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「ジャムの旅」〜宮崎編〜

今回はとても貴重な国産グレープフルーツを求めて宮崎県日南市を訪れました。
ほとんどの人が「日本でグレープフルーツが穫れるんだ?」という反応です。
私もそうでしたし、宮崎県内でもあまり知られていません。

宮崎県といえば強い日差しが降り注ぎ、ヤシの木が立ち並ぶ南国のイメージ。
海岸線はサーフィンの聖地としても有名で、宮崎空港ではサーフボードを抱えた人たちをよく見かけます。毎年2月にはプロ野球のキャンプ地として、多くの選手、観光客が訪れます。

「2月はキャンプがあるから来ても泊まるとこないよー。3月に来たらいいよ!」

【緑の里りょうくん】の生産者、田中良一さんにそう言われたのは今から2年前。
初めて木になるグレープフルーツを見た時は、その大きさに驚いたのを覚えている。
なんと1キロ近いものもある!

樹上完熟栽培で十分美味しくなるまで待って収穫するから、形、大きさはバラバラでも酸味、甘みが濃厚で美味しい。
表面に斑点や傷があるのは、農薬を最小限まで減らしているから。

「持続可能な農業」を続けておられる素晴らしい生産者さんです。
以前、投稿した記事も読んでみてください。


訪れたのは梅雨の真っ只中。空港に着いた時から雨。いや大雨…。
夏の日差しは今回はおあずけです。

宮崎空港から日南市までは車で2時間くらい。
途中、ジャム作り用の砂糖を調達、腹ごしらえに宮崎名物「チキン南蛮」を食べ、大雨の中、日南市へ向かいました。
梅雨空とはいえ、日南海岸に打ち寄せる波からは、力強さを感じました。
サーファーから人気があるのも分かる。


到着して果実の状態を確認し、さっそく今夜の寝床作り。
いつものように畑にテントを張らせてもらいました。


「テントで夜を過ごし、感性を研ぎ澄ましてジャム作りに備えています。」

とカッコつけてるのは後づけで、単純に面白がってやってるだけです。
(あと経費削減ね…)


雨が降る中、朝6時から収穫開始。ナメクジやクモの巣と格闘しながら10キロのグレープフルーツを収穫し、7時にはマーマレード作りを始めました。

マーマレード作りは、皮、果肉、果汁と別々に下処理をしていくので、結構時間がかかるハードな作業です。終わったのは12時間後の午後7時でした。疲れた…。

でもその間、生産者の田中良一さん、聖子さん夫妻や、農園で働かれている方々が続々と駆けつけてくださり、お昼ご飯も一緒にご馳走になり、本当に楽しく幸せな時間でした。

素材を栽培されている方の目の前で、実際に調理していくというのは、
「絶対に美味しく、無駄なく作らなければ!」
といういい緊張感がありました。

生産者さんからしても、自分が作っているものが、どういうふうに調理されていくのか、大変興味をお持ちでした。私の物作りに関して、こういう関係はやっぱり大切ですね。



今回の「ジャムの旅」にはレモンバーベナというハーブを持っていきました。
宮城県の蔵王ハーブからいただいたこのハーブは、爽やかなシトラスの香りでグレープフルーツとの相性がいいのです。蔵王ハーブさんにもいつか訪れてみたいです。


これからの暑い季節にはぴったりのマーマレードが出来上がりました。
毎朝のトーストやヨーグルトに、また炭酸水で割ってグイって飲むのもいいですよ。
興味があれば、販売サイトものぞいてみてください。

次回の「ジャムの旅」は岩手県盛岡市です。お楽しみに‼︎



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