「汚れ役」

 大都会の路地裏で今日もゴミを片付けた。

  昔は吐きそうだった血の匂いも今ではなんとも思わない。

 汚れに慣れた。そう慣れたのだ。

 俺が相手にしているのは警察の手が届かない悪党の粛清。こいつらの数ほど警察の怠慢さと世の中の人間の腹黒さが目立つのだ。

 ため息をつきながら、路地裏にあとをした。
  
 帰りに立ち寄ったコンビニで子供が楽しそうにお菓子を見つめている。そう。この子達の為に働いているのだ。

 このような子供が多くの善良な人が司法の隙間から漏れ出した悪意に襲われないようにしているのだ。

 すると携帯が鳴った。仕事の依頼だ。俺は深呼吸をしてチェックした。
 

 

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