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ジャムの旅

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#フードエッセイ

「ジャムの旅」〜宮崎編〜

「ジャムの旅」〜宮崎編〜

今回はとても貴重な国産グレープフルーツを求めて宮崎県日南市を訪れました。
ほとんどの人が「日本でグレープフルーツが穫れるんだ?」という反応です。
私もそうでしたし、宮崎県内でもあまり知られていません。

宮崎県といえば強い日差しが降り注ぎ、ヤシの木が立ち並ぶ南国のイメージ。
海岸線はサーフィンの聖地としても有名で、宮崎空港ではサーフボードを抱えた人たちをよく見かけます。毎年2月にはプロ野球のキャン

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「ジャムの旅」〜岩手編①〜

「ジャムの旅」〜岩手編①〜

旬の果物を現地で収穫後、すぐにジャムにして美味しさを閉じ込める
「ジャムの旅」。
収穫したての新鮮な美味しさを、いかに早く瓶に閉じ込めるか。

「世界一新鮮なジャム」を目指しております。

宮崎県日南市に続いて、今回は岩手県盛岡市へ。
今回は僕の相棒「Jeep」と一緒に車旅。
車の何が楽かっていったら、荷物制限がないことですね。飛行機ではスーツケース内に銅鍋などのジャム作り道具一式を、20kg以内

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「ジャムの旅」〜岩手編②〜

「ジャムの旅」〜岩手編②〜

岩手県盛岡市「サンファーム」での2日目。
やはり楽しみすぎて朝5時に目が覚めた。テントを出たらすぐそこに旬の果実があるというのは、なんとも贅沢なことです。

「世界一新鮮なジャム」作るぞ!

朝食もそこそこにさっそくレッドカラントの収穫に入りました。
ラズベリーと同じくとても繊細な果実なので、収穫には気を使って。丁寧に、小さな実を落とさないように。

日本ではなかなかお目にかかれない、この宝石のよ

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「ジャムの旅」〜岡山編〜

「ジャムの旅」〜岡山編〜

旬の果物を現地で収穫後、すぐにジャムにして美味しさを閉じ込める
「ジャムの旅」。
収穫したての新鮮な美味しさを、いかに早く瓶に閉じ込めるか。
「世界一新鮮なジャム」を目指しております。

まだまだ夏の暑さが残る9月末、岡山県笠岡市のいちじく生産者「ブリガーデン」さんを訪ねました。

今回の素材は幻の黒いダイヤと呼ばれる「ビオレソリエス」。
フランス原種の黒いちじくで、東京でもなかなか手に入らない大

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「ジャムの旅」〜高知編〜

「ジャムの旅」〜高知編〜

岡山から東京に戻り、余韻に浸る暇もないまま高知への「ジャムの旅」の準備。

もうスーツケースのパッキングも慣れたもので、銅鍋とテントなどを適当に詰め込んでも、飛行機の手荷物制限20kg以内に収まるようになりました。
今回は19kg。見事ニアピン賞。

10月初旬、高知県四万十町の名産「しまんと地栗」を求めて、羽田空港から出発。

今まで様々な果物をジャムにしてきたけど、栗を扱うのは初めてなんです。

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「ジャムの旅」〜愛媛編〜

「ジャムの旅」〜愛媛編〜

11月中旬、秋も深まったとはいえ、温暖な日差しが降り注ぐ愛媛県の瀬戸内海へ。

「青いレモンの島」と呼ばれるのは瀬戸内海に浮かぶ岩城島。
一つも信号がないのどかな島には、いたる所に青いレモンが実っている。

青い⁉︎黄色じゃなくて?

って思うかもしれないけど、レモンは最初青くて、成熟するにつれ徐々に黄色に変化していくのだ。

時々思うのだが、正確には「緑」なのになんで「青」って言うのかな?
信号

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「ジャムの旅」〜2021年〜

「ジャムの旅」〜2021年〜

大晦日、お酒飲みながら振り返ってみた。(酔っ払ってるからほぼ写真ね…)

徳島県鳴門市の「フルーツガーデンやまがた」さんのうずしおベリー。

宮崎県日南市の「緑の里りょうくん」さんの樹上完熟栽培グレープフルーツ

岩手県盛岡市の「サンファーム」さんのラズベリー、レッドカラント、サワーチェリー

岡山県笠岡市の「ブリガーデン」さんの無花果

高知県四万十町の「しまんと地栗」

愛媛県岩城島の「ブルー

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「ジャムの旅」〜青森編〜

「ジャムの旅」〜青森編〜

温暖な瀬戸内への「ジャムの旅」から続けて、今回は青森県弘前市へ。

11月下旬。雪混じりの雨。
寒い…。いや、痛い…。

まるでヨーロッパの暗くて低い冬の空を思い出す。
地中海のような瀬戸内の日差しが恋しい。

本当に同じ日本なのか?
この寒暖の差は辛い…。

行く前から「雪になりますよ。」と言われていたので、さすがに今回はテント泊を諦めた。

今回お世話になるのは「グラニースミスが繋いだ縁」の投

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「ジャムの旅 〜大実金柑〜」

「ジャムの旅 〜大実金柑〜」

年が明けて間もない1月中旬、岡山県笠岡市の「ブリガーデン」さんを訪れた。

昨年9月には「ビオレソリエス」「蓬莱柿」の2種類の無花果を収穫して、美味しいジャムを作らせていただいた。
あれからもう4ヶ月か…。巡る季節の速さに驚く。

「ブリガーデン」さんとは2年ほど前、黒いちじくを探している時にSNSで知り合った。

無花果だけではなく、冬には金柑も栽培していると知り、1年前からピンポイントでこの時

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「ジャムの旅 〜ブラッドオレンジ〜」

「ジャムの旅 〜ブラッドオレンジ〜」

2018年以来、4年ぶりの宇和島になる。

あの年は夏に西日本豪雨災害が発生し、
今回訪れるブラッドオレンジ農家の児玉恵さんも被災した。

僕も復旧作業のボランティア活動に参加したが、その時の惨状はショッキングだった。
自然災害と常に隣り合わせの農家という仕事。
パティシエとしてどう農家さんと付き合っていくのか?考えさせられた。

あれから4年、児玉さんに久しぶりに会える。楽しみだ。

ブラッドオ

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「ジャムの旅 〜紅まどんな〜」

「ジャムの旅 〜紅まどんな〜」

宇和島でブラッドオレンジを収穫して、そのまま瀬戸内海の岩城島へ向かう。

高速に入る前に愛媛のご当地セルフうどん店「大介うどん」を発見。
そういえば4〜5年前に食べたな。
よし、腹ごしらえしておこう。

うどん2玉を自分で湯だまりで温めて、好きなトッピングをのせて、レジで出汁をかけてもらうシステム。面白いな…。

トッピングの肉ごぼうと甘めの出汁、コシのある讃岐うどんとは違う柔らかめのうどん。山の

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「ジャムの旅 〜うずしおベリー〜」

「ジャムの旅 〜うずしおベリー〜」

徳島県鳴門市。
「ジャムの旅」としての訪問は昨年4月以来2度目だ。

今回もお世話になるのは、苺と梨の栽培をされている「フルーツガーデンやまがた」の山形文吾さん。
もう7年くらいの付き合いになるな…。月日が流れの早さに時々驚く。

果実の収穫直後、そのまま現地でジャムにして新鮮な香りを閉じ込めるのがコンセプトの「ジャムの旅」。
朝一の瑞々しい苺を収穫すべく、銅鍋はじめジャム作り道具をスーツケースに

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「ジャムの旅 〜グレープフルーツ〜」

「ジャムの旅 〜グレープフルーツ〜」

「やっぱり暖かいな〜。」

3月初旬。
宮崎空港から出た瞬間、優しくて暖かい風が顔に当たる。

春の匂いだ。

この冬は厳しい寒さが続いたから、南国の陽気で心が嬉しくなる。

初めて宮崎を訪れたのも3年前の3月で、その時も南国の雰囲気に感動したのを思い出した。

それからの3年間で世界の常識は大きく変わってしまったけれど、またこうして宮崎に来れたことに感謝だ。

昨年6月にも「ジャムの旅」で訪れた

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「ジャムの旅 〜栗〜」

「ジャムの旅 〜栗〜」

秋の「ジャムの旅」スタート!
っと言ってもまだまだガッツリ真夏日の9月中旬。

栗の産地、埼玉県日高市の武州農園さんを訪ねた。
知ってました?
埼玉に栗の産地があるなんて。
僕も去年、縁あって視察させていただいて初めて知った。

こんなに近くに栗の産地があるなんて嬉しいな〜。

2年前は高知の四万十町で栗ジャムを作ってきたけど遠かったな〜、あの時は。
「しまんと地栗」っていう立派な栗を使わせていた

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