側が決めることですが、あぐあぐしながら少しずつ「飲み込む=食べる」に移行できるよう、かじり取れば飲み込めるやや柔らかめの食材を毎食ひとつは提供できるように意識していました。

とある日

別の日

この日は大根とにんじんを同じ時間茹で、大根は柔らかく、にんじんは

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口育に必要な【かじり取る】動作を分解して考える+【かじり取り食べ・手づかみ食べ】ができる輪切り食材3選

口育に必要な【かじり取る】動作を分解して考える+【かじり取り食べ・手づかみ食べ】ができる輪切り食材3選

【かじる】という動作は一見簡単そうに見えますが、かじり取りする際には全身の協調運動が必要になります。

①目で食材を見て認識する
②見えた食材に手を伸ばしてつかむ
③つかんだ食材を落とさないよう口に持っていく
④口を開けて食材を適度に口の中にいれる
⑤上顎と下顎の歯もしくは歯肉で食材を咬断する
⑥咬断できない場合、歯もしくは歯肉で食材を固定し、手で食材を持って引っぱり引きちぎる

④以降の場面では

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手づかみ食べの時にもスプーンを有効に使う場面2選

手づかみ食べの時にもスプーンを有効に使う場面2選

こんにちは。歯科医師県保育士の、にのゆきです。
赤ちゃんが食との良好な関係を築けるよう、手づかみ食べをおすすめしておりますが、スプーンを使うこともあります。今回はスプーンを有効に使う場面とその理由をまとめていきたいと思います。

1.味覚に対するアプローチをしたい時

「離乳食の準備②ごっくん嚥下の練習&味覚の窓を開けよう【0歳5ヶ月】」の記事にも書いたのですが、4〜7ヶ月の赤ちゃんには味覚の窓と

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赤ちゃんの舌使いを引き出そう!食材の温度によっても舌の使い方は変化する

赤ちゃんの舌使いを引き出そう!食材の温度によっても舌の使い方は変化する

赤ちゃんに【適温のもののみ】をあげていますか?食べる分にはもちろん、熱すぎず、冷たすぎない適温のものが良いのですが、経験という観点から見てみると、時に熱いものや冷たいものに触れられる環境設定をすることは有効なのではないかと思っています。

わたしたち大人は、思ったより熱いものが口腔内に入ってきた時、どうしているでしょう。実は無意識に、上の歯と下の歯で食べ物を挟んだり、舌を後方に引っ込めたりして、熱

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答えは赤ちゃんが持っている!離乳食は【自分らしく生きる】ための練習の場

答えは赤ちゃんが持っている!離乳食は【自分らしく生きる】ための練習の場

最近一番あぐあぐしてくれたのは輪切りにしたゴーヤでした。

ゴーヤなんて苦いから、赤ちゃんはあぐあぐしないのでは?嫌がるのでは?
…というのは大人が勝手に考えた答えです。

赤ちゃんはもしかしたら、ゴーヤ好きかもしれない。手づかみで食べられるかもしれない。生えてきた二本の歯で噛みちぎれるかもしれない。噛みちぎったものを飲み込めるかもしれない。

すべての可能性と答えは、赤ちゃんが持っています。そし

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離乳食のエンドポイント設定〜健康のその先へ〜

離乳食のエンドポイント設定〜健康のその先へ〜

離乳食をはじめる、またはすすめるにあたっての目標設定(エンドポイント)について、考えてみませんか。

【赤ちゃんに栄養を取ってもらいたい】
離乳食の目標として、ここを目指している方が多いのではないかと思います。もちろん大正解です。食事の主たる目的は自ら作り出せない生命維持に必要なエネルギーや栄養素を体内に取り込むことだからです。しかしここを目標にしているが故に、「食べてくれない」「食べる量が少ない

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手づかみ離乳食【0歳6ヶ月】今日のメニュー何にしよう?を食育の機会にする簡単な方法

手づかみ離乳食【0歳6ヶ月】今日のメニュー何にしよう?を食育の機会にする簡単な方法

赤ちゃんはハイハイの前に、おすわりを習得しました。ずり這いをしているうちに重いお尻を起こしてよっこいせ…と座れるようになったようです。
座り始めはまだ背骨がまっすぐに立っておらず、頭が上下にふわふわ揺れる赤べこみたいになっていました。

【この時期の赤ちゃんの様子】

身体の状態
ずり這いを習得し自座ができそう。下の歯が二本見えてきた。手づかみであぐあぐ食材を口に入れ、歯でしごいて食べたり吸ったり

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離乳食、朝昼晩のどこで行うか問題〜食物アレルギーの可能性も加味して〜

離乳食、朝昼晩のどこで行うか問題〜食物アレルギーの可能性も加味して〜

離乳食を進めるにあたって親側が設定しなければならないことは、【食の環境】のみ。環境を細分化すると、以下の5点になります。

①なにを
②いつ
③どこで
④誰と
⑤どのような雰囲気で

今回はこの中の【②いつ】について考察していきたいと思います。

離乳食初期は「1回食」から始めます。1日のうち、朝昼晩のどこかで1回、食べ物をあげると言う意味です。

朝または昼に1回食をするメリット

・小児科の診

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離乳食の準備③「あぐあぐ」で噛む練習をしよう【0歳5ヶ月】

離乳食の準備③「あぐあぐ」で噛む練習をしよう【0歳5ヶ月】

離乳食の準備②では、味覚の窓へのアプローチとともに、嚥下の練習をしていきました。うちにいる赤ちゃんは嚥下が案外上手だったのと、自分で食べる!というやる気に満ち溢れていたので、嚥下の練習と並行して、「あぐあぐで噛む練習」もしてもらうことにしました。

あぐあぐとは

歯ごたえがある食材、簡単に飲み込めないような硬さの食材を7-10cmの棒状で提供し、赤ちゃんが自らの手で食材を持って口に入れ、あぐあぐ

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離乳食の準備②ごっくん嚥下の練習&味覚の窓を開けよう【0歳5ヶ月】

離乳食の準備②ごっくん嚥下の練習&味覚の窓を開けよう【0歳5ヶ月】

味覚の窓とは

4ヶ月〜7ヶ月に存在する、様々な味を受け入れやすい時期のこと。この時期に色々な味を試すと、好き嫌いが減るという研究があります。
更にこの時期、舌提出反射など哺乳に関わる原始反射が消失していき、喉も下がって口を閉じてごっくんと飲み込みができるようになってきます。
そこで、味覚へのアプローチ&本格的に離乳食を始める前の嚥下の練習の機会として、ごっくんできそうなものを試してみました。

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