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ストリークフライに関する考察

ドラゴンフライとスパイクフラット(ストリークLT4+マトゥンボプレートのスパイク)のような関係性がVFネクスト%とストリークフライとの関係性のように思う。様々な練習を組み合わせるように、シューズも路面やメニューによって選択肢が多くあったほうが良いと私は考えるからだ。

この2足はどちらも26.5cm。ストリークフライのほうがゆったりしている。ストリークLT4はタイトでストリークフライは余裕のあるつくり。同サイズでも大きさが違う。

ストリークフライはヒールが余ってても問題ないぐらいフィットがよく、殆ど気にならない。タクミセン8やディヴィエイトニトロエリートのようなペラペラアッパーだとヒールの余った部分が気になるかなというところ。

ストリークフライのアッパーのサポート性はタクミセン8より良い。タクミセンシリーズの特徴は軽さとサポート性の高さだがタクミセン8はミッドソールも含めて全然違うシューズになってしまった。

ストリークLTシリーズも特徴として同じように軽さとサポート性の高さだったが、ストリークフライはタクミセン8ほどサポート性を落とした訳ではないと感じた。

ストリークフライは、ZoomXのフォームがどのようなものか、またアッパーの肌触りの良さなど良い点がいくつも見つかる。同じようにスパイクフラットもその良さが何かは履いた人であれば見つけることができるだろう。

かつて、大迫傑がストリークLT4やスパイクフラットを愛用していたように(2022年3月1日のトラック練習でもスパイクフラットを着用)、様々な種類のスパイクやシューズを必要としている人がいるのも事実である。

BTCの選手は1年以上も前からストリークフライのテストをしているが、彼らのフィードバックを元に改良されたのがストリークフライであるし、試合期の彼らの今のワークアウトでもストリークフライを何人も履いているのは注目に値する。

もし、ストリークフライの良さがわからない人がいるとしたら、同じようにナイキのアスリートの声によって製品化されたスパイクフラットに関しても、その良さがわからないかものしれない。

練習は毎回毎回タイムが速ければいいという訳ではなく、リカバリーを含めてトレーニングだと考えるとどのシューズを選ぶかは重要。

期分けや路面によて履くシューズが変化するのは当然で、リカバリーを含めてトレーニングが完結することを理解していれば、シューズに選択肢があったほうがいいのは明らかである。

また、ストリークフライは5 / 10km用となっているが、10-16km程度のイージーテンポランにも最適のシューズだと感じる。

特に上り坂の区間を含むような周回コースのようなコース形態だと、その軽さが重要。また、下っている区間での休走区間ではZoomXのクッションが良いと感じた。

ストリークフライはシューズの剛性が低いのでそこがポイント。

ヴェイパーフライのような剛性の高いカーボンシューズを曲げようとしてみると曲がりにくい(屈曲性が低い)。しかし、一般的なトレーナーは剛性が低いシューズが多いが、足趾(足の指)の底背屈の動きがカーボンシューズのような剛性の高いシューズよりも促進される(ストリークフライはそちらの種類のシューズ=剛性の低いシューズに分類される)

一方、カーボンシューズは高ドロップゆえに足趾が斜め方向にそり上がっている状態(背屈:斜め上に引き伸ばされた状態で)屈曲制限されている(ウインドラス機構:剛性が高い状態をシューズの構造が作り出している)。そのことからアーチが崩れやすく、それを補うトレーニングが不可欠である。

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(高ドロップのシューズで足趾が反り上がるとアーチが引き上げられて足の剛性が高まる=ウィンドラス機構:ttps://www.kanto-ctr-hsp.com/midorinohiroba/pdf/2017-06/4.pdfより)

ストリークフライは、トレーニングをただ単に「速いか速くないか」という絶対的強度で評価する人には必要ないかもしれない。一方では、心拍数などの相対的強度の指標でトレーニングを評価する人にとってはかなり使えるシューズかもしれない。

つまり、自分のフィットネス(練習の成果)の高まりを主観以外にも様々な指標で評価しているような人には最適なシューズだと感じるのだ。今回は難しいことを書いているようにも思えるが、様々なシューズを今まで試してきたからこそ、今回のストリークフライのクオリティには驚いている。


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