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VF以外のシューズについて

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#ランニング

「高性能シューズを遅いランナーが履くな!」という人がいるらしいという話

「高性能シューズを遅いランナーが履くな!」という人がいるらしいという話

ある日の小雨が降る後楽園。ステップ東京本店でAdizero Adios Pro Evo 1の抽選販売が行われた日に、私は開店前の列に並んでいる人を見渡した。

購入順を決める整理券の抽選で、見事に1番の番号をひいた人は、私の1.5〜2倍ぐらいの体重がありそうな、一見ランナーではない超肥満体型の日本人女性で、その人は希望サイズを聞かれてこう答えた。

「29.0cmで」

最近、Xで「高性能シューズ

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2023年の各ブランドの新作シューズ:ヴェイパーフライ3, ドラゴンフライXC, ウルトラフライ, ロケットX2, キンバラプロ, SCトレーナー2、ゲルニンバス25など

2023年の各ブランドの新作シューズ:ヴェイパーフライ3, ドラゴンフライXC, ウルトラフライ, ロケットX2, キンバラプロ, SCトレーナー2、ゲルニンバス25など

2022年11月30日と12月1日に米国テキサス州オースティンにて、毎年恒例のランニング製品の展示会「THE RUNNING EVENT」が開催された。

以下に、2023年発売予定の新作ランニングシューズの動画や投稿をシェアする。なお、以下はリーク動画、画像ではなく、各ブランド公式の製品紹介なので安心して見ることができる。

ロードランニングNIKE:ZoomX Vaporfly Next% 3

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アシックスのメタスピードスカイ+ / エッジ+ / LD(ピン無しスパイク) / LD LE(ピン有りメタスピードLD)のレビュー

アシックスのメタスピードスカイ+ / エッジ+ / LD(ピン無しスパイク) / LD LE(ピン有りメタスピードLD)のレビュー

今回は以下の4足のレビュー。

・メタスピードスカイ+ / Metaspeed Sky+
・メタスピードエッジ+ / Metaspeed Sky+
・メタスピードLD / Metaspeed LD
・メタスピードLD LE / Metaspeed LD LE

メタスピードLD(ピンなし)とメタスピードLD LE(ピンあり)はヘキサクロウの部分(カーボンの部分)の質感が違う↓ あくまで見た目が少し

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ストリークフライに関する考察

ストリークフライに関する考察

ドラゴンフライとスパイクフラット(ストリークLT4+マトゥンボプレートのスパイク)のような関係性がVFネクスト%とストリークフライとの関係性のように思う。様々な練習を組み合わせるように、シューズも路面やメニューによって選択肢が多くあったほうが良いと私は考えるからだ。

この2足はどちらも26.5cm。ストリークフライのほうがゆったりしている。ストリークLT4はタイトでストリークフライは余裕のあるつ

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「ヴェイパーに自分の走り方をフィットさせていくか」 or 「ヴェイパーよりも自分の走り方にフィットするシューズがあるかどうか」

「ヴェイパーに自分の走り方をフィットさせていくか」 or 「ヴェイパーよりも自分の走り方にフィットするシューズがあるかどうか」

2017年にヴェイパーフライ4%が発売されて以降、駅伝やロードレースにおいて競技力の高い選手が着用するものが薄底シューズから厚底カーボンシューズに段々と変化していった。

そのフェーズにおいて、これまでの薄底シューズの「履きこなし」は次第に厚底カーボンシューズのバウンスに「乗っていく」という走り方に変わっていった。

ここで「(厚底カーボン)シューズに自分の走り方をフィットさせていく」というスタイ

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「シダス」のランニング用インソール「ラン3DセンスJP(RUN 3D SENSE JP)」について

「シダス」のランニング用インソール「ラン3DセンスJP(RUN 3D SENSE JP)」について

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この度、インソールでお馴染みの「シダスジャパン」よりランニング用ソックスの「ラン・フィール」とランニング用インソールの「ラン3DセンスJP(RUN 3D SENSE JP)」をご提供していただきました。

今回は私自身初めて使用した「ランニング用インソール」について簡単なレビューをさせていただきます。

私事ではありますが、昨年の夏に第二子が生まれたこともあり、現在の私のランニン

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充電するとミッドソールの硬さが変わるランニングシューズがあったら需要ありそう。

充電するとミッドソールの硬さが変わるランニングシューズがあったら需要ありそう。

冬は気温が低くなり夏は気温が高くなることから、それぞれの季節でランニングシューズのミッドソールの硬さが微妙に変わるといわれている。

ミッドソールの硬さはいわゆるクッション性や安定性に関わることであり、シューズ選びの要素になることもある。

そこで↑のように、充電することでシューズが放熱してミッドソールの硬さが柔らかくなる...なんてシューズがあれば需要がありそうな気もする...

と、空想の世界

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中厚底、厚底カーボンシューズの2021-22年にかけてのカットアウトの変化と傾向

中厚底、厚底カーボンシューズの2021-22年にかけてのカットアウトの変化と傾向

2021年の春にアシックスがメタスピードスカイを発売したことによって、さらに開発競争が激化している各ブランドの厚底カーボンシューズ(またはカーボンロッド、グラスロッドを挿入したシューズ)

各ブランドでミッドソール素材やアッパー、カーボンプレートの剛性などが微妙に違う。今回の記事では軽量化を目的としたミッドソールのカットアウト(くりぬき)が各ブランドのシューズによってどのような違いがあるのかをみて

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競技選手はスーパーシューズについて"正直に話したほうがいい"その①:クレイトン・ヤング🇺🇸(アシックス)

競技選手はスーパーシューズについて"正直に話したほうがいい"その①:クレイトン・ヤング🇺🇸(アシックス)

(写真:Instagram Clayton Young ©︎kevmofoto)

今日からこのテーマの記事をシリーズとして毎日書いていく。

1回目はアシックス契約のプロ選手、クレイトン・ヤング(アメリカ)について。

(3月21日の全米15kmロード選手権で優勝したクレイトン・ヤング)

スーパーシューズの“アドバンテージ”を授かった選手私が彼のことを知ったのは、2019年6月の全米学生選手権

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みんな大好き🇨🇳厚底カーボンシューズで2020年最高の1足の"飞影PB"

みんな大好き🇨🇳厚底カーボンシューズで2020年最高の1足の"飞影PB"

以前、以下の記事で2020年発売の厚底カーボンシューズでパフォーマンス点ではネクスト%に肉薄する1足と紹介した乔丹(Qiaodan)改め、中乔(Zhong Qiao)の飞影PB(Fei Ying PB)。

このシューズは本国🇨🇳で8,000-12,000円の範囲で概ね販売されており、コスパも考慮した厚底カーボンシューズの総合ランキングでは2020年の厚底カーボンシューズでダントツの1位に躍り

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【ドラゴンフライ無料プレゼント】の真意と陸上スパイクの希少化 / 価格高騰、厚底シューズの高価格化に対する問題提起。

【ドラゴンフライ無料プレゼント】の真意と陸上スパイクの希少化 / 価格高騰、厚底シューズの高価格化に対する問題提起。

(※これまでnoteで様々ことを書いてきましたたが、このnoteの内容は長くなります。それでも、できれば多くの人に読んでいただければと思っていますので拡散していただけるととても嬉しいです)

今回は【ドラゴンフライ無料プレゼント】の真意と陸上スパイクの希少化 / 価格高騰、厚底シューズの高価格化に対する問題提起を以下に記す。

私が希少価値の高いドラゴンフライを"誰"にプレゼントしたいと思っている

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ドン・キホーテの超厚底カーボン"スニーカー"【アクティブギア・ファールラン】の地球最速レビュー

ドン・キホーテの超厚底カーボン"スニーカー"【アクティブギア・ファールラン】の地球最速レビュー

(トップ写真:出典 ドンキホーテTwiter公式アカウント)

総合量販店大手のドンキホーテがこの度、超厚底カーボン"スニーカー"の新商品"アクティブギア・ファールラン”を2月19日に発売(税込8,789円)。

(出典:ドンキホーテTwiter公式アカウント)

全4色展開でドンキホーテ公式Twitterや、各メディアが一斉に発売日の2月19日に合わせてドンキ厚底の発売を報じた。

(各カラーの

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今後、ランニング用カーボンシューズの評価項目で「価格」と「重さ」を重視するのがいいだろう。

今後、ランニング用カーボンシューズの評価項目で「価格」と「重さ」を重視するのがいいだろう。

2020年は本当に多くのメーカーがカーボンプレートを挟んだ新製品をリリースして、ランニング界が盛り上がりのあった1年だった(一部違う素材のプレート内蔵の製品もあるが)。

それでも、王者ナイキの牙城は崩されず、ネクスト%、アルファフライがロードレースや12月までのトラックレースでは選手たちの足元を支えた。

また、来年には東京五輪を控え、アシックスの厚底シューズ(プロトタイプ多数...メタフライな

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なぜホカやリーニンの「厚底シューズ」の厚さが世界陸連のシューズリストで25mm未満なのかを細かく解説します。

なぜホカやリーニンの「厚底シューズ」の厚さが世界陸連のシューズリストで25mm未満なのかを細かく解説します。

2020年8月に発表された12月1日以降の公認トラックレースでの25mmルール。いわゆる厚底シューズが12月1日以降の公認トラックレースで履けないというものでランナー界隈で大きな議論が起きた。

10月や11月になって世界陸連は認可されたシューズリストを更新しており、それらのシューズの厚さが25mm未満なのか、それ以上なのかが一眼でわかる。ここに、元祖厚底のホカオネオネのシューズで25mm未満とな

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