「恐竜警報」

 賑やかな空気が漂う教室の中、突然けたたましいサイレンが鳴った。

「恐竜警報発令! 恐竜警報発令! 直ちに避難してください!」
それがなった瞬間、全身の鳥肌が立った。僕達は先生の指示に従って体育館に向かう。数年前から突然、起こったこの災害。恐竜がいきなり出てきたせいでこんな世の中になった。

 ふと窓の外を見るとプテラノドンが叫びながら、飛び回っている。緊張感を抱きながら、体育館に向かった。すでに多くの生徒達がおり、怯える者。尾の状況を楽しむもので溢れていた。

 体育館の扉が閉められた。そこから数分の時が流れて、校内放送がなった。

「えー 近隣に出現した恐竜はトリケラトプスと断定されました」

「なんだ草食かよ」
 安堵のため息をついた。しばらくしてから僕達は下校した。これからこんな事が続くのか。少し億劫になっていると凄まじい雄叫びが聞こえた。本能が危険を感知するほどの咆哮だ。

 すると町の拡声器から放送がなった。

「近隣にティラノサウルスの群れが出現。全員避難してください」

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