飛躍する “空” のビジネス
column vol.999
本日と明日は有休5日間消化義務の消化日ということで当社はお休み。
羽を伸ばしています。
“羽” といえば、「空」に関するビジネストピックスが最近数多出てきているので、本日はその中から選りすぐりの3選をご紹介したいと思います。
“空飛ぶクルマ” の現在地
まずは2025年の大阪・関西万博でも注目を集めている “空飛ぶクルマ” についての話題です。
もちろん、空陸両用のものも開発中ですが、実は空飛ぶクルマは必ずしも道路を走ることが想定されているわけではないのです。
政府は「車のように日常的な移動に利用される身近な乗り物」と定義しています。
〈NHK / 2023年4月25日〉
例えば、スカイドライブの空飛ぶクルマはこちらです。
ではヘリコプターと何が違うのか?
ポイントの1つが、ヘリコプターに比べて、ビルの屋上や街中の駐車場といった、比較的狭いスペースの身近な場所から離着陸が期待できる点です。
国土交通省によりますと、プロペラが複数あることで態勢を維持しやすくなり、より垂直に近い形で、離着陸できる可能性があるとのこと。
もう1つのポイントは、電動化でヘリコプターより「騒音」が抑えられ、街中での離着陸も、受け入れられやすいと見られている点です。
ヨーロッパでは来年にも実現する見通しで、ドイツの「ボロコプター」は、オリンピック・パラリンピックが行われるパリでの実現を目指しています。
日本でも先述の通り、2025年の大阪・関西万博での実用化が目標に掲げられていて、すでに会場と空港などを結ぶルートや、運航事業者が発表されているのです。
ちなみに今後のスケジュールはこちらです。
ちなみに料金についてはお高いイメージがありますが、ニューヨークのマンハッタンと郊外のニューアーク空港を結ぶ路線は、1座席当たり100ドル。
これは、タクシーを1人で利用する料金と同じくらいの価格設定です。
日本でも実用化され一般化されれば、タクシー感覚で利用されていくのかもしれません。
それでいて、車なら渋滞時には1時間以上がかかるところを10分未満で到着するのが凄いところです。
スカイドライブCEOの福澤知浩さんはこのように語っていらっしゃいます。
ちなみに東京・丸の内の某大手不動産会社では、東京駅近くの高層ビルの屋上にあるヘリコプターの「緊急離着陸場」を活用できないか検討してそうです。
丸の内にはクライアントもいますので、いつか空飛ぶクルマを使って打ち合わせにいく日を夢見たいと思います!
「空飛ぶ眼科」が日本初公開
続いては、元祖飛行物体の「飛行機」の話題です。
医療現場で活躍するドクターヘリやドクタージェットですが、空飛ぶ眼科病院「フライング・アイ・ホスピタル」が関西空港に飛来し、4月21日(金)から4月25日(火)までの期間、日本で初公開されました。
〈Forbes JAPAN / 2023年4月20日〉
フライング・アイ・ホスピタルは、ニューヨークを拠点とする眼科医療の国際的NGO「オービス・インターナショナル」が運営する世界で唯一の航空機に搭載された認定眼科病院。
教育病院として医師の研修を実施できるというものです。
これまで40年以上に渡り、95ヵ国以上で医療プログラムに参加。
失明の予防や治療に取り組む眼科医療の専門家養成を必要とする地域に、トップレベルの研修を提供するため、世界中を飛び回ってきました。
機内には、手術室、研修室、手術前後のためのケアルーム、VRを始めとした最新のシミュレーショントレーニング技術を搭載。
オービスの医療専門家や臨床スタッフは皆ボランティアとのことで、現地の医療状況に基づいて、最も必要とされるスキルや知識、ノウハウを、現地の眼科治療チームに伝え、指導しているのです。
同機の一般公開はされなかったのですが、研修で実施された講義や手術などのトレーニング活動は、オービスの独自遠隔医療プラットフォーム「Cybersight 」を通じて、世界中の提携病院や研修室に配信。
リモートでの参加者は、手術用顕微鏡を通して手術を観察したり、専門の外科医や講師にリアルタイムで質問したりできるそうです。
飛行機を使った移動スクール。
先ほどの空飛ぶクルマも、今後トレーラーのような大型車ができれば、移動スクールとして活用できるような気がしてきました。
例えば、有名シェフの料理教室。
車なら移動に時間がかかりますが、空飛ぶクルマならひとっ飛びです。
オンラインスクールは場所の制約をとっぱらいましたが、一方でリアルを完全にカバーできるものではありません。
世界の名店のエル・ブジも今はラボとして新しい価値を提供しています。
とりあえずは、ヨーロッパ内だけでも、そのエルブジの哲学や技を移動スクールとして展開していく。
そんな未来を想像してしまいました。
場所の制約をなくしたリアルスクールとして、今後は空飛ぶ移動スクールという選択肢もあるのかもしれませんね。
まもなく登場?「空飛ぶフードデリバリー」
最後はデリバリー分野でのトピックをご紹介して締め括りたいと思います。
ちょっと前の話になるのですが、「出前館」が東京都、八丈町、そしてドローン社会をデザインする「エアロネクスト」と連携し、八丈町においてドローンによる配送実験を実施いたしました。
〈AMP / 2023年2月16日〉
今回は自動車を運転できなくなった高齢者などの島民や来島者の利便性向上を目的に、2022年12月から2023年2月14日までの期間、配達代行によるデリバリーサービスの試行導入を行ったのです。
当然、将来的な配送の担い手不足についても見据えています。
ちなみに飛行実験では
という時間で注文者に届けられたとのこと。
ドローンは無人ということもありますので、配達の方に家での超リラックスモードが見られたくない方にも嬉しいかもしれませんね。
実用化に向けての今後の展開にますます注目が集まりそうです。
ということで、空に関するビジネスニュースはいかがだったでしょうか?
私はせっかくの休日なので、この後もしっかりと羽を伸ばしたいと思います!
本日も最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました。
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