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照明の揺れる食卓の下で
カーテンの隙間から昼の白い光が射していた。夫はグラタンを作っていた。私がだらしなく食卓に突っ伏してスマホをいじっていると、オーブンに入ったグラタンが焼けてきたようで、ホワイトソースの焦げた香りが私の鼻を掠めて行った。
「そろそろできたかな」
夫はそう言うと、ミトンを手につけて、オーブンからグラタンを取り出した。
私と夫が一つ屋根の下で暮らすようになってから、およそ1年が経つころだった。今日
にゅるにゅるー
新解釈「雨ニモマケズ」
雨にも負けて
風にも負けて
夏の暑さにも負ける
軟弱な心を持ち
欲深く、よく怒り、
いつも大声で嘆いている
1日に白米3合と
唐揚げと少しの目玉焼きを食べ
あらゆることを
自分の感情に入れ、
話を碌に聞かず、
すぐ忘れ
札幌の北区の24条の
無駄に小洒落た家に居て
東に元気な子供あれば、行って文句を言い
西に快活な母あれば、行ってもっと働かせ
南に死にそうな人あれば、行ってさっさと死ねと言い
マンゴープリンと海-前編-
南国のある国に住む叔父から、手紙が届いた。
精霊が生まれました。可愛らしい男の子です。中学生以来一度も会えていない、みっちゃんの顔もみたいし、今度の夏休み、ぜひ家族で遊びにきてください。湿度の高い日本の夏とは違って、こちらは大変過ごしやすいです。照りつける太陽、青い海、最高の夏になりますよ。待ってます。
みっちゃんとは、私のことである。精霊?母は、手紙を一読すると、弟(私から見た叔父)が現地