清水しゃもじ

恥ずかしい へんな話をかきます。

清水しゃもじ

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花粉と変態

これは私が大学1年生の頃の話である。まだあまり大学にも慣れておらず、日々緊張しながら大学に通っていた。スギ花粉の蔓延する4月の後半、花粉症の私は鼻をズビズビさせて…

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ポエムも書けない

つらいよぅ なんでこんな辛い思いをしなきゃいけないのさ 俺だって頑張ってんだぜ? てか、何したって良くないか どうせ死ぬんじゃ テキトーに、お遊びみたいに、人間…

清水しゃもじ
14時間前

「第二公園」

 “真ん中の公園”っていう、俺の住んでた住宅街のちょうど真ん中に小さな公園があるんですけど、俺が幼稚園生、小学生の頃は、そこでよく遊んでたんですよ。で、その公園…

清水しゃもじ
2か月前
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恋愛雑記帳

「可愛い子を好きになること自体は悪いことではないだろう。しかし問題なのは”可愛い子”の画一化であって、”可愛い子”と聞けば猫も杓子も概ね決まった顔を連想すること…

清水しゃもじ
3か月前
1

照明の揺れる食卓の下で

 カーテンの隙間から昼の白い光が射していた。夫はグラタンを作っていた。私がだらしなく食卓に突っ伏してスマホをいじっていると、オーブンに入ったグラタンが焼けてきた…

清水しゃもじ
5か月前
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鈍感な男

気になる子がいた。彼女は私のSNSによく「いいね」や「返信」で反応をくれた。 しかし、ある日を境に、それはなくなった。 彼女に彼氏ができたからだ。 私は嬉しかった…

清水しゃもじ
5か月前
2

不条理

耳と言ったら囁いた 瞳と言ったら逸らされた 鼻先と言ったら近づいた 唇と言ったら赤らめた ちんぽと言ったら笑われた

清水しゃもじ
5か月前

にゅるにゅるー

清水しゃもじ
6か月前

雪だるま

 大学1年生の12月初旬、昼頃に目が覚めると、札幌は雪が積もっていた。窓を開けると、地面は滑らかな白い雪で覆われている。私は春に東京から札幌に引っ越してきたばかり…

清水しゃもじ
6か月前
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新解釈「雨ニモマケズ」

雨にも負けて 風にも負けて 夏の暑さにも負ける 軟弱な心を持ち 欲深く、よく怒り、 いつも大声で嘆いている 1日に白米3合と 唐揚げと少しの目玉焼きを食べ あらゆること…

清水しゃもじ
9か月前
1

リンゴジュース

 そういえば、最近、リンゴジュースを飲んでいないなと気づいた。最後に飲んだのはいつ以来であろうか。記憶が確かであれば、それはちょうど1年前、浪人時代の時である。 …

清水しゃもじ
9か月前
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紛失

今まで一緒にいたのに、突然消えてしまうもの。退屈で、虚しいバイト先の帰り道も2人でなら、色とりどりの看板で彩られた夜の新宿だった。あいつと一緒に、スキップをして…

清水しゃもじ
9か月前
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マンゴープリンと海-前編-

南国のある国に住む叔父から、手紙が届いた。 精霊が生まれました。可愛らしい男の子です。中学生以来一度も会えていない、みっちゃんの顔もみたいし、今度の夏休み、ぜひ…

清水しゃもじ
9か月前
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僕らの秘密基地

小学5年生の夏休み。仲良しグループのリーダー佐々木翔は友達を集めてこう言った。 「ねぇ、みんなで秘密基地つくらない?」 佐々木ら仲良しグループは、5人グループで、い…

清水しゃもじ
10か月前
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への字

 深夜のコンビニ前、彼女は俺の鼻に勢いよく指を突っ込んだ。痛くないはずがない。彼女はニヤニヤと笑っている。俺は鼻血を垂らしながら、困惑したそぶりを見せつつ、それ…

清水しゃもじ
10か月前

落単

俺は終わった。明日は期末試験で、俺の取った講義はそこで全ての成績が決まる。ならば勉強しなければならない。しかし、俺は今noteをかいている。これはどういうことか。テ…

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花粉と変態

これは私が大学1年生の頃の話である。まだあまり大学にも慣れておらず、日々緊張しながら大学に通っていた。スギ花粉の蔓延する4月の後半、花粉症の私は鼻をズビズビさせていると、隣に座っていた男性が私に
「これ使います?」
とポケットティッシュをくれた。花粉症患者の必需品である箱ティッシュが底をつき、困っていた私は大いに助かった。もらったポケットティッシュで鼻をかみ、私は一時的な鼻の快調を得た。しかし、鼻

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ポエムも書けない

つらいよぅ

なんでこんな辛い思いをしなきゃいけないのさ

俺だって頑張ってんだぜ?

てか、何したって良くないか

どうせ死ぬんじゃ

テキトーに、お遊びみたいに、人間ごっこすりゃいいじゃない

くだらない美意識を、さも偉そうに語りやがって

自分ってなんだ

縦横無尽に飛んでいって、パッて両手で捕まえて、なんとなくできたものを繋げる遊び

パッ

うーん、生きるって素晴らしいなぁ

パッ

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「第二公園」

 “真ん中の公園”っていう、俺の住んでた住宅街のちょうど真ん中に小さな公園があるんですけど、俺が幼稚園生、小学生の頃は、そこでよく遊んでたんですよ。で、その公園はその住宅街以外からも友達がよく一緒に遊びに来てたんですね。でも、その子達はその公園のことを「第二公園」みたいに呼ぶんですよ。
 俺は幼稚園生ながら、当時、その言葉を聞いたとき、ちょっとした虚しさがあったんです。“真ん中の公園“と俺は呼んで

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恋愛雑記帳

「可愛い子を好きになること自体は悪いことではないだろう。しかし問題なのは”可愛い子”の画一化であって、”可愛い子”と聞けば猫も杓子も概ね決まった顔を連想することに私は疑問を感じ…うんたらかんたら…」

などと唱えていたら、気づくと20歳。異性との交際経験はもちろんなし。恋愛に関心が向かぬほど没頭する趣味があるかと言えば、そうでもない。何を間違ったのだろうか。

俺はもっと恋愛について理解と教養を深

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照明の揺れる食卓の下で

 カーテンの隙間から昼の白い光が射していた。夫はグラタンを作っていた。私がだらしなく食卓に突っ伏してスマホをいじっていると、オーブンに入ったグラタンが焼けてきたようで、ホワイトソースの焦げた香りが私の鼻を掠めて行った。

「そろそろできたかな」

夫はそう言うと、ミトンを手につけて、オーブンからグラタンを取り出した。
 私と夫が一つ屋根の下で暮らすようになってから、およそ1年が経つころだった。今日

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鈍感な男

気になる子がいた。彼女は私のSNSによく「いいね」や「返信」で反応をくれた。

しかし、ある日を境に、それはなくなった。

彼女に彼氏ができたからだ。

私は嬉しかった。あれが好意であったとわかったから。

不条理

耳と言ったら囁いた
瞳と言ったら逸らされた
鼻先と言ったら近づいた
唇と言ったら赤らめた
ちんぽと言ったら笑われた

雪だるま

 大学1年生の12月初旬、昼頃に目が覚めると、札幌は雪が積もっていた。窓を開けると、地面は滑らかな白い雪で覆われている。私は春に東京から札幌に引っ越してきたばかりで、東京では雪が降るとしても2月とか、1月だったから、12月初旬の積雪は初めての経験だった。

「ねぇ!めっちゃ雪積もってるよ!すごくない!!」

気づくと、私は彼女に電話をかけ、興奮気味に話していた。 

「ね!めっちゃ真っ白!」

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新解釈「雨ニモマケズ」

雨にも負けて
風にも負けて
夏の暑さにも負ける
軟弱な心を持ち
欲深く、よく怒り、
いつも大声で嘆いている

1日に白米3合と
唐揚げと少しの目玉焼きを食べ
あらゆることを
自分の感情に入れ、
話を碌に聞かず、
すぐ忘れ

札幌の北区の24条の
無駄に小洒落た家に居て
東に元気な子供あれば、行って文句を言い
西に快活な母あれば、行ってもっと働かせ
南に死にそうな人あれば、行ってさっさと死ねと言い

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リンゴジュース

 そういえば、最近、リンゴジュースを飲んでいないなと気づいた。最後に飲んだのはいつ以来であろうか。記憶が確かであれば、それはちょうど1年前、浪人時代の時である。
 あの時は、本当に変わり映えのしない日々を送っていた。夜が明け、朝になると、予備校へ向かい勉強。再び暗くなったかと思えば、帰宅し、就寝。発狂しなかったのは奇跡と言ってよい。息をつく暇といえば、昼食と夕食くらいであった。我々に残された決して

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紛失

今まで一緒にいたのに、突然消えてしまうもの。退屈で、虚しいバイト先の帰り道も2人でなら、色とりどりの看板で彩られた夜の新宿だった。あいつと一緒に、スキップをして、一回転して、それはまるで映画の主人公のように踊るのだ。あぁ、なんで失ってしまったんだろう。俺の何がいけなかったのだ。もう一度会いたい、今すぐその角から飛び出してきてくれないか、俺のワイヤレスイヤホン。

マンゴープリンと海-前編-

南国のある国に住む叔父から、手紙が届いた。

精霊が生まれました。可愛らしい男の子です。中学生以来一度も会えていない、みっちゃんの顔もみたいし、今度の夏休み、ぜひ家族で遊びにきてください。湿度の高い日本の夏とは違って、こちらは大変過ごしやすいです。照りつける太陽、青い海、最高の夏になりますよ。待ってます。

 みっちゃんとは、私のことである。精霊?母は、手紙を一読すると、弟(私から見た叔父)が現地

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僕らの秘密基地

小学5年生の夏休み。仲良しグループのリーダー佐々木翔は友達を集めてこう言った。
「ねぇ、みんなで秘密基地つくらない?」
佐々木ら仲良しグループは、5人グループで、いつも集まって、工作やおにごっこ、悪戯、悪巧み、など小学生のする遊びを片っ端から堪能していた。佐々木はみんなを取りまとめ、計画の発案、組織の最終責任者として、いつも、5人の前を歩いていた。彼は、小学5年生にしては情が厚く、同年代と比べても

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への字

 深夜のコンビニ前、彼女は俺の鼻に勢いよく指を突っ込んだ。痛くないはずがない。彼女はニヤニヤと笑っている。俺は鼻血を垂らしながら、困惑したそぶりを見せつつ、それに満足していた。彼女は決してサディストというわけではない、俺はそれが彼女の照れ隠しであることを看破している。彼女はいつも、俺に悪戯を仕掛ける時、決まって口をへの字にする。そして、その悪戯に俺が困惑すると、への字は解け、幸せそうな顔で笑う。

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落単

俺は終わった。明日は期末試験で、俺の取った講義はそこで全ての成績が決まる。ならば勉強しなければならない。しかし、俺は今noteをかいている。これはどういうことか。テストから逃げているのか。現実から目を背けているのか。いや、わからない。2,30文字に一回、入力するたびにiPhoneの左上の数字が一つ増える。また一つ。さらに一つ。気づくともう24時。あぁ、なんてことだ。我々はいつだってギリギリになって

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